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『おもちゃの兵隊』(Mrs. GREEN APPLE)の音域

こんにちは。今回はMrs. GREEN APPLEの『おもちゃの兵隊』(2017)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。

  ※当ブログがこれまでに取り上げたミセスの作品については、以下をご参照ください。


『おもちゃの兵隊』(Mrs. GREEN APPLE)
『おもちゃの兵隊』(Mrs. GREEN APPLE)の音域







【地声最低音】mid1F#(F#3) 

★馬鹿にはさ m1F#[わ]からないんでしょ【Aメロ】
★この世m1F#[のく]さった処なんてさ
★そm1F#[の]中でm2F#m2E[い]ぃ]つもあ[な]たを思う【サビ】


【地声最高音】hiB(B4) ※全体で3回程度

hiBm2F#[全]民][聴hiC#裏B[か]せて]【サビ】


【裏声最高音】hiE(E5) ※サビで登場

★(陽が登って) m2F#[か][が]hiE裏hiD#[吹]いて]【サビ】


【補足】mid2F#hiBを含むフレーズ一覧

★戦争m2F#m2E[ごっ]こ][は]無いんだと【Aメロ】
★望むは誰m2G#裏m2F#[か]の]望みが【Bメロ】
★僕の思いm2G#裏F#hiB[と][な]じ‪事
★m2F#-m2E[おた]が]いのそF#[の]き]ずを【サビ】


 まず、『おもちゃの兵隊』についてです。この楽曲は2017年にロックバンドMrs. GREEN APPLEによりリリースされたメジャー2枚目のアルバム『Mrs. GREEN APPLE』に収録されております。同アルバムは『サママ・フェスティバル!』(過去記事)『In the morning』(過去記事)や、人気曲『鯨の唄』(過去記事)といった楽曲群が収録されました。個人的には、2枚目のアルバムに【Mrs. GREEN APPLE】というタイトルを持ってきた点が面白く感じます(自身のバンド名を冠したアルバムはファーストアルバムになることが多いのです)。

 さて、『おもちゃの兵隊』はアッパーなロックナンバーです。バンドの音色に加え、ストリングスも用いられております。歌メロはAメロBメロサビと展開しますが、全体を通してパワーを感じる作品です。演奏時間は3分超であり、密度が濃いです。
 同曲の作詞作曲は大森元貴さん、編曲は大森元貴さんと伊藤賢さん (ストリングスアレンジ)によりなされました。伊藤さんはミセスとは縁が深く、『Love me, Love you』、『アウフヘーベン』、『ロマンチシズム』、『僕のこと』などのストリングス・ブラスアレンジを担当しております。


 『おもちゃの兵隊』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高め(もしくは「高い」)レンジで歌メロが作られております。低音域には余地があるため、一般的な男性はキーを少し下げた方が歌いやすいと思います。同曲はどちらかといえば中高音寄りの楽曲であり、AメロBメロ辺りから比較的高い音が登場します。そのため、標準的な人だと体力的にもしんどくなりやすいです。
 ミセスの楽曲では、ボーカルは裏声が多用されることが多いですが、今回の作品についてもそうした傾向がみられます。そのため、地声と裏声の器用な発声は不可欠です。ただ、裏声の得意レンジにも個人差がありますので、各々の状況に応じて、使い分けてください。

 同曲を女性が歌う場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいと思います。ただ、「標準より低めの音域の女性」などは原曲キーでもマッチするかもしれません(「標準的な音域の女性」も原キーで歌えなくはないが、やや低いのではないかと推測します)。その辺りは実際に歌唱してみてください。
 


 最後に『おもちゃの兵隊』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】hiB(B4)、【裏声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高め(もしくは「高い」)です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1F#はAメロやサビで登場します。この辺りは、男性の音域の範囲内ですが、男性曲としては低音がやや高いです。そのため、相対的に中高音域の割合が増えます。
 同曲は最低音が男性曲としては高い分、女性が原曲キーで歌唱することも一応は可能です。ただ、女性の得意な音域などを考慮すると、通常はキーを上げた方が歌いやすいと思います。

 次に、地声最高音hiBはサビで登場します。登場回数は各サビ1回ずつ、計3回です。今回はhiBが3回のみで、それに次ぐ地声高音はmid2F#とそこまで高くはありません。ただ、hiB以上の裏声が多用されるなどを考慮すると、やはり男性としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすそうです。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度下げてみてください。


 『おもちゃの兵隊』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意なレンジに調整することができると思います。一方、ビギナー向けの調整もできなくはないと思うのですが、同曲は裏声が多用されるなど難しい部分も多いです。そのため、ビギナーはもしかしたら別の易しめの曲と並行して練習した方がよいかもしれません。

 『おもちゃの兵隊』を原曲キーで歌唱する場合、mid2E~hiBといった高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。加えて、同曲は裏声も多く、地声と裏声の器用な使い分けが不可欠となります。これらを踏まえますと、「(ある程度)高音域が得意な男性」が原曲キーに合いやすいと私は判断しました。先述のように、「標準より低めの音域の女性」なども原曲キーでチャレンジしやすいかもしれません。

 『おもちゃの兵隊』はアッパーなバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。個人的には、今回の作品のように、「ミセスの初期でみられる少しダークな歌詞」も好きです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

  ※当ブログがこれまでに取り上げたミセスの作品については、以下をご参照ください。

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コメント

  1. TY より:

    いつもお疲れ様です。
    もし宜しければ、Mrs.GREEN APPLEさんの「君を知らない」という曲も調べていただけないでしょうか。

    • もりっしー より:

      リストアップしておきます。
      以前にリクエストを受けて、まだ記事にできてないので
      なるべく早く調べたいです