※なお、当ブログがこれまでに取り上げたミセスの作品については、以下をご参照ください。『Mrs. GREEN APPLE』の音域一覧(まとめ)。
『ダーリン』(Mrs. GREEN APPLE)
【地声最低音】mid1A#(A#2) ※聞き取りにくい
★m1F[負]けないな[に]かが欲しい [わ]たしだけのあ[い]が欲m2D[しい]【1番Aメロ】
☆m1A#[あ]れこれりゆm1F[う]が欲しい
★m1F[勘ち]がいしちゃうから ひと[り]に[し]ないでよね【1番サビ】
【地声最高音】hiC#(C#5) ※全体で1回だが歌いにくい
★らm2G[く]になるわけじゃ[なあA–hiB–hiC#地[ああ[ああ[あい]【Dメロ】
【裏声最高音】hiA(A4) ※2番Aメロで登場
★そうすれE–m2G–hiA裏[ば[きっ[と]ぼ]くらは呆れ2E地[な]いで居られる【2番Aメロ】
【補足】mid2F#~hiBを含むフレーズ一覧
★そうすればm2F–m2G裏[きっ[と]ぼ]くらは m1F[比べ]ないで居れる【1番Aメロ】
★きm2F裏[ら]われたく[もない]けど【1番Bメロ】
★誰かの私m2F[であ]り[たm2G地[か]った]【1番サビ】
★ じm2G地–F[ぶ]ん]で選んG[だみ]ちでも たまに振りか[えっG[て]しG[ま]ぁ]ぁ【2番Bメロ】
★darling わm2E[たし]の腕m2G地–F[のな]か]でや]すんで[て]【2番サビ[転調₊2]】
★かm2F–E[なしく]て]堪[ら]ない 人はとて[もよ]わいから
★誰かの私m2G[であ]り[たhiA地[か]った
★かm2G[ぎ]りG[ある] G–F[世のな]か]のせいで狂ってる【Dメロ】
★darling m2F#[ほ]んとうhiA–m2G–F#[のお]と]を]聴いて[ぇ]【ラストサビ[転調₊4]】
★やm2G–F#[る]せ]ない[日]々の膿は出切[ら]ないけど
★hiA[ねぇ] 私の私hiA[で] A[居]て[もhiB地[い]い]の
★m2G–F#[da]rling] darling G[dar]ling] darling
まず、『ダーリン』についてです。この楽曲は、2025年にロックバンドMrs. GREEN APPLEによりリリースされたシングル作品です。この記事を執筆時点で最も新しいシングルであり、アルバムには未収録です。
同曲は、NHKの主催する特別番組『Mrs. GREEN APPLE 18祭』のテーマソングとして書き下ろされました。この18祭は大よそ年1回開催され、これまでに多くのミュージシャンが関わっております。18祭で披露された楽曲として、当ブログでは以前にONE OK ROCKの『We Are』(過去記事)、WANIMAにより制作された『シグナル』(過去記事)、RADWIMPSの『正解』(過去記事)などを取り上げています。
『ダーリン』はスローなバンド曲です。歌メロはAメロBメロサビと展開し、全体的にメロディアスです。同曲の1つ特徴的な点としては、楽曲が進むごとに歌メロのキーが上がっていく点です。ざっくり言及すると、1番を(B♭)を基準として、2番およびDメロではキーが2つ上がり(C)、ラストサビではさらに2つキーが上がります(D)。メロディー自体はシンプルなのですが、キーが少しずつ上がる分終盤の高音も高くなるので注意したい点です。私自身は、どことなく『ケセラセラ』(過去記事)を想起させられました。
『ダーリン』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高いレンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、通常はキーを下げた方が歌いやすいと思います。
同曲はAメロは低音が中心(中高音は裏声)であり、Bメロサビ辺りで中高音が顕著になります。今回は1番2番ラストサビと2回転調し、キーが2つずつ上がります。そのため、後半になるに従い中高音の割合が高くなります。低音域については、見た目ほど低くなく、どちらかといえばやや高い印象です。そうした点を考慮すると、やはり中高音域が得意な男性の方がマッチしやすい曲といえます。
今回は裏声(ファルセット)は1番および2番Aメロ辺りに限定されます。そのため、ミセスの作品としては地声感が強調された楽曲と言えるかもしれません(Dメロラストサビなどは顕著)。
