『アイスクリーム シンドローム』(スキマスイッチ)の音域

★m2G#–m2F#[君]と]なG#[ら]どんな一G#[瞬]だっ]て[き]らめいてみえる

　まず、『アイスクリーム シンドローム』についてです。この楽曲は、２０１０年に２人組音楽ユニット・スキマスイッチによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、２０１１年の『musium』に初収録されました。同アルバムには、『さいごのひ』、『晴ときどき曇』といったシングル曲が収録されております。

　さて、『アイスクリーム シンドローム』は、『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール 幻影の覇者 ゾロアーク』主題歌としてタイアップが付きました。映画は、興行収入が４０億円を超え、大きなヒット作となりました。私自身は映画は未視聴なのですが、『アイスクリーム シンドローム』の転調するアウトロを聴いていると、映画の余韻に浸れそうな心地よい気持ちになります。


　『アイスクリーム シンドローム』は夏らしい爽やかなポップナンバーです。歌メロについてはAメロBメロサビと展開します。ボーカルについては、1番サビは裏声が多用されますが、2番サビでは地声がベースとなります。その後、ラストサビではキーが1つ上がり、再び裏声が多用された歌唱スタイルとなります。そうした表現面にも気を付けて歌唱したいところです。

　『アイスクリーム シンドローム』の音域的な特徴についてです。同曲は男性としてはやや高め（もしくは高め）のレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、少しならばキーを下げても良さそうです。
　同曲は、1番サビと転調するラストサビで裏声が多用されます。そのため、原曲のような表現を目指す場合、器用な歌声の発声が不可欠となります。
　ちなみに、女性が歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいと思います。低音域が得意な女性などは原曲キーで歌えなくもないと思いますが、サビで裏声の使い分けなどをしたい場合、やはりキーを上げた方がよいです。



　最後に『アイスクリーム シンドローム』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)～【地声最高音】hiA(A4)、【裏声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、「やや高め（もしくは高め）」です。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1EはBメロとサビで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。一方、女性にとってはかなり低い音階です。女性の場合、通常はキーを上げた方が良さそうです。

　一方、地声最高音hiAは２番のサビで登場します。登場回数は３回程度です。同曲のサビは1番とラストサビは裏声が多用されます。一方、2番のサビだけは地声が多く用いられた歌唱となります。そのため、今回の地声最高音は2番のサビとなり、この辺りが1つのネックになるのではないかと思います。hiAやmid2G#辺りは男性の音域としては高めであり、通常は少しキーを下げた方が良さそうです。一つの目安ですが、原曲キーから１～２つ程度下げてみてください。


　『アイスクリーム シンドローム』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジに調整することができそうです。一方、人によってはもしかしたら歌いにくい部分が出てくるかもしれません。もし、キーを調整しても難しいと感じた場合は、別の易しい曲と並行して練習してください。

　『アイスクリーム シンドローム』を原曲キーで歌唱する場合、地声ではmid2E～hiA辺りを地声でしっかり歌いこなせる力が求められます。先述のように、同曲のサビでは裏声が多用されており、その辺りも不可欠な要素です。そのため、「標準より高め～ある程度高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすそうです。

　『アイスクリーム シンドローム』は夏らしい切なく爽やかなラブソングで、私自身もすごく好きな作品です。音域がマッチする方だと、裏声の練習にもよいのではないかと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。