『Prayer X』(King Gnu)
【地声最低音】mid1C#(C#3)
★生まれ落ちた その時には[泣]き喚いていた(Aメロ)
★抜いたその瞬間 し1C#[ぶ]きを[上]げて [な]みだが噴き出すでしょう?
【最高音】hiD#(D#5)
★mid2G#[一]mid2F[体]hiB[全]hiA#[体] [何を]hiC#[信][じ][れ][ば]hiD#[いい?]
【補足】
★溢hiB[れ]hiA#[出し][た]mid2F#[なみ]だのように
★溢hiB[れ]hiA#[出し][た]mid2F#[なみ]だのように
★ひとと2F#[き]のmid2G#[き]mid2F[ら]hiB[め]hiA#[く][命][な]らば
まず、『Prayer X』についてです。この楽曲は2018年にKing Gnuがリリースしたシングル作品です。このシングル曲はTVアニメ『BANANA FISH』のエンディング・テーマとして書き下ろされた作品です。『Prayer X』はその後、2019年にリリースされたアルバム『Sympa』に収録されています。
さて、『Prayer X』のサウンドについてです。全体として非常におどろおどろしさを感じる楽曲です。サビからメロディーが始まり、イントロ、Aメロ、サビで構成される楽曲です。イントロの旋律が非常に印象的です。
楽曲のおどろおどろしさ・奇妙さの要因の一つとして、メロディーの半音があるように感じます。具体的には書きませんが、人は半音(ピアノなど鍵盤の隣同士の音階)による旋律が続くと、不安に感じたり不気味に感じたりする習性があります。例えば、映画音楽やゲーム音楽などでも、そうした表現が用いられることが多いのです。例として、映画『ジョーズ』の動画を添付しておきます(0:50~)。
映画『ジョーズ』では半音が繰り返されるメロディーが続く。
『Prayer X』の歌詞についてです。今日を生きることに精いっぱいで、信じられるものがない主人公の姿が描かれます。痛みを抱え、他者に対する不信、重ねられる嘘など、殺伐とした雰囲気が描き出されています。タイトルの『Prayer』とは「祈る人」を意味します。スポーツなどで使われる『Player』とは違います。
MVではピアニストを信仰している信者の姿が映し出されます。ピアニストは金のために楽曲を制作させられ、制作した音楽は信者に絶賛されていますが、どこか空虚さを感じているようです。こうしたMVの姿も歌詞の世界とリンクしているようにも思えます。
さて、『Prayer X』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3) ~【最高音】hiD#(D#5)でメロディーが構成されております。
主旋律のボーカルを担当する井口理さんの声質もあり、どこまでが地声か判別しづらいので、地声裏声の区別は今回はしていません。ただ、最高音hiD#,hiC#あたりは裏声で発声されております。個人的にはhiB辺りの判別が少し難しく感じました。
『Prayer X』を歌唱する際は、裏声に慣れておく必要があります。裏声は一般の人であっても慣れるとかなり高音まで出せると思います。地声についてですが、私としては、hiB辺りは地声での発声だと考えております(裏声で歌われている部分もある)。故に、高音域が得意な人の方がやはり有利だと思います。
ただ、『Prayer X』に関しては、上手く発声できるのであれば、やや裏声気味であっても格好がつくように思えます。mid2G#辺りまでを地声で歌い、hiA#以上を裏声で歌うというやり方でも原曲のニュアンスに近い再現が出来るのではないでしょうか。その辺は各々試してみると良いと思います。
先にも述べましたが、『Prayer X』は不気味さ、おどろおどろしさを感じさせる楽曲であり、必ずしもカラオケなどで歌いやすい作品ではないと思います。ただ、歌いこなせるのであれば、非常にカッコイイ作品です。
コメント
毎日楽しく拝見させていただいてますが、今日は私の大好きなアーティストであるKing Gnuの「Prayer x」だったので飛んできちゃいました。笑
他の記事も大変参考になっております。
細やかながら応援しています。頑張ってください。
>>1
ありがとうございます!
King Gnuはもっと頻繁に取り上げたいのですが、ツインボーカルで、また楽曲に癖があり、やや苦戦しています。
けど、それこそが彼らの良さでもあるので、少しずつ頑張っていこうと思います。
King Gnuについて直接コメント頂けると、すごく前向きになれます。
また、頑張ります。