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『LOTUS』(DIR EN GREY)の音域

 こんにちは。今回はDIR EN GREYの『LOTUS』(2011)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。


『LOTUS』(DIR EN GREY)
『LOTUS』(DIR EN GREY)の音域







【地声最低音】lowF#(F#2) ※1番Aメロが顕著

★眼をm1Dm1C#[閉[じ]る] [此処C#[は]蒼い【Aメロ】
lowF#[朱鷺が]鳴く m1DC#^-m1B[心[の]そ])[こ]
m1BC#[あ]ら]しが連れ去った
★消えない傷でm2C#裏[も] [綺]麗でm1D[しょ]【2番Aメロ】
m1BD[夢]が]枯れてB[も]まだ愛せるの?
★蓮を咲m1D[かせ] 背に描[いた] 意思はも[う] [揺C#m1B^[る[が]な]い]【アウトロ】
lowF#[What is believing]


【地声最高音】hiF#(F#5) ※2番サビで2回

hiF#hiED^-hiC#[お](ま][はつ])[き]【2番サビ】
hiC#hiF#^-D[泣い[て眠][ば] C#B[い]い]


【裏声最高音】hiD(D5) ※2番Aメロ

★こhiC#裏hiD[われそう[な] C#裏[その意思]【2番Aメロ】


【補足】hiBhiEを含むフレーズ一覧

★記憶hiC#B[か][ま]だ]) 涙C#B^-hiD([を][せ])[ない]【サビ】
★きっhiEhiDC#^-B[と]そ][は]もう[癒]え])ない]
hiC#B[何処]か]C#[知]り]C#hiD[が[ら]
★確かに煌くm2G裏[明][じゃhiA裏[な]【2番Aメロ】

 まず、『LOTUS』についてです。この楽曲は、2011年にロックバンド・DIR EN GREYによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年に発売された『DUM SPIRO SPERO』に初収録されました。同作は日本のみならず、欧米のチャートでもでもチャートインし、世界的に売上を獲得しました。

 『LOTUS』はミドルテンポのロック曲です。歌メロはしっとりしたAメロと、力強いサビで構成され、低音~高音まで幅広い声域が求められます。作詞はボーカルの京さん、作曲・編曲はDIR EN GREYによりなされました。


 『LOTUS』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては極めて高いレンジで歌メロが作られています。一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです(ただし低音もそれなりに低い)。
 今回の楽曲は中低音中心のAメロとアウトロ、中高音中心のサビで歌メロが作られています。低音はlow音階が含まれるなどそれなりに低い反面、中高音ではhiD~hiF#といった音階が登場します。こうしたことから、音域が極めて広いです。ただ、低音は見た目ほどは低くはなく、逆に中高音域の方が辛い曲であると私は想定しています。発声は地声ベースですが、裏声が要所で見られます(意外と低い裏声場面もある)。これらを総合すると、「高音域が非常に得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は考えました。

 女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。今回は低音域としてlowF#~mid1C#などが登場するため、女性の音域としては低音が低いです。ただ、今回の楽曲は音域がかなり広いため、歌える人が非常に限定されると思います。 



 最後に『LOTUS』の音域についてですが、【地声最低音】lowF#(F#2)~【地声最高音】hiF#(F#5)、【裏声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、極めて高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音lowF#は1番Aメロ、アウトロで登場します。この辺りは男性の音域としては低いです。ただ、lowF#に次ぐ低音としてはmid1Bであるため、見た目よりは低音感はないと私は想定しています(それでもそれなりに低いですが)。

 次に、地声最高音hiF#は2番サビで2回登場します。このhiF#に次ぐ地声高音としては、hiDがピークとなる場面が全体で16回、hiC#が23回登場します。こうした点を考慮すると、男性の音域としては極めて高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです(ただ、今回はキーを下げる余地があまりない)。


 『LOTUS』は低音域に余地が少なく、キーを下げる余地はあまりありません。音域が3オクターブとかなり広いため、歌い慣れた人であっても一部歌いにくい部分が出てくる可能性があります。キー調整を考慮しても、高音域が得意である必要がある曲です。
 今回の楽曲はメロやリズムは比較的分かりやすいです。ただ、音域がかなり広いため、その点でどうしてもハードルになります。明確に難曲といってよいと思います。また、裏声発声も不可欠ですが、裏声と地声が絶えず交差するような曲ではないため、その点では少し取っ付きやすいかもしれません。

 『LOTUS』を原曲キーで歌唱する場合、hiB~hiF#といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。これらはサビを中心に登場し、男性の音域としてはかなり高いです。ていおんはlowF#などが登場しますが、回数としてはmid1B~mid1D#辺りが多いです。見た目ほどは低音感はないですが、それなりに低いです。
 こうした点を考慮すると、「高音域が非常に得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は考えました。

【まとめ】

①Aメロとアウトロは中低音が目立ち、サビは極めて高い
②原キーだと「高音域が非常に得意な男性」向け
③音域が非常に広く、歌える人が限定されやすい
④メロ自体は比較的分かりやすい(一部で裏声が登場するので注意)
⑤「高音の高さ」と「音域の広さ」という面で、非常に難易度が高い曲

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コメント

  1. 名古屋のツチノコ より:

    極めて高い 来ましたね
    メロがこれだけ低くてサビはかなり高いので急に別人のようになりますよね、ディル全般的にですが
    最高音以外のところが知りたかったので助かりました、普通のサビの時点でかなり高音ですね

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます
      サビもhiD-hiC#-hiB辺りが連続するのでかなり辛いですよね
      地声レンジでこれだけの音域はあまりないですよね
      記事に出来てよかったです