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『桜のあと』(UNISON SQUARE GARDEN)の音域

こんにちは。今回はUNISON SQUARE GARDENの『桜のあと (all quartets lead to the?)』(2013)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。
 なお、『桜のあと (all quartets lead to the?)』はUNISON SQUARE GARDENのYouTubeチャンネルではライブの映像が公開されております(『Dizzy Trickster』との2曲です)。よって、当ブログにおいてもそのライブの動画を添付いたします。
 

『桜のあと (all quartets lead to the?)』(UNISON SQUARE GARDEN)
『桜のあと 』(UNISON SQUARE GARDEN)の音域






【地声最低音】mid2A(A3) 

※Bメロで登場します。【補足】をご参照ください。


【地声最高音】hiB(B4)  ※サビ等で頻出。曲全体で40回近く登場。

hiB[さ]hiA#[く]m2G#[ら]が咲いて[散ったそ]hiA#[の][あ]A#[で]【サビ】
hiA#[何が]hiB[真]A#[じ]m2G#[つな]のかは
★わかるかm2G#[ら]hiA#[fu]ture hiBA#G#[me][lo][dy そう]、今は奏で[て]
hiA#[い]m2G#[ま] 目A#hiB[の[ま]え]の君[が] 明日を生A#[きれ][る]くらい[に]
m2G#[あり]hiA#[え]ない不[条理]A#[は] hiB[ぶっ]B[飛]A#[ば][し]ていけ

hiA[い]m2G#[ま]も大人hiB[に]AG#[な][て]も]【Cメロ】
★だからこのhiB[瞬]hiA[か]m2G#[ん]は楽[しま]A[て]
★say la-la-la…hiA[la]m2G#[la]-la la-la-hiB[la~~]【ラストサビ直前】
★All quartets lead, lead to…?hiA#[say] hiB[la]A#[la]m2G#[la]【アウトロ】


【補足】mid2G#hiAを含むフレーズ一覧

★All quartets lead, lead to…?m2G#[say] hiA[la]-[la]m2F#[la]【イントロ】

★やあ また会m2G#[え]たね こんばんは いや こhiAG#[ん][ち]は]だっけ?【Aメロ】
hiA[ひ]m2G#[ろ]m2F#[い]ようでせG#[ま][い]ようで
★退屈は要らm2G#[な]hiA[い]m2F#[み]たいだ[ね]
m2G#[I] shall hiAG#[re][mem]ber I wanna do, [I] shall AG#[re][mem]ber

★拾い集めたこうm2A[か]いのかm2F#[け][た]m2G#[を]【Bメロ】
★夜が明けるm2F#[ま]えに ラm2A[ベルを][貼っ]て 並べ[てっ]
★希m2G#[望]m2F#[に変え]る準備を[継]G#[続]hiA[中]

★忘れない わm2F#[す][な]m2G#[よ]【Cメロ】

 まず、『桜のあと (all quartets lead to the?)』(さくらのあと オール・カルテッツ・リード・トゥ・ザ?)についてです。この楽曲は、2013年に3人組ロックバンドUNISON SQUARE GARDEN(ユニゾンスクエアガーデン)によりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2014年の『Catcher In The Spy』(キャッチャー・イン・ザ・スパイ)に収められました。同アルバムの収録曲では、当ブログでは以前に『黄昏インザスパイ』(過去記事)を取り上げました。

 『桜のあと』は、ヤスダスズヒトさんによる漫画を原作としたアニメ『夜桜四重奏 〜ハナノウタ〜』のオープニングテーマとしてタイアップが付きました。楽曲の質も相まってか、ユニゾンの中でも人気の高い作品の1つとなっております。私自身は、そこまでのイメージはなかったのですが、ジョイサウンドのカラオケランキングでもトップ5にランクインしているようです。

 ちなみに、『桜のあと』が収められているアルバム『Catcher In The Spy』がリリースされる前に、ボーカルの斎藤宏介さんは声帯ポリープ切除の手術をしております。アルバムの収録曲である「『黄昏インザスパイ』は作詞作曲をしたベース担当の田淵智也さんが、斎藤さんに宛てた曲」という噂がありますが、手術と作詞作曲の時期などを考えても事実ではなく、メンバーも音楽雑誌などで否定されているようです。
 私なりのイメージですが、手術の後は、斎藤さんは「ザラザラ[ガラガラ]感のある歌唱」というものが少なくなり、また全体として声がクリアになった印象です。今回の『桜のあと』は手術の前ですが、Cメロの【大人hiB[に]AG#[な][て]も]】の部分で、ややザラついた表現が見られます。

