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『スローモーション』( サカナクション ) の 音域

こんにちは。今回はサカナクションの『スローモーション』(2011)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。
 なお、今回は終盤に登場する「だんだん減る だんだん減る だんだん減る未来 未来」の場面については、音域調査の対象から外しております。その点についてはご了承ください。


『スローモーション』(サカナクション)、Slow motion(Sakanaction)
『スローモーション』(サカナクション)の音域







【地声最低音】mid1F(F3) 

m2Dm2F[降り落[ちる]雪はスm1G[ロー]【Aメロ】
m1G[少し]m2D[だ]まって 僕はそれを見て2D[た]

★ほm1G[ら]終駅着きまだm1F[降りず]【Bメロ】
m1F[なぜかこ]ころの奥で考えてました


【地声最高音】hiC(C5) ※ラストサビで2回(通常サビは裏声)

★僕はhiA#hiA[ま]るで雪の]hiC地A#[よ]う]【サビ】


【裏声最高音】hiC(C5) ※サビで登場

★それはhiA#地hiAhiC裏A#[つ]まりつまり[はス]ロー]モーション【サビ】


【補足】mid2DhiA#を含むフレーズ

★つまらない つまらないことでm2D[す]ぐ悩み 泣いたフリ2D[した]【Bメロ】
★行けない hiA#hiA[つ]らりつらりと][行[け[ない]m2GAA#【サビ】

※サビを中心に全体でhiA#-hiAが25回程度登場します。

 まず、『スローモーション』についてです。この楽曲は、2011年にロックバンド・サカナクションによりリリースされたシングル作品『ルーキー』の2曲目に収録されております。いわゆるカップリング曲であり、アルバムとしては2015年のコンピレーションアルバム『懐かしい月は新しい月 〜Coupling & Remix works〜』に収録されました。同アルバムはカップリング曲やシングル曲のリミックス曲が収録されております。
 『スローモーション』はアルバムの発売に伴い、2015年にサカナクションのYouTubeチャンネルでミュージックビデオが公開されました。MVは、2022年11月現在800万回を超える再生回数を記録しており、カップリング曲でありながら人気の高さが確認できます。こうしたこともあってか、2018年にリリースされたベストアルバム『魚図鑑』にも収録されました。


 『スローモーション』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高いレンジで歌メロが作られております。AメロBメロはやや控えめですが、サビで大きくボーカルの声域が上がります。一方で、低音域に余地があり、キー下げはしやすそうです。
 同曲は最低音がmid1Fと男性曲としてはやや高めです。そのため、若干低音域がしんどいかもしれませんが、女性が原曲キーで歌唱することも一応は可能です。標準的な女性はキー上げ推奨ですが、「標準より低めの音域の女性」などは意外と原曲キーでもマッチするかもしれません。



 最後に『スローモーション』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F(F3)【地声最高音】hiC(C5)、【裏声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1FはBメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。一方、同曲は最低音がmid1Fであるため、女性が原曲キーで歌唱することも可能です。ただ、mid1Fの登場頻度などを考えると、「標準より低めの音域の女性」などが合いやすそうです。

 次に、地声最高音hiCについてはサビで登場します。登場回数は2回程度です。このhiCに次ぐ高音としててはhiA#が24回程度とかなり多いです。同曲のサビはhiAとhiA#のコンボが非常に多くみられます。hiCやhiA#といった音階は男性としては高いため、サビを中心に男性曲としてはかなり高音感があり、通常はキーを下げた方が歌いやすそうです。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度下げてみてください。


 『スローモーション』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。ある程度歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジに調整ができそうです。一方、音域自体が若干広いため、もしかしたら歌い慣れてない人には難しい部分が出てくるかもしれません。その点は留意しておいてください。
 ちなみに、同曲はメロディーやリズム自体は最近のJ-POPとしては比較的取っつきやすいです。音域が合う方であれば、練習曲に使いやすそうです。

 『スローモーション』を原曲キーで歌唱する場合、高音域についてはサビで頻出するhiA,hiA#といった音階をしっかり歌いこなせる力が求められます。先述のようにこの辺りは登場頻度が非常に高いです。そのため、「ある程度高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすそうです。また、「標準より低めの音域の女性」などにもチャンスがあるかもしれません。AメロBメロ辺りはそこまで高くなく、サビで大きく盛り上がります。サビが集中する終盤は特に大変だと思います。


 『スローモーション』はミドルテンポのバンド曲で、聴いていて心地よい作品です。個人的には歌詞なども非常に好きだと感じます。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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コメント

  1. 釘崎 より:

    地声最高音ってラスサビの、雪の[よ]う
    のhiCじゃないでしょうか!

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます。確かにそうです。
      今言われて、「しまった」と思いました。
      事前にhiCと認識してたのですが、
      なぜか実際にメモを取って記事にする際に失念しておりました。
      後ほど修正しておきます。

      • もりっしー より:

        修正が完了しました。
        釘崎さん教えていただきありがとうございます。
        早い段階で修正できました。助かりました。