『雨』(神が残した夢を喰う。)

【地声最低音】mid1C(C3)
★m1C–F–G[こ]びりついて離れてくれ]な]い【Aメロ】
★m1F[な]にも見えないん[だm1E[ずっ]と]
★m1F[み]み[を]ふ[さ]い[で]も[聞]こ[え]るm1C[き]みのずっと]1E[一]緒]
★今はきm1F–m1C[みが居ない[広]い部]屋[で]
★m1C–m1F[溢]れ[た]あ])いをまた掬いあ[げ]て【ラストサビ】
【地声最高音】hiC#(C#5) ※ラストサビで1回
★なm2G#–hiA#–hiC#[っ[て[し][まっ]たな【ラストサビ[転調₊1]】
【裏声最高音】hiD#(D#5) ※ラスサビで登場
★m2F#[き]み[が見hiD#裏-C#[え]な]く]【ラストサビ[転調₊1]】
【補足】mid2G~hiDを含むフレーズ一覧
★あm2D[の]時m2F–E[き]み]を【Bメロ】
★はm2F[なれた今]が正[し]いっ[て]【Dメロ】
★思えm2G[る]ま[で]は[す]こ[し]かhiA–hiA#[か[り]そう]だ]よ
★そm2F[れ] hiD裏–C[で]も] hiA#地–A[い]ま]は]
★すなm2G–hiA^-hiA#^[お[に]あ[い[せ]た]かな]【ラストサビ】
★なぜm2F#[か]な[みhiA#–m2G#[だ]が]【ラストサビ[転調₊1]】
★m2G#–hiA#–hiB[あ[ふ[れ]て]ぼ]くA#[は]
まず、『雨』についてです。この楽曲は、2023年に男性シンガーソングライターの【神が残した夢を喰う。】によりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2025年に発売されたミニアルバム『Eat the dreams left by God』に初収録されました。同アルバムには、『共有から2番目にもう君はいない』、『心音』などのシングル曲が収められています。
『雨』は神が残した夢を喰う。として初のシングルです(略称【かみばく】)。かみばくは2023年にロックバンドNon Stop Rabbitが解散し、ソロシンガーとなったボーカルの矢野晴人さん(晴-haru-)によるソロプロジェクトであり、これまでシングル曲を中心に発表し続けてきました。ちなみに、Non Stop Rabbitの楽曲としては、当ブログでは過去に『Unorder』(過去記事)という曲を取り上げています。
2025年に入り、『雨』がTik TokなどのSNSでカバーされるようになり、口コミで大きなヒットにつながっていきました。かみばくのYouTube公式チャンネルで公開されているMVも500万回を超えており、Tik Tok週間チャートなどにもランクインし続けています。作詞作曲は晴-haru-さん、編曲はWiz_niccによりなされました。
『雨』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高いレンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、通常はキーを下げた方が歌いやすいといえます。
同曲はAメロは中低音中心であり、Bメロサビと盛り上がっていくバラード曲です(ラストサビでは転調しキーが1つ上がります)。そのため、音域が広く、低音から高音まで安定した歌唱表現が求められます。中高音域としてはhiA~hiA#といった中高音が多いです。こうした点を考慮すると、高音が得意な男性の方がマッチしやすいと私は推測しています。低音域については、mid1C程度であり、大よそ標準的です(体感的にはやや高めな印象)。発声が地声ベースが大部分であり、一部で裏声も用いられます。
女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから1~4つ程度上げてみてください。ちなみに、同曲をTik Tokでカバーして話題となった【ささ。】さんは原曲キーから1つ上げて歌唱した動画を配信シングルとしてリリースしています。今回の楽曲は音域が低音~高音まで広いため、歌える人が限定されやすいです。
最後に『雨』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C(C3)~【地声最高音】hiC#(C#5)、【裏声最高音】hiD#(D#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高い(一部はかなり高い)です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1CはAメロやラストサビ(通常サビの1オクターブ下)で登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。今回はmid1Cに次ぐ低音がmid1E1回、その次がmid1Fであるため、見た目よりは歌いやすい低音だと私は分析しています。「女性の音域に近い高音男性」などはキー上げを選択肢に入れてみてもよいかもしれません。
次に、地声最高音hiC#はラストサビで1回だけ登場します。このhiC#に次ぐ地声高音としてはhiBがピークとなる場面が全体で2回、hiA#が12回、hiAが13回登場します。hiA#等の登場回数を考慮すると男性の音域としては高く(「かなり高い」でもよいかも)、通常はキーを下げた方が歌いやすいといえます。一つの目安ですが、原曲キーから3つ程度下げてみてください。
『雨』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。ただ、今回の楽曲は音域がかなり広いため、歌い慣れた人であっても一部歌いにくい部分が出てくる可能性があります。音域の広さという点が1つハードルになる曲です。
今回の楽曲はメロディーやリズムなどは比較的わかりやすいです。もし音域がマッチするのであれば練習曲やカラオケに良いと思います。メロの良さが光るバラードですので、歌が得意な人だとサビの高音などは非常に映えると思います。
『雨』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F#~hiB(裏声はhiD#まで)といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はサビやDメロを中心に中高音域が登場し、hiAやhiA#も多いです。低音域としては、mid1Cが登場しますが、見た目よりは若干高い印象です。
こうした点を考慮すると、「高音域が得意(or非常に得意)な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。
【まとめ】
①Aメロは中低音中心、サビは高い
②原キーだと「高音域が得意(or非常に得意)な男性」に合いそう
③音域が広いため、歌える人が限定されやすい
④メロやリズムは分かりやすい。音域が合うのであればカラオケ向き
⑤歌が得意な人だと映えやすい