 
 さて、『桜のあと』は、アップテンポのバンドナンバーです。同曲は、イントロが歌メロで始まります。この歌メロは、間奏やアウトロでも登場し、「歌イントロ」といっても良いかもしれません。
 イントロの歌メロの後は、はAメロBメロサビと展開していきます。その中で、同曲はBメロ⇒サビにかけて転調が行われ、キーが2つ上がり[#2]ます(サビ終了後⇒Aに入る際に再び転調して、元のキーに戻ります)。終盤のサビ終了後は転調せずにそのままアウトロに向かうため、アウトロはイントロよりもキーが2つ上がっております。そのため、聴き慣れていないと音程が取り辛いかもしれません(『桜のあと』1曲のみをリピート再生してみると、アウトロとイントロでキーが変わっているのがよく分かります)。


 『桜のあと』の声域的な特徴についてです。同曲は、一般的な男性の声域より高いレンジで歌メロが作られております。さらに、音域自体がそこまで広くないため、曲全体で高い音が連続し、AメロBメロなども含めて高いレンジで歌メロが展開されます。歌い手は底知れぬほどのスタミナが要求されますが、曲全体を通してテンションが高いため、カラオケ向きともいえるかもしれません。声域的には、圧倒的に女性の方が歌いやすいと思います。



 最後に『桜のあと (all quartets lead to the?)』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A(A3)~【地声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高いです(スタミナが相当消費されるため「かなり高い」としてもよいかも)。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid2AはBメロで登場します。男性曲で、このmid2Aが最低音となる場合はほぼ「キーが高い男性曲」となります。この場合は、一般的な男性にとっては相当しんどい曲になりますが、逆に、女性にとってはレパートリーの選択肢に入ってきます。ユニゾンは、比較的今回のようなレンジの曲が多く、音域面では男性よりも女性に歌いやすい曲が多い印象です。

 一方、地声最高音hiBはサビやCメロなどを中心に頻出します。アウトロの英語詞も含めると、曲全体で40回近くhiBが登場するため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。1つの目安ですが、原曲キーから4つ程度キーを下げてみてください(♭4)。

 『桜のあと』は低音部分に余裕があり、キー下げなどはしやすいです。同曲は音域そのものはそこまで広くないですので、キー調整の融通はかなり利きやすいです。ただ、最近のJ-POPの特徴でもありますが、①歌メロなどが非常に速く、②息継ぎをするタイミングが少ないですので、ビギナーの練習曲としては使いにくいのではないかと私は分析しております。

 『桜のあと』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G#~hiB辺りをしっかり歌いこなせる力が求められます。先にも述べたように、曲全体でhiBの頻度が非常に高いですので、スタミナは必要不可欠です。テクニック的な難しさは多くないですが、ペース配分や体力面などを考慮すると「地声最高音hiBの男性曲」としては相当難易度が高いと私は分析しております。その辺りを踏まえた上で練習に取り組んでください。高音域が非常に高い男性、もしくは女性が合いやすいと思います。

 『桜のあと』は原曲キーの難易度は高いですが、全体としてノリがよく、カラオケなどにも向きやすいです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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コメント

  1. ぴたっくま より:

    地声最高音hiBの曲の中でも1番凶悪だと思いますこの曲。(Touch offより多分辛いです)
    hiD辺りが出せる時でもかなり苦戦するというかCメロあたりから無理になります、休みもなくスタミナが鬼のように削られる曲だと思います(どうやって歌いこなせられるか未だに分からない感じです)

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます。
      間奏が殆どない(もしくは間奏も歌メロな)点が滅茶苦茶辛いですよね。
      記事にしながら、「斎藤さん、大丈夫なん?」って思いました。
      まじ酸欠・窒息する曲です。

  2. 齋藤 より:

    hiB曲、ユニゾンの曲の中でも最強にむずいと思います
    個人的にユニゾンで1番好きな曲なんですが、分業しないと無理です…
    齋藤さんもアウトロとか苦しそうな顔して歌ってますよね

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます。
      この曲はホントに大変だと思います。
      そこそこ高音が得意な人が3人くらい欲しいですね。

      斎藤さんもユニゾンの作品をリクエストされましたよね。
      「ため息 shooting the MOON」も今後調査して
      忘れずに取り上げます。

  3. 齋藤 より:

    これライブで客に歌わせないで1人で歌いきっちゃうのがすごいですよね
    一般人は分けてもキツイですw
    それと、ため息shooting the moon よりも先にさよならサマータイムマシンをとりあげてもらえないでしょうか
    こちらもおそらくhiB曲なのですが桜のあと程とはいかなくてもなかなかキーが高いです
    ユニゾンは記事にするの大変だと思いますがよろしくお願いしますm(_ _)m

    • もりっしー より:

      なるほど。確かそちらもリクエストされてますよね。
      了解です。