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『二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎』(宇多田ヒカル)の音域と感想

こんにちは。今回は宇多田ヒカルさんの『二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎』(2016)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。宇多田ヒカルさんは当ブログでは初登場になります。


『二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎』(宇多田ヒカル)、Nijikan Dake no Vacances featuring Ringo Shina(Hikaru Utada)


【地声最低音】mid1D(D3) 

★物語の脇役になって[だ]いぶ月日が経つ


【地声最高音】hiC(C5)  

★いhiC[ま]hiA#[す]hiA[ぐ]mid2G[連][れ][て]行って(サビ)


【補足】hiA#mid2G辺りの注意点

★履かれる日を待つハイmid2G[ヒー]
★息抜きしましょうよ いっそ派mid2G[手]
★朝mid2G[ひ]hiA[る]hiA#[ば]A[ん][と][ん][る](サビ)
mid2G[ほ][く]hiA[る][ま]飛ばして(Cメロ)

『二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎』(宇多田ヒカル)









 まず、『二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎』についてです。この楽曲は2016年にシンガーソングライターの宇多田ヒカルさんによりリリースされたアルバム『Fantome』(ファントーム)に収録されている作品です。タイトルにあるように、椎名林檎さんとコラボされています。宇多田ヒカルさんと椎名林檎さんは同じ時期にデビューし、活躍され続けていますが、公私ともに交流があるようです。
 また、『二時間だけのバカンス』は編曲に宇多田ヒカルさん以外にもサイモン・ヘイルさんという方がクレジットされています。この方は、ビョーク、ジャミルクワイ等のアレンジでも知られている英国のコンポーザーです。

 さて、『二時間だけのバカンス』のサウンドについてです。先に述べたように編曲にサイモン・ヘイルさんが携わっており、ストリングスのアレンジを担当しております。ストリングスのアレンジと聞くと、J-POPなどではサビの盛り上げなどに使われるイメージが強いです。一方、この『二時間だけのバカンス』においても、ストリングスは1番のサビから登場し、楽曲を盛り上げていくのですが、豪華な感じというよりも、少し落ち着いた印象が強いです。歌詞とも関連するのですが、若い頃に聴いていたような音楽を卒業した大人(親)世代にも受け入れられやすいアレンジなのではないかと思います。

 歌詞についてです。タイトルにあるように、「忙しい時間を縫って仲のいい友人(恋人)と会う」ような内容になっています。宇多田さんと椎名さんとのコラボということですが、二者の間で歌詞に出てくる登場人物の役割分担がされています。宇多田さんのパートでは第一線を退き主婦をしているような人(もしくは裏方に徹する人生を歩んでいる人)を想起させます。一方で、椎名さんは現役でバリバリ働いている人(積極的な人)といった感じだと思います。歌詞でも椎名さんの側が誘って宇多田さんを短いバカンスに連れて行くといった内容です。全体として、30~40代の女性同士の関係を想起させますが、一方で「今日は授業サボって」とあるように、若いリスナーなどにも物語にきっかけを与える工夫がされていると思います。



 さて、『二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3) ~【地声最高音】hiC(C5)でメロディーが構成されております。高音部分は女性の音域の範囲と言えますが、低音部がかなりきつめだと思います。

 まず、地声最高音hiCについてです。椎名林檎さんはかなりはっきり地声で歌唱していますが、宇多田ヒカルさんはやや裏声気味のニュアンスもあると思います。よって、hiCなどの音階がキツイと感じられる方は、裏声で歌唱しても原曲のニュアンスが保てると思います。
 一方で、普段歌い慣れていない人の場合は、滑らかな発声が出来ないかもしれません。練習を重ねてください。高音部分については裏声を交えれば、ある程度努力が報われるような作品ではないかと思います。

 『二時間だけのバカンス』の注意点としては、低音部分が女性の音域としてはかなりきつめであるということです。よって、この楽曲はキーを下げて練習するのにはあまり向かないと思います。その点は留意しておいてください。たとえば、「キーを下げて練習するときは、Aメロの低音部分はあまり気にしない」と割り切ってもよいと思います。

 ちなみに、声が高い男性の場合、この楽曲を原曲キーで歌えるのではないかと思います。そうした人は男女でデュエットしても面白いかもしれません。

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