『Sign』(FLOW)
【地声最低音】mid1C#(C#3)
★m1D[I rea]lize the screaming pain 1D[Hear]ing loud in my brain【イントロ】
★But I’m going straight a[head]m1D m1C#[with the] D[scar]
【地声最高音】hiA(A4) ※全体で8回
★m2D–hiA[あのい[た]みが]き[みのこ]と[を]ま[もってく]れ[た]
【補足】mid2E~mid2Gを含むフレーズ一覧
★擦りむいたこm2F#–m2E[こ]ろ]に蓋をしたんだ【Aメロ】
★音を立てて崩れm2E–m2F#[て[いっ]た 気付けば風の音だけm2E[が]【Bメロ】
★伝m2E–m2G–m2F#[え[に]来][た]F#[よ] きず[あ]G–F#[とを]た][どっ]F#[て]【サビ】
★世界に押しつぶされてしまうm2E[ま]えに
※記述はしてませんが、mid2D辺りが超頻出です。
まず、FLOW(フロウ)について少し説明します。FLOWは1998年に結成、2003年にメジャーデビューした5人組ロックバンドです。インディーズ時代の2003年に海援隊の『贈る言葉』をパンク調にカバーし、大きな話題を呼び、メジャーデビューを果たします。ちなみに、バンドのスタイルとしては、パンクロック、ミクスチャーロック(ラップ・ロック)、ダンスロックなどに属します。
FLOWは2004年の『GO!!!』以来、アニメの主題歌を多く担当しており、そうしたこともあってか、海外でも人気の高いバンドです。CDも海外の40か国以上でリリースされ、ライブも20か国以上で開催されるなど多くのファンを獲得しております。日本のファンでも、アニメをきっかけにFLOWを知った人も多いのではないかと思います。
さて、『Sign』(サイン)についてです。この楽曲は、2010年にロックバンドFLOWによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年の『MICROCOSM』(マイクロコズム)に収められております。同アルバムには、他に『CALLING』がシングル曲として収録されております。ちなみに、同アルバムでは表記が『Sign』から『SIGN』に変更されております。
『Sign』は、岸本斉史さんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』のオープニングテーマとしてタイアップが付きました。FLOWがNARUTOの主題歌を担当するのは、今作で4度目であります。楽曲の質も相まって、着うた部門で10万ダウンロードを達成し、日本レコード協会よりゴールド認定がなされました。また、Spotifyでは2022年9月現在、8500万回を超える再生回数を記録しており、国内のみならず海外でも大きな人気を獲得している楽曲です。FLOWの代表的な楽曲の1つといってよいと思います。
『Sign』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性としては高めのレンジで歌メロが作られております。そのため、通常はキーを下げた方が歌いやすそうです。
同曲はイントロは「サビのオク下げ」のメロが歌われております。1オクターブ下ということもあり、最低音はこの場面で登場します。ただ、アニメのOP曲ということもあり、全体でみると非常に元気のいい作品です。そのため、イントロ以外の部分では、音域が比較的高く、その分mid2D~mid2G辺りの中高音域が多く登場します。高音域が得意な人はともかく、「標準よりやや高めの音域の男性」などは意外と体力が要求されるのではないかと私は分析しました。
最後に『Sign』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3)~【地声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ高めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1C#はイントロの部分で登場します。この辺りは男性の音域の範囲内ですが、結構低めのレンジになります。人によっては少し歌いにくく感じられるかもしれません。また、女性にとっては相当低いレンジですので、通常はキーを上げた方が良さそうです。
ちなみに、同曲はイントロ以外では、比較的中高音域が多く、「標準より低めの女性」などは原曲キーでも歌唱可能かもしれません。一般的な女性の場合は、やはりキーを上げた方がより歌いやすそうです。
次に、地声最高音hiAについてはサビで登場します。登場回数は全体で8回程度です。この辺りは男性の音域としては高めでありますので、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。また、同曲はmid2D~mid2F#辺りの頻度も高いですので、その点でも一般的な男性には少し高い曲といえます。一つの目安ですが、原曲キーから2つ程度下げてみてください。
『Sign』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意なレンジに調整することができそうです。一方、音域が広い分、ビギナーなどは歌いにくい部分が出てくるかもしれません。その点は留意しておいてください。
『Sign』を原曲キーで歌唱する場合、hiA辺りが地声でしっかり歌いこなせる力が求められます。また、mid2D~mid2G辺りも頻度が高く、スタミナは不可欠です。「標準より高め~ある程度高音域が得意な男性」などが原曲キーにマッチしやすそうです。同曲はボーカルが2人でありますので、場合によっては2人で歌を分担するのもよいと思います。
『Sign』はアップテンポのバンド曲であり、リズムが難しい部分なども多くありません。その点で音域が合う方には非常に楽しめる楽曲だと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。