『シンデレラボーイ』(Saucy Dog)
【地声最低音】mid1E(E3)
★m1E[あ]たまじゃわかっていても [こ]ころが追いつm2Eか]ない【Aメロ】
★m1E[わ]すれちゃいたいのに ずっと傷つけられてばっかだったのに【Bメロ】
【地声最高音】hiC#(C#5) ※曲全体で5回程度
★シンhiA[デ]hiC#地[レ]hiB[ラボーイ] [0]時をま[わって]【サビ】
★つhiA[け]hiC#[る]hiB–A[タ]バ[コ]が[だ]hiC[い]B[き][らい]
★好きっhiA[て言]hiC#地–hiB[わん]でよ[あ]いし][て]も無い[のに]【ラストサビ】
【裏声最高音】hiE(E5) ※曲全体で1回
★hiA[瞳]の奥、あたし[をつ]hiE[か]hiC#[ま]hiB[え][ぇて]【ラストサビ】
【補足】hiA~hiCを含むフレーズ一覧
★hiA[腕の]m2G#[な]か[で]あ[たしを]A[泣]hiB[かせな]A[いで]【サビ】
★m2F#[気]hiA[づ]hiC#裏[か][ないふり]をして[その]A[まま]
★あm2F#[た]しhiA[の]ま[え][だ]け[で]よA{わ]さ[を][見]せ[て]【Cメロ】
★無hiA[邪]気な[顔]hiB[で]hiC[呼んでみ]B[て]
★誰もhiA[見]ない[でいて]hiB[欲][し]hiC[かっ]B[た][だ]B[け]
まず、『シンデレラボーイ』についてです。この楽曲は、2021年に3人組ロックバンドSaucy Dog(サウシー・ドッグ)によりリリースされたミニアルバム『レイジーサンデー』に収められております。同アルバムには、以前に当ブログでも取り上げた『君がいない』(過去記事)などが収められております。この記事を執筆時点で一番新しいアルバムになります。
『シンデレラボーイ』はアルバムの発売の直前にミュージックビデオが公開されました。同バンドのYouTube公式チャンネルで公開されているMVは、2021年11月現在、580万回以上の再生回数を記録しており、アルバム曲の中でも特に人気の高い作品となっております。また、これまでにリリースされたサウシーの作品と比較しても再生回数が伸びており、バンドの大ブレイクを予感させます。
『シンデレラボーイ』はミドルテンポのバンドナンバーです。イントロなどのギターフレーズなどが印象的です。歌メロについては、AメロBメロサビといった形で作られております。また、2番のサビが無く、その分、演奏時間が短くなっております(ミドルテンポでありながら、4分弱)。歌メロが比較的ゆとりを持って作られているため、歌詞サイトなどを確認しなくても歌詞が聞き取れます。ボーカルの良さが活きやすい楽曲ではないかと私は分析しました。
同曲は女性目線で歌詞が書かれており、その点も特徴的です。タイトルについても、女性の比喩として用いられる「シンデレラ」に、「ボーイ」が組み合わせられており、私自身は非常に目を惹かれました。近年は特に性の枠を超えたような表現が増えたように感じます。日常でも、「男は男らしく」のような価値観を超えていこうとする流れが一層強くなっているように私自身は実感しております。
『シンデレラボーイ』の声域的な特徴についてです。同曲は、サビで地声のhiC#が登場するなど男性としては高いレンジで歌メロが作られております。当ブログは、サウシーの曲に関して、これまでに『いつか』(過去記事)、『コンタクトケース』(過去記事)といった楽曲を取り上げておりますが、今回の『シンデレラボーイ』もやはり相当高いです。男性の場合は、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。声域的には女性の方が原曲キーでのチャレンジがしやすいかもしれません(若干低音が低いかもですが…)。
最後に『シンデレラボーイ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】hiC#(C#5)、【裏声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1EはAメロBメロで登場します。ここは歌えるに越したことはないですが、女性などはやや低く感じると思います。場合によっては別の高い音を充ててもよいのではないかと私は考えております。同曲は、AメロBメロ辺りが女性にとってはやや低いです。女性の場合、原曲キーでも歌唱可能かもしれませんが、場合によってはキーを上げてください。
一方、地声最高音hiC#については、サビで登場します。曲全体で5回程度登場します。また、hiC辺りも比較的多いですので、男性としてはかなり高いレンジになります。一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
『シンデレラボーイ』は低音に若干余裕があり、キー下げは可能です(男性の場合)。ただ、元々も音域がかなり広いですので、歌い慣れた人であっても場合によっては少し難しく感じる部分があるかもしれません。当然、一般的なビギナー向けではありません。その点は留意しておいてください。
『シンデレラボーイ』を原曲キーで歌唱する場合、先にも述べたように、hiB~hiC#辺りをしっかり歌いこなせる力が求められます。サウシーの曲全般に言えますが、やはりキーが高く、声が高い男性向けになります。女性の場合は、原曲キーだとやや低く感じられるかもしれません。
当ブログではこれまでにSaucy Dogの作品を5曲ほど取り上げておりますが、その中で私が感じたのは、「サウシーは高音が非常に高いのに、低音も意外と低い」という点です。サウシーの曲は、低音に関してはmid1C~mid1E辺りも登場するため、女性が原曲キーでチャレンジする際のハードルになりやすいのではないかと思います。
『シンデレラボーイ』は音域が広い曲であり、歌いこなすには力量が要求されます。ただ、再生回数などを考えてもサウシーの中でも特に人気が伸びている作品であります。歌詞に関しても、特に女性は共感しやすい内容ではないかと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
コメント
こんにちは!
いつも参考にさせて頂いております
新曲で最近結構人気が上がって来た曲ですよね!やっぱりサウシーは音域が広いですね〜
でも恐らくサウシーの中で音域が一番広いのは「ゴーストバスター」なんじゃないかな〜と思っております
「マザーロード」も石原さんの低音が目立つ曲ですね。歌詞の情景描写が非常に美しいので聴いてみてくださいね
コメントありがとうございます。
サウシーは音域が広く、高音も高いので、
カラオケなどでも苦戦される方が多いみたいです。
紹介曲の方も聴いてみます。
ありがとうございます!
参考にさせていただきました。
質問なのですが、1番サビとラスサビで「泣かせないで」の「か」の部分の音程が違うと思っているのですが同じなのでしょうか?
コメントありがとうございます。
結論から申し上げますと、
該当部分の「音程」については同じということになります。
ただ、ボーカルの石原さんは同じ音程でも歌い方に変化を付けておられます。
そのため、「同じ音程、同じ歌詞」でも1番とラストで感情表現・歌唱表現に
微妙な違いがあります。
音域調査ではそこまでの微妙な違いを解説することができないのですが、
実際に歌う際に、その違いまで意識して歌唱する意味は大きいです。
サウシー好きさんはよい感性、着眼点をお持ちだと思います。