『ファンファーレ』(sumika)、Fanfare(sumika)
【地声最低音】mid1A#(A#2) ※全体で1回程度
★m1C–m1D#[気]付]か[ない] チク[チク]チク[チク] こ[こ]ろm1A#[はい]たまない【Aメロ】
【地声最高音】hiA#(A#4) ※全体で5回
★傷m2F[の]海も 悩[む]森も 厭hiA#[わ]ない【サビ】
【補足】mid2F~mid2G#を含むフレーズ一覧
★眩しい眩しい光遮る カーm2F–m2G[テン開く[の]は【Aメロ】
★他ならぬ僕だ 震えたm2F–m2G[ぼ[く]の]手だ
★知らなけりゃ良m2G–m2F[い]こ]とだと 逃げるのはもG–F[う]や[め]【Bメロ】
★飲み干したら 新しい自分m2G–F[だ]ろう]
★夜を越m2F[えて] や[み]を[抜m2G[け]て] [迎G[え]にゆこう【サビ】
★(厭わない)どm2G–m2F[く]を]m2G#–G[飲ん]で]さ
★雨降らすくm2G–m2F[もを]の]ぞけば 目を打つはG–F[い]た[み]【Dメロ】
★しm2F[こ]う[の]いっ[しゅ]ん[の] に[じ]を[の]m2G#–G[が]す]んだ]
まず、『ファンファーレ』についてです。この楽曲は、2018年にロックバンドsumikaによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2019年の『Chime』に収められております。同アルバムには、『春夏秋冬』、『フィクション』などのシングル曲が収録されております。
さて、『ファンファーレ』は住野よるさんによる同名小説を原作としたアニメ『君の膵臓をたべたい』のために書き下ろされました。楽曲の質も相まって、sumikaのYouTubeチャンネルで公開されている動画は、2022年10月現在、約2000万回の再生回数を記録しております。また、配信部門で10万ダウンロードを記録し、日本レコード協会よりゴールド認定がなされました。sumikaの作品でも特に知られた楽曲の一つだと思います。
『ファンファーレ』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高めのレンジで歌メロが作られております。そのため、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。
一方で、同曲は低音域も比較的低く、厳密に歌うとキー下げには向きにくいです。ただ、最低音mid1A#の登場回数は少ないです。ただ、mid1A#にあまりこだわらなければ、いくばくかキーを下げることは可能です(1か所なので、違和感は多くないと思います)。
ちなみに、同曲を女性が歌う場合は、通常はキーを挙げた方が歌いやすいです。『ファンファーレ』はBメロサビなどは比較的高いのですが、Aメロの低さを考慮すると、女性が原曲キーで歌うのは非常に大変だと私は分析しました。
最後に『ファンファーレ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1A#(A#2)~【地声最高音】hiA#(A#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1A#については、Aメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内ですが、かなり低いです。ただ、mid1A#については登場回数自体は多くないですので、場合によっては別の高い音などを当てはめてもよいと思います。同曲は低音が女性にとってはかなり低いですので、女性の場合はキー上げを推奨します。
次に、地声最高音hiA#については、サビで登場します。登場回数は5回程度です。このhiA#も高いのですが、同曲はmid2F~mid2G辺りの頻度が非常に高いです。そのため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすそうです。一つの目安ですが、原曲キーから2つ程度下げてみてください。
『ファンファーレ』は低音域に若干の余地があり、キー下げは可能です。一部かなり低い部分はありますが、歌い慣れた男性であれば概ね自分の声域にマッチするように調整することが可能ではないかと思います。一方で、ビギナー等はどうしても歌いにくい部分が出てくるかもしれません。
『ファンファーレ』を原曲キーで歌唱する場合、hiA#等がしっかり歌いこなせる力が求められます。また、多くの場面でmid2F〜mid2G辺りの中高音域が多く登場し、ある程度のスタミナも不可欠です。sそのため、『ある程度高音域が得意な男性』などが原曲キーにマッチしやすそうです。
『ファンファーレ』はアップテンポのバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。演奏時間も3分程度であり、その点でも密度が濃いです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。