『レイン』(シド)、Rain(SID)
【地声最低音】mid1F#(F#3)
★m1G#–m2E[目[の]前1G#[の]本当 セピアm1F#–G#[に]し]まいG#[こみ]【Aメロ】
★m1G#[寄]りG#–m1F#[添[う]と]か 温もG#[り]とか
★m1G#[許]してくれm1F#[そ]う]にも[ない]【Bメロ】
【地声最高音】hiB(B4) ※全体で7回程度
★あm2G#–m2F#[め]は]い[つG#–hiB[か[止]む]の]でしょうか【サビ】
【裏声最高音】hiB(B4) ※サビ等で登場
★逃m2G#[げ]場m2F#[の]ない ぼくG#-hiB裏[を[え]G#地[ら]ぶ[の]【サビ】
★つm2G#[つ]まm2F#[れ]て いG#[い]かhiB裏[な]【ラストサビ】
【補足】mid2E~mid2G#を含むフレーズ一覧
★m2E[鳴り止ま]な[い] [よm2F#[う]しゃ]ない思い出[た]ちは【Bメロ】
★(ずいぶん)なm2G#–m2F#–E[がい]ぃあ]い]だ 冷[たい]【サビ】
まず、『レイン』についてです。この楽曲は、2010年にロックバンド・シドによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2011年にリリースされた『dead stock』に初収録されました。同アルバムには、『cosmetic』、『sleep』、『乱舞のメロディ』といったシングル曲が収録されております。同アルバムには、出荷ベースで10万枚の売上を記録し、日本レコード協会よりゴールド認定がなされました。
その中で、『レイン』は荒川弘さんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』のオープニングテーマとしてタイアップが付きました。楽曲の質も相まって、同曲は大きなヒットを記録します。CDシングルとしては約8万枚、また配信でも25万ダウンロードを記録し、日本レコード協会よりプラチナ認定がなされました(ランキングデータブログBillion Hitsより引用)。
『レイン』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域と比べ、高め(もしくは明確に「高い」)レンジで歌メロが作られております。低音域には余地があるため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。
同曲は、最低音がmid1F#であり、男性曲としてはやや高いです。そのため、相対的に中高音域の登場回数が多くなります。標準的な男性にとっては大変ですが、ある程度高音域が得意な男性だとマッチしやすいと思います。
同曲を女性が歌う場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。音域だけを見ると原曲キーでも歌唱可能そうに見えますが、今回はmid1F#,mid1G#辺りの回数が多いため、キーを上げた方が女性の得意音域が活きやすいと思います。逆に、「標準より低めの音域の女性」で低音が得意な方は、もしかしたら原曲キーがマッチするかもしれません。
最後に『レイン』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】hiB(B4)、【裏声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高め(もしくは高い)です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1F#はAメロやBメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。また、女性の音域の範囲内でもありますが、今回はmid1G#などの回数が多いため、女性にとっては低音が辛いかもしれません。「一般的な音域の女性」はキーを上げた方がより良いと私は判断しました。一方、「標準より低めの音域の女性(低音も得意)」だと、もしかしたら原曲キーが合うかもしれません。
次に、地声最高音hiBについてはサビで登場します。登場回数は7回程度です。このhiB辺りは男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから3つ程度下げてみてください。
『レイン』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジに調整することができると思います。一方、ビギナー向けの調整も可能といえば可能ですが、もしかしたら一部歌いにくい部分が出てくるかもしれません。この楽曲よりも取っつきやすい作品はあると思うので、キー調整をしても難しいと感じた時は他の易しめの曲と並行して練習してください。
同曲は、メロ自体は分かりやすいです。息継ぎが大変といったこともないですので、音域が合うのであれば、練習曲としてもおススメです。
『レイン』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F#~hiBといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はAメロBメロサビと少しずつ盛り上がっていきますが、Bメロ辺りでも中高音域が登場します。これらを踏まえると、「(ある程度)高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、「標準より低めの音域の女性」でも低音域がしっかり歌えるならば、原曲キーがマッチする可能性もあります。
『レイン』はスローなバンド曲であり、ボーカルの良さが活きやすいです。ハガレンの主題歌だったこともあり、思い入れの強い方も多いと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。