『君がいない』(Saucy Dog)の音域[2021年の作品]

★すぐにねhiD#裏[む]hiA#[れ]m2G#[て]し[まう] 単純なA#[僕]G#[は]ぁ【Cメロ】

★「愛hiA[し]m2G#[て]る」って hiB地[バイ]hiA#[バイ]

★きm2G#[み]hiA#[を]hiB[し]hiC#裏[あ]わせにすhiD裏[る]A#[の]は【サビ】
★ぼm2G#[く]に任hiA#[せて]くG#[れ]ないか？hiB[なぁ]
★hiA#[はい]m2G#[は]い。（思い上がり上等）
★こんなにつらm2G#[い]hiA#[とお][も]っ[た]こ[と]が[ない]
★おm2G#[と]がし[ない]、あhiB[じ]hiA#[がし][な]い、き[み]がいA#[ない]

　まず、『君がいない』（きみがいない）についてです。この楽曲は、2021年に3人組ロックバンドSaucy Dog（サウシー・ドッグ）によりリリースされたシングル作品です。リリース当初は配信限定シングルとして出されましたが、アルバムとしては、2021年8月末に5枚目のミニアルバム『レイジーサンデー』に収められました。同アルバムには、『シンデレラボーイ』といった楽曲も収められております。

　『君がいない』はアップテンポのロックナンバーです。歌メロについては、AメロBメロサビと展開し、馴染みやすいのではないかと思います。同曲は、1番のAメロからラストのサビ終了までの間に間奏が多くなく、またキーも高いためボーカルは非常に大変だと思います（音域面についての詳細は後述します）。こうした展開ゆえに、演奏時間は3:46と比較的コンパクトです。


　同曲の歌詞については、私自身は「恋人に振り回されて、やがて恋が終わる」主人公を描いているように感じました。個人的には2番の【“本当にあった〇〇”って幻の放送回 特番で僕らを使ってもらおうぜ】という復縁を期待する主人公のフレーズが面白いと思いました。

　また、ラストに登場する【責任とってよね】というフレーズは、私自身は女性が男性に対して言うことが多いイメージなのですが、作中では男性が女性に対して発している部分が印象に残りました（同曲は、性を特定できるようなフレーズは少ないですので、「女性が振られている側」という見方もできるかもしれません）。


　『君がいない』の音域的な特徴についてです。同曲は、男声としては高いレンジで歌メロが作られております。全体的にmid2F#～hiB辺りが多く、高音域が得意な方でも1曲歌うのはしんどいかもしれんせん。さらに、サビでは裏声から地声への行き来も多く、そうした面でも器用さが要求されます。このため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。低音部分に余裕があるため、キー調整はしやすいです。


　最後に『君がいない』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F(F3)～【地声最高音】hiC#(C#5)、【裏声最高音】hiD#(D#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1Fについては、Aメロで登場します。この辺りは一般的な男性であれば、歌唱可能だと思います。女性の場合、原曲キーでも歌唱可能ですが、やや歌いにくいかもしれません。高音域が得意な女性は、少しキーを上げてもよいと思います。

　男性曲の1つの目安ですが、最低音がmid1F辺りから上になると、「キーが高い曲」に分類される可能性が高くなります。Saucy Dogは元々、ボーカルの高音が目立つバンドでもありますので、やはりキーは高くなりがちです。


　一方、地声最高音hiC#はラストのサビで2回登場します。フレーズとしては1つです。よって、回数としてはあまり多くないです。ただ、上述のように、同曲はmid2G#～hiB辺りが非常に多く登場します。この辺りは一般的な男性には高いレンジですので、キーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから４つ[♭４]程度下げてみてください（これでも一般的には少し高いと思います）。

　『君がいない』は低音部分に余裕があり、キー下げはしやすいです。ただ、原曲の高音域が男性としてはかなり高いですので、ある程度歌いやすいレンジに調整するためには、大きくキーを下げる必要があります。そのため、人によっては違和感を感じられる方もおられるかもしれません。

　そのため、同曲は、キー調整整などを考慮に入れても、歌い慣れた人向けの作品となります。サビの高音部分では、裏声なども多く使われております。そのため、ビギナーなどには少し大変かもしれません。


　『君がいない』を原曲キーで歌唱する場合、一つの目安ですが、mid2F#～hiB（裏声hiDなども含む）辺りをしっかり歌えることが求められます。サビでは裏声も求められます（地声のみで切り抜けようとすると非常に大変）。原曲キーの場合は、高音域が非常に得意な人向けの楽曲です。レンジ的には女性などにも合いやすいかもです。その辺りも踏まえて、練習に励んでください。

　『君がいない』はキー調整を含めても、少し大変な楽曲ですが、カラオケなどでは歌いやすいナンバーではないかと思います。男女問わず、興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。