『Baby’s Alright』([Alexandros])の音域

こんにちは。今回は[Alexandros]の『Baby’s Alright』(2022)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『Baby’s Alright』([Alexandros])








【地声最低音】mid1D#(D#3) 　

★m1D#[I’m] waking up m1G#[now] that [the] sun is dead【Aメロ】
★m1G#[終]わ[ら]ない夜[よ] [ね]む[れ]ない夜よ

★Baby’s Alright　大ドンm1F#[デン]返し　[お]と鳴[る]方へ【2番サビ後半】


【地声最高音】hiB(B4) 　※全体で12回

★hiB–hiA#–m2G#–m2F#[真っ]さ]か]さ]まにひっくり返って【サビ】
★こhiB–hiA#–m2G#–m2F#[ろ]げ]落]ち]たっ[て]


【補足】mid2F#～mid2G#を含むフレーズ一覧

☆m2F#[I never wanna say good bye]【Bメロ】
★逆転m2F#–m2G#[のま[く]が開けてく【サビ】

※☆のフレーズはもしかしたら副旋律になるかもしれません（歌詞表記あり）。

　まず、『Baby’s Alright』（ベイビーズ オールライト）についてです。この楽曲は、2022年に4人組ロックバンドの[Alexandros]によりリリースされたアルバム『But wait. Cats?』の先行曲として配信されました。『Baby’s Alright』はテレビドラマ『六本木クラス』の主題歌として書き下ろされました。
　ちなみにアルバム『But wait. Cats?』は、『閃光』(過去記事)、『無心拍数』などのシングル曲が収められております。同アルバムは、多くの楽曲が外部プロデューサーとの共同編曲になっております。ドロスはこれまでセルフプロデュースを長らく続けて参りましたが、ここ2枚のアルバムは共同編曲が増えております。

　『Baby’s Alright』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性としては高いレンジで歌メロが作られております。そのため、通常はキーを下げた方が歌やすそうです。
　同曲のもう一つの特徴としては、サビメロのアップダウンが激しいということです。サビ頭では「mid2F#～hiB等」の高音域で歌われ、その直後に「m1G～m2B辺り」の低音が挿入されており、かなり歌いにくそうです。
　ちなみに、同曲を女性が歌唱する場合、理論上は原曲キーでも可能です。ただ、Aメロはmid1G辺りがかなり多く、女性にとっては低音感があります。そのため、女性の得意な声域などを考えると通常はキーを上げた方が良さそうです。



　最後に『Baby’s Alright』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D#(D#3)～【地声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べると高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1D#はAメロで登場します。ただ、このmid1D#は歌い出しの瞬間的な音であるため、あまり音程にこだわらなくても良いのではないかと私は感じました。このmid1Dを除くと、mid1F#が低音域となり、男性曲としては比較的最低音が高くなります。
　同曲は、音域だけを見ると、女性が原曲キーで歌唱することも可能そうです。ただ、mid1G等の頻度が高いため、女性だと少し低く感じやすいかもしれません。女性の場合は、少しキーを上げた方が良さそうです。

　次に、地声最高音hiBはサビで登場します。登場回数は12回と多いです。この辺りは一般的な男性の音域と比べると高いので、通常はキーを下げた方が歌いやすいと思います。一つの目安ですが、原曲キーから３つ程度下げてみてください。


　『Baby’s Alright』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。ただ、同曲はサビ以外の場面では比較的低音域が多いため、あまりキーを下げ過ぎると、サビ以外の部分が辛くなるかもしれません。そうした面も含めて、しっかり歌い慣れておく必要があります。

　『Baby’s Alright』を原曲キーで歌唱する場合、高音ではhiB等の高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。そのため、「ある程度高音域が得意な男性」が原曲キーにマッチしやすいと思います。一方、同曲はAメロやBメロ・2番以降のサビの後半は比較的低い音が多いですので、そうした音を魅力的に歌えると、より映えやすいです。

　『Baby’s Alright』は歌メロのテンポが速く、また一部アップダウンがエグい場面もありますが、しっかり歌いこなせるとカッコいい曲ではないかと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。