『パトリシア』(the pillows)の音域

★部屋にいるだm2D[け]で 何もないD[日]も【サビ】 

★楽しいものがm2D[たり]の中連れてってm2E[よ]
★二人なら いつも幸m2E[せ] m2E[つまづい]m2D[て]もD[また]大笑い【ラストサビ】



　まず、『パトリシア』についてです。この楽曲は、1996年にロックバンドthe pillows（ザ・ピロウズ）によりリリースされたシングル作品『Tiny Boat』のカップリング曲として初収録されました。アルバムとしては、1998年にリリースされたアルバム『LITTLE BUSTERS』（リトル・バスターズ）に収録されております。

　同曲は、カップリングバージョンと、アルバムバージョンでアレンジが大きく異なります(歌メロは同じです)。アルバムバージョンの方が少しゆったり目で馴染みやすいテンポに作られております。私なりのイメージですが、アニメ『フリクリ』の挿入歌として使用されるなどしたアルバムver.の方が知名度が高いのではないかと思います。

　『パトリシア』はミディアムテンポのバンドナンバーです。ピロウズの作品としてはかなりポップであり、歌詞も可愛らしいのではないかと思います。歌メロはAメロBメロサビといった形で作られておりますが、全体として明るい作品であり、AメロBメロサビごとの起伏は少ないです。ちなみに、歌詞に登場する「パトリシア」は、1959年に制作されたフランス映画『勝手にしやがれ』のヒロイン・パトリシア・フランキーニなのではないかと言われています。
　同曲の音域的な特徴についてですが、上述のように、男声ポップスとしてはそこまで高くないです。歌い慣れた人であれば、形になりやすいのではないかと思います。歌い慣れていない人向けのキー調整もしやすく、練習曲としても使いやすいのではないかと私は分析しております。




　さて、『パトリシア』については、【地声最低音】mid1E(E3)～【地声最高音】mid2F#(F#4)で歌メロディーが構成されております。大よそ、一般的な男性の音域の範囲内であります。以下、見ていきます。

　まず、地声最高音mid2F#はBメロでそれぞれ1回ずつ、計3回登場します。登場回数も少なめです。このmid2F#辺りは一般的な男性の音域の範囲内でありますが、歌い慣れていない人や高音が出にくい人などはスムーズな発声が損なわれやすいです。場合によっては裏声でも良いですし、キーを少し下げてもよいと思います。ただ、練習を重ねることで克服されやすいですので、少しずつ訓練を続けてみてください。

　『パトリシア』は音域自体はそこまで広くなく、キー調整もしやすいです。各々の事情により、キーを調整してください。歌い慣れていない人向けのキー調整もしやすいと思います。歌メロについても親しみやすく、練習曲としても非常に使いやすいのではないかと私は考えております。ちなみに、女性が歌唱する場合は、キーを４～５つ程度上げると良いと思います。

　『パトリシア』はメロが明るく、キーもあまり高くないので、カラオケなどでも歌いやすいと思います。私自身、歌詞も非常によいと思いますので、興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。