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『流星群』( 鬼束ちひろ ) の 音域

こんにちは。今回は鬼束ちひろの『流星群』(2002)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲です。ボイストレーナーのおしらさんが、自身のチャンネルで歌唱されていたのを見て、記事にしたいと感じました。当ブログで鬼束さんの楽曲を取り上げるのは、『月光』(過去記事)以来2回目です。


『流星群』(鬼束ちひろ)、Ryuseigun(Chihiro Onitsuka)
『流星群』(鬼束ちひろ)の音域






【地声最低音】mid2A#(A#3) ※重要度は高くない

m2A#[意]hiA#hiCA[味をさ[え]ぎ]っているけれど【Dメロ】


【地声最高音】hiD(D5) ※全体で2回(1場面)

hiA#[分かhiChiD[ら[な][こ]の]A場所で いhiA[ま]でも【Dメロ】

※この場面以外では、hiCが全体で22回程度と多い


【補足】hiAhiCを含むフレーズ一覧

m2Fm2G[言葉にな[ら][い]よ]hiA[る]【Aメロ】
★絡み付いた なまぬるいだけhiAm2G[の][た]
★こm2GhiA[こ[ろ]をあ[たA[え]て あ[なA[た]のてづ[く]りでいい【Bメロ】

hiAA#hiC[呼ぶ[こ[え]はい[つ]だって [悲[し[み]A#Cに変わる[だけ]【サビ】
hiAhiA#hiC[こん[な[にも] CA#[しょ]う]め]いする[だけ]
hiA[あな]たが[触れ]ないhiCA#[わ[た]し]な][ら] 無いのと同じ[だ]から
m2G#[数え][れhiA#[な]い 意hiA#hiCA[味をさ[え]ぎ]っている【Dメロ】

 まず、『流星群』についてです。この楽曲は、2002年に女性シンガーソングライターの鬼束ちひろ(おにつかちひろ)さんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年にリリースされた『This Armor』に初収録されました。『LITTLE BEAT RIFLE』や『infection』といったシングル曲が収録されました。アルバムは50万枚を超えるCD売上を記録し、日本レコード協会よりプラチナ認定がなされました(旧基準による判定であり、新基準だとダブル・プラチナにあたるそうです)。

 『流星群』はテレビドラマ『トリック2』の主題歌としてタイアップが付きました。『トリック』は回を追うごとに視聴率が上がり、最終的には映画化もなされました。楽曲の質とドラマの質も相まって、『流星群』も10万枚を超えるヒットを記録します。また、2000年半ばに始まった配信でも10万ダウンロードを記録するなど長く愛されるスローナンバーとなっております。


 『流星群』はの音域的な特徴についてです。同曲は一般的な女性の音域よりやや高めのレンジで歌メロが作られております。低音域には余地があるため、キー下げなどはしやすい方です。
 同曲は、曲全体を通してhiAなどが多く登場し、サビではhiCの割合が高いです。そのため、hiA~hiC辺りが安定すると、形になりやすいです。のど自慢や、テレビのカラオケ選手権などでも多く歌われており、全体的にボーカルの良さが活きやすい楽曲です。



 最後に『流星群』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A#(A#3)~【地声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域と比べ、もしくはやや高めです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid2A#はDメロで登場します。このmid2A#は歌い出しの瞬間的な音であるため、あまり厳密な音程にこだわらなくてもよいのではないかと私個人は考えました。
 この最低音mid2A#に次ぐ低音としては、mid2Cが多く登場します。このため、『流星群』はDメロの最高音を除くと、ほぼ1オクターブで歌メロが作られていることが分かります。

 次に、地声最高音hiDはDメロで登場します。登場回数は2回(1場面)です。このhiD辺りは女性の音域としてはやや高いですが、今回は登場回数が少ないので、裏声で歌うのもよいかもしれません。今回はhiA~hiCの中高音域が多いため、一般的な女性は少しキーを下げてもよいのではないかと私は感じました。一つの目安ですが、原曲キーから1つ程度下げてみてください。


 『流星群』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。先述しておりますが、同曲の最低音mid2A#はそこまで厳密である必要はありません。Aメロ~サビまではほぼ1オクターブで歌メロが作られております。そのため、キー調整の融通は利きやすく、多くの人にとってマッチしやすそうです。キー調整に抵抗が無ければ、練習曲としては使いやすいのではないかと私は推測しました。

 『流星群』を原曲キーで歌唱する場合、高音域に関してはhiA~hiC(一部hiD)をしっかり歌いこなせることが求められます。今回はサビではhiA~hiCの回数が多く、とりわけhiCは全体で22回と多いです。これらを踏まえると、「標準よりやや高め~(ある程度)高音域が得意な女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。


 『流星群』はスローなポップであり、ボーカルの良さが活きやすい作品です。個人的には歌詞なども非常に耳に残りました。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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