女性が同曲を歌唱する場合、通常は少しキーを上げた方が歌いやすいです。今回は最低音はmid1A#ですが、低音域としてはmid1F辺りが多いです。こうした点を考慮すると、若干キーを上げた方がより歌いやすいと私は推測しています。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度上げてみてください。
一方で、今回は低音域が得意な女性であれば原キーの方がマッチする可能性もあります。その辺りは実際に歌唱して微調整を加えてください。
最後に『ダーリン』の音域についてですが、【地声最低音】mid1A#(A#2)~【地声最高音】hiC#(C#5)【裏声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1A#は1番Aメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内ですが、歌い出しの音であるため、若干聞き取りづらいです。今回の低音は見た目より高く、大体mid1F辺りが安定して歌えると形になりやすいです(ただ、表現的な面でみるとmid1Dくらいまで出せた方が良さそう)。男性だとそうでもなさそうですが、女性だと低音感を感じやすいと思います。
次に、地声最高音hiC#はDメロで登場します。登場回数は1回のみですが、hiA-hiBとのコンボかつロングトーンであり、見た目より歌いにくそうな印象です。このhiC#についてはhiBがピークとなる場面が全体で1回、hiAが4回、mid2Gが19回登場します。これらを考慮すると、男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいと思います。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度下げてみてください。
ちなみに、地声最高音hiC#については、ヘッドボイス(強い裏声)で歌うのもよいかもしれません。得意な人はそうした歌唱も選択肢に入れてみてください。
『ダーリン』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。一方、今回の楽曲は音域がそれなりに広く、テクニカルな要素もあります。そのため、ビギナーなどは少し歌いにくい部分が出てくるかもしれません。
同曲はメロディー自体は分かりやすく、リズムもおおむね取りやすそうです。息継ぎもしやすそうなので、音域がマッチするのであれば練習曲に向くと思います。この辺りは、18祭の書き下ろし曲ということもあり、高校生などが練習しやすいように配慮しているのはないかと想定しています(ただ、簡単な曲というわけではない)。
『ダーリン』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F~hiC#(裏声はmid2F~hiA辺り)といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。頻度としてはmid2F~mid2G辺りが多いのですが、終盤でhiA~hiC#等も見られるようになります。低音についてはmid1F辺りが多く、男性曲の低音域としてはやや高い印象です。
こうした点を考慮すると、「ある程度~非常に高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。女性については、「低音域が得意な女性」だと原キーがマッチする可能性がありますが、通常は少しキーを上げた方が合うのではないかと思います。
【まとめ】
①1番⇒2番⇒ラストサビと場面ごとにキーが上がる曲(終盤ほど高い)
②原キーだと「ある程度~非常に高音域が得意な男性」などに合いそう
③低音は見た目ほどは低くないが、女性だと少し辛い
④裏声は前半で顕著にみられる。後半は地声発声が中心
⑤メロはシンプルでわかりやすい。音域が合うのであれば練習曲向き
※なお、当ブログがこれまでに取り上げたミセスの作品については、以下をご参照ください。『Mrs. GREEN APPLE』の音域一覧(まとめ)。
コメント
ミセス、久々の地声hiC#キターって思った。
ここんところ「ミセスは高くてカラオケで歌えない」って声に応えてなのか(私の勝手な憶測)、音域的には割りかし楽(ミセス的には)なのが続いていたから。
コメントありがとうございます
18祭の曲なので中高生が歌いやすいようなメロやレンジになっているんだと
推測してます
それでも音域は結構広いですが