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『少女時代』(原由子)の音域

こんにちは。今回は原由子さんの『少女時代』(1991)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲になります。


『少女時代』(原由子)、Shoujo Jidai(Yuko Hara)
『少女時代』(原由子)の音域








【地声最低音】mid1F#(F#3) 

★かm1F#[た]り合った夢は 今も忘れずm2F#[に]いるけど【Aメロ】


【地声最高音】hiA(A4)  ※冒頭から登場します

★Ah 落葉m2F#[舞]hiA[う こう]m2G[て]F#[い]で 肩を寄せ【Aメロ】
m2F#[い]つで[も]ほほえみを 泣き[む]しに[さ]hiA[な]F#[ら]【通常サビ】


【裏声最高音】hiB(B4) ※曲全体で2回

☆おm2F#[わ]m2G#[か]F#[れ]G#[く]F#[ち]hiB[づ]G#[け]【ラストサビ[転調+2]】

※地声最高音の☆と同じメロでキーが+2(#2)

【補足】mid2F#mid2G#を含むフレーズ一覧

★かm2F#[な]わぬ恋に なF#[が]されて【Bメロ】
★眠れぬ夜も過ごm2F#[し]m2G[た][け] F#[気]持ちは

m2G#[い]m2F#[と]G#[い]F#[あの]人に【ラストサビ[転調+2]】
★涙をひとしずく 心にm2G#[か]m2F#[く]した


 まず、原由子(はらゆうこ)さんについて少し説明します。原由子さんは1977年より活動する女性シンガーソングライターです。サザンオールスターズのメンバーでキーボードを担当しておりますが、1981年より、バンド活動の合間でソロ活動もしております。
 代表的な作品としては、『花咲く旅路』、『恋は、ご多忙申し上げます』、『いちょう並木のセレナーデ』、『夢をアリガトウ』などが挙げられます。夫である桑田佳祐さんによる作品が多いですが、『あじさいのうた』や、今回取り上げる『少女時代』などは原さん自身が作詞作曲しております。また、サザンオールスターズの作品でもいくつかボーカルを担当しております。1991年には『花咲く旅路』でソロとして紅白歌合戦にも出場しております(対戦相手はX JAPAN)。


 さて、『少女時代』についてです。この楽曲は、1991年に原由子さんによりリリースされたアルバム『MOTHER』に初収録されました。元々は、1988年に斉藤由貴さんに提供された作品ですが、このアルバムでセルフカバーされました。2010年にリリースされたベストアルバムなどにも収録されております。
 この『少女時代』は浦沢直樹さんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『YAWARA!』のエンディング曲としてタイアップが付き、お茶の間でも多く流れました。同アニメは平均視聴率が15%を記録するなど、人気を博しました。

 『少女時代』はのアップテンポのポップナンバーです。歌メロはAメロBメロサビといった形で作られており、馴染みやすいです。また、ラストのサビで転調し、キーが2つ上がります(このアレンジは斉藤由貴さんのバージョンでは行われておりません)。
 作詞作曲は原由子さん、編曲は、小林武史さんと桑田佳祐さんによりなされております。小林武史さんは、Mr.Childrenやレミオロメン、back number等の編曲で知られ、サザンオールスターズともかかわりが深い日本を代表する音楽プロデューサーであります。


 さて、『少女時代』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】hiA(A4)、【裏声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内といえます。以下、見ていきます。

 まず、地声最高音hiAはAメロ、通常のサビで6回程度登場します。この辺りは女性の音域の範囲内といえますが、冒頭Aメロからいきなり登場しますので、油断できません。ただ、最近のJ-POPの女性曲と比べるとキーがそこまで高くないですので、原曲キーでもアプローチしやすいのではないかと思います。高音が得意な人はキーを上げてもよいかもです。

 『少女時代』は低音が少し低めなので、キー下げの余地は少ないです。ただ、先にも述べたように、最高音自体がそこまで高くないですので、あまり気にしなくてもよいと思います。また、リズムやメロ自体もそこまで難しくないので、ビギナーの練習曲としても比較的使いやすいのではないかと思います。

 ちなみに、男性がこの曲を歌う場合、原曲キーでも行けなくはないですが、オリジナルのニュアンスが壊れやすいと私は分析しております。高音域が得意な人でも少しキーを下げた方が雰囲気を作りやすいと思います。

 『少女時代』は30年前の作品でありますが、練習曲などでも使いやすい歌いやすい曲だと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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