※当ブログがこれまでに取り上げたヒゲダンの作品についてはこちらをご覧ください⇒ヒゲダンの音域一覧
『みどりの雨避け』(Official髭男dism)
【地声最低音】mid1D(D3)
★下り電車に乗m2F–m2E[り]継]ぎ m1F[ぼ]くの[町]へか[える]【Aメロ】
☆m1F–m1D[誰か[が]わ]すれたじて[ん]しゃ
★m1F[ま]ちに鐘が夜[を報]せる【サビ】
★ボウモアをひとつたm2F–m1F[の]めば] 1F[あ]の歌が聴[こ]え[る]
★いのちのはかm1F[なささ]え 忘れてしm2D[ま]うね【Cメロ】
☆弾ける m1F[雨]音 [止むm1E–m1D[こ[ぉ]と] [今]でも[それは1E[お]な]じ
【地声最高音】mid2G(G4) ※全体で4回
★ゆうだm2F[ち]、m2F–m2G[騒が[し]い]日々【サビ】
まず、『みどりの雨避け』(みどりのあまよけ)についてです。この楽曲は、2021年にロックバンドOfficial髭男dismによりリリースされたアルバム『Editorial』に収められております。同アルバムには、同アルバムは『I LOVE…』(過去記事)、『Cry Baby』(過去記事)、『Laughter』(過去記事)、『Universe』(過去記事)といった人気曲が収録されております。アルバムには、25万枚超のセールスを記録し、日本レコード協会よりプラチナ認定がなされました。
さて、『みどりの雨避け』はミドル~スローなバンド曲です。ギターはアコースティックギターが使われており、哀愁深いカントリーのようなナンバーとなっております。また、歌メロについても、従前のヒゲダンの作品の中ではかなり落ち着いたニュアンスとなっております。歌メロはAメロサビがベースとなっており、シンプルでわかりやすいです。作詞作曲はベース担当の楢﨑誠さんによりなされました。
『みどりの雨避け』の音域的な特徴についてです。同曲はおおよそ男性の音域の範囲内で歌メロが作られております。ただ、ボーカルの藤原聡さんは比較的柔らかな歌唱をしておりますので、一般的な男性は少しキーを下げた方が原曲のニュアンスに近づきやすいのではないかと思います(もしくは高音で裏声を使うのもよい)。
同曲は、ヒゲダンの作品としては全体的にキーが低く、「人気曲は高すぎて歌えない」という人でも歌唱できるチャンスはあります。逆に普段ヒゲダンのシングル曲などをしっかり歌いこなせる人の中には低音域が低く感じる人も多いかもしれません。
『みどりの雨避け』は低音域が低いのですが、藤原さんの抑揚の付け方などを考えると、女性が原曲キーで歌うことも可能だと私は推測しました。具体的には、「低音域が得意な、標準より低めの音域の女性」などであれば、原キーでもマッチするのではないかと思います。一般的には女性にとっては低音が少し辛く、キーを上げた方がよさそうです。
最後に『みどりの雨避け』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3)~【地声最高音】mid2G(G4)で歌メロディーが構成されております。おおよそ一般的な男性の音域の範囲内です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1DはAメロやCメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内ですが、高音域が得意な人だと逆に歌いにくいかもしれません。また、女性にとってはかなり低いレンジであるため、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。
女性だと、低音域が得意な方は、もしかしたら原曲キーがマッチする可能性があります。ただ、このレンジをしっかり歌える女性は低音がかなり得意な方だと思います。
次に、地声最高音mid2Gはサビで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内ですが、高音域が苦手な方や歌い慣れてない方だと少し歌いにくいかもしれません。場合によってはキーを下げるのもよいと思います。
同曲は最高音がmid2Gであるため、標準的な音域の男性でも原曲キーでの歌唱が可能です。ただ、私個人としては、一般的な音域の男性は少しキーを下げた方が、原曲のような柔らかな発声をしやすいのではないかと思います。また、mid2Gなどの高音で裏声を使うのもよいです。
『みどりの雨避け』は低音域に若干の余地があり、キー下げは可能です。ある程度歌い慣れた人であれば、自分の得意な音域に調整することができると思います。一方、同曲はmid1E,mid1Dなどが多く登場する場面があるため、キーを下げ過ぎると低音域が歌いにくくなりえます。その点は留意しておいてください。キー調整をしても難しいと感じた場合は、別の易しめの曲と並行して練習してください。
『みどりの雨避け』を原曲キーで歌唱する場合、mid2E~mid2Gといった高音レンジをしっかり歌いこなせる力が求められます。mid2Gは全体で4回程度であるため、そこまで高音は辛くはないと思います。ただ、原曲の藤原聡さんは柔らかな歌唱をしておりますので、標準よりも高い方が余裕を持ちやすいのではないかと私は推測しました。
これらを踏まえると、「標準よりやや高め~ある程度高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。標準的な音域の男性もmid2Gを「裏声」で歌うなどすると、原曲に近いニュアンスになりやすいのではないかと思います。
『みどりの雨避け』はヒゲダンの楽曲としては取っつきやすいレンジであり、人によっては原曲キーでの歌唱もしやすそうです。個人的には歌詞の世界観なども耳に残りました。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
※当ブログがこれまでに取り上げたヒゲダンの作品についてはこちらをご覧ください⇒ヒゲダンの音域一覧
コメント
リクエストした者です。とても分かりやすくて参考になります。ありがとうございました!
こちらこそリクエストありがとうございます。
ヒゲダンで個の音域はなかなかないので、紹介できてよかったです。