カテゴリー

『ふゆびより』(佐々木恵梨)の音域 / アニメ『ゆるキャン△』ED曲

 こんにちは。今回は佐々木恵梨さんの『ふゆびより』(2018)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。なお、今回は裏声と地声を区別しにくく感じる場面が多かったです。地声最高音については大よその目安と考えていただけると幸いです。


『ふゆびより』(佐々木恵梨)
『ふゆびより』(佐々木恵梨)の音域








【地声最低音】mid2A(A3) 

★額に感m2F#[じ]ぃる澄んだ空m2A[気]【Aメロ】 


【地声最高音】hiB(B4) ※全体で1回程度

★だhiA地m2G#hiB地A[い]じょ[う]ぶ]だよ【2番Bメロ】 


【裏声最高音】hiE(E5) ※サビを中心に登場

hiC#DhiE裏^^[あ[た[ら]しい]日]【サビ】
hiE裏DC#[た]わ]い]DC#[な]い]こと 話hiC#[し]ながら


【補足】その他の印象的な中高音

hiA裏m2G#F#[吐]く]い]きが弾む【Aメロ】
m2A[止]まるこhiA地m2G#F#[と]も]な]【Bメロ】
hiAm2G#hiB裏A[も][す]ぐ]だよ
hiC#裏BA^[あ]さ]ひが[の]ぼる【サビ】
★わhiC#裏B[た]し]はた[びhiD裏C#[す]る]
hiD裏C#B[じ]ゆ]う]を吸[いC#[込]んだら
★あhiA地m2G#[た]た]かいA[火]を かA[こ]ん]ですhiC#裏[わろう]
★ひ2F#[と]りでいることの[ほ]うがhiA裏G#[好]き]だ]った けれど【Dメロ】

 まず、『ふゆびより』についてです。この楽曲は、2018年に女性シンガーソングライターの佐々木恵梨さんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2021年に発売された『Colon』に初収録されました。
 同曲は、あfろさんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『ゆるキャン△』のエンディング主題歌としてタイアップが付きました。楽曲の質も相まって、レーベルの公式チャンネルで公開されたミュージックビデオは700万回を超える再生回数を記録しました(2025年1月現在)。

 『ふゆびより』はミドルテンポのバンド曲です。アコースティックギターなどを基調とした楽曲であり、穏やかなニュアンスです。そうしたこともあってか、ボーカルの佐々木さんの発声も柔らかで裏声などが多用されています。作詞は佐々木恵梨さん、作曲編曲は佐々木さんと中村ヒロさんとの共同でなされました。


 『ふゆびより』の音域的な特徴についてです。同曲は、女性の音域の範囲内で歌メロが作られています。低音域に余地があるため、人によっては少しキーを下げて歌うのもよいと思います。
 同曲は、落ち着いたアコースティックな楽曲ということもあり、優しい発声で歌唱されています。J-POPの女性曲としては地声高音がやや控えめであり、mid2F#~hiA辺りが地声高音としてよく見られ、hiB~hiE等は裏声が中心で歌われます(hiAが裏声の場面も多い)。こうしたこともあり、大よそ女性の音域の範囲内といえます。全体的に裏声の頻度が高いため、器用な地声と裏声の使い分けは不可欠になります。
 ちなみに、『ふゆびより』のライブでの歌唱について見ていくと、hiC#辺りまで地声感のある張りのある発声がなされています。このライブバージョンだと、一般的な女性としてはやや高め~高めの声域になります。その辺りを聞き比べてみるのも面白いかもしれません。

 男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいと思います。一つの目安ですが、原曲キーから4~5つ程度下げてみてください。全体的に優しい歌声ですので、声を張り過ぎないように注意したいです(裏声を上手く使いこなしたい)。



 最後に『ふゆびより』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A(A3)~【地声最高音】hiB(B4)、【裏声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid2AはAメロやBメロで登場します。この辺りは女性の音域の範囲内です。「高音域が非常に得意な女性」などは若干キーを上げてもよいかもしれません。

 次に、地声最高音hiBは2番Bメロで登場します。登場回数は1回程度です。このhiBに次ぐ地声高音としてはhiAがサビ等でよく見られます。こうした点を考慮すると、大よそ女性の音域の範囲内であり、J-POPの女性曲と比べると、高音が控えめです。
 今回は穏やかな楽曲ですので、原曲以上に裏声を多用してもよいかもしれません。「高音域が得意でない女性」などはそうした歌唱も選択肢に入れてみてください。


 『ふゆびより』は低音域に余地があるため、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。一方、今回の楽曲は音域がそれなりに広く、裏声のレンジが広めです。そのため、器用な裏声と地声の使い分けが不可欠になります。その点は留意しておいてください。
 同曲はメロディー自体は比較的わかりやすく、またリズムなども取りやすそうです。音域がマッチするのであれば練習曲に向きやすいと私は分析しました。歌唱する際は、優しい穏やかな発声を意識したいです。私自身は裏声の練習にもよい曲ではないかと感じました。

 『ふゆびより』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G#~hiB(裏声はmid2G#~hiE)といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はhiA以上の地声高音は多くなく、裏声の頻度が高いです。そのため、J-POPの女性曲と比べると、高音はやや控えめです。低音についてはmid2A程度であり、大よそ標準的です。
 こうした点を考慮すると、「標準より低め~高音域が得意な女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。ただ、今回は裏声の頻度が高いため、そうした器用な発声が不可欠です。


【まとめ】

①落ち着いたニュアンスであり、地声高音が高くない
②原キーだと「標準より低め~高音域が得意な女性」などに合いそう
③音域はそれなりに広く、裏声が多用される。裏声は不可欠
④声を張り過ぎず、穏やかな発声を心掛けたい
⑤音域が合うのであれば練習曲向き

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする