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『さすらい』 ( 奥田 民生 ) の音域[1998年リリース]

 こんにちは。今回は奥田民生さんの『さすらい』(1998)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲になります。マカロニえんぴつのボーカルであるはっとりさんが奥田民生さんやロックバンド・ユニコーンを敬愛しているということで、今回取り上げてみました。


『さすらい』(奥田民生)
『さすらい』(奥田民生)の音域






【地声最低音】mid1E(E3) ※曲全体で1回

★このままm2F#[死]m2G#[ねえ][ぞ]  さすらおうm1E[ぅぅ]【ラスト】

mid2Bを最低音としてもよい(【補足】を参照ください)


【地声最高音】hiB(B4)  ※曲全体で1回

★(それを もしも) 無視hiB[し]hiA[た]m2G#[ら]m2F#[ど]うなった【2番Bメロ】


【補足】mid2E(一部略)hiAを含むフレーズ一覧

m2E[さすらお]m2B[う] [この]世界[中]を 【頭サビ】
m2E[ころが][続け][うたうよ] m2B[た][路の]歌を[ぉ]

★まわりはさすm2E[ら]わぬ[人]m2F#[ばっ]か 【Aメロ】
m2E[す]m2G#[こ]m2F#[し][気]になF#[っ]
★風m2E[の]m2F#[の][ぉ]終わm2G#[り]F#[を]【Bメロ】
★見てhiA[い]m2G#[た]m2F#[ら]こうなった

★さすらいm2F#[も]m2G#[ない]F#[で]【ラスト】

 まず、奥田民生(おくだたみお)さんについて少し説明します。奥田民生さんは、1987年にロックバンドUNICORN(ユニコーン)のボーカリストとしてメジャーデビューします。UNICORNは『大迷惑』、『すばらしい日々』といったヒット曲を生み出し、人気バンドとなりました。1993年にバンドは解散し、奥田さんは1994年にソロ活動を開始しました(バンドは2009年に再結成しております)。

 ソロとなった奥田民生さんは、『愛のために』、『イージュー★ライダー』、今回取り上げる『さすらい』といったヒット曲を生み出し、個人名義でも広く知られるようになりました。2010年代だと、自動車会社のCMソングにもなった『風は西から』といった作品がよく知られていると思います。また、女性デュオPUFFY(パフィー)のプロデュースでも知られ、そちらでも大きなヒットを記録します。
 奥田民生さんやバンド・UNICORNの活動に対して、影響を受けたアーティストも多く、ミュージシャンの中にもファンが多いようです。


 さて、『さすらい』についてです。この楽曲は、1998年に男性シンガーソングライターの奥田民生さんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同年の『股旅』に収録され、シングルコレクション『記念ライダー1号〜奥田民生シングルコレクション〜』にも収められております。奥田民生さんの代表的な作品の1つです。

 『さすらい』は、テレビドラマ『Days』の主題歌としてタイアップが付きました。当時も大きなヒットを記録したのですが、テレビ番組のテーマ曲として度々使用されておます。そうしたこともあり、当時のヒットを知らなくても何となく耳にしたこともある方も多いかもしれません。
 2010年には、スピッツが同曲をカバーしており、そちらのバージョンも話題になりました。スピッツバージョンも、現在、旅番組のテーマソングとして使用されるなどしており、視聴されている方にはお馴染みかもしれません。


 『さすらい』はミディアムテンポのバンドナンバーです。同曲は歌メロの構成が一部特殊であります。 まず、頭サビで歌メロが始まり、AメロBメロサビと展開します(この辺りはよくある展開だと思います)。
 一方、2番以降はAメロの後、Bメロが盛り上がり、楽曲の終盤へと向かっていきます。ラストサビについては、終盤に1フレーズのみが挿入され、楽曲が終了します。そのため、当時のシングル作品としては、演奏時間が3分半弱と短くなっております。
 このように2番以降がやや特殊な流れですが、それでも楽曲の普遍性を保てている点が面白いと私自身は感じました。

 歌詞については、『さすらい』というタイトルにあるように、「定まった目的もなく旅をして回る」楽しさや謳われております。同曲は、現在旅番組などでも多く使用されておりますが、こうした歌詞の良さが評価されているのではないかと思います。私自身は、【人影見あたらぬ 終列車 一人飛び乗った】というフレーズが非常に耳に残りました。どことなく、夕暮れ時の地方の路線が思い浮かびます。


 『さすらい』の声域的な特徴についてです。同曲は、曲全体を通して上り調子のメロディーであり、Aメロ辺りでも結構高めの音が登場します。全体として中高音域が多いため、男声としては高めのレンジとなります。一般的にはキーを下げた方が歌いやすいのではないかと思います。
 ちなみに、細かい部分を気にしなければ、女性が原曲キーで歌唱してもよいのではないかと思います(声の高い女性はキーを上げるのも良い)。


 最後に『さすらい』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の声域よりも高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1Eについては、楽曲の終盤で登場します(分類上はラストのサビになると思います)。ここは、通常はそこまでこだわらなくてもよいのではないかと思います。ちなみに、先に述べたスピッツによるカバーについては、mid1Eの部分がなく、最低音mid2Bとなっております。

 地声最低音が高めの男性曲は、曲全体のキーが高めになり、高い音域が求められることが多いです。今回の『さすらい』もほとんどの部分がmid2B~hiA(hiB)で作られているので、やはり男声曲として高い曲となります。反面、低音域が高い分、女性などはアプローチしやすいです。女性の場合は、声質的にスピッツバージョンの方が参考になりやすいかもしれません。


 次に、地声最高音hiBについては、2番のBメロで登場します。地声最高音hiBは曲全体で1回程度ですので、回数としては少なめになります。同曲は2番のBメロが長めになっており、そこから楽曲のフィナーレへと向かっていきます。
 一方で、先にも述べたように、同曲はmid2E~mid2G#(hiA)辺りが曲全体で多く登場します。男声としては高めのレンジで歌メロが展開されるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。目安としてですが、原曲キーから2~3つ程度下げてみてください。


 『さすらい』は細かい部分を気にしなければ、キー調整を行いやすい楽曲であります。基本的な歌メロが1オクターブで作られているため、歌い慣れた人はもちろん、ビギナー向けの調整も可能なのではないかと思います(男性としては高いので、大きなキー調整が必要ですが)。ただ、奥田さんのようなエッジの効いたボーカルは歌い慣れていないと難しいですので、その辺りはしっかりとした練習が必要になります。

 『さすらい』を原曲キーで歌唱する場合、先にも述べたように、中高音域が非常に多く登場し、hiA,hiB辺りも求められます。ある程度高めの音を使いこなす力と、mid2E~mid2G#辺りの中高音域を1曲通して安定して歌いこなせるスタミナが必要になります。その辺りも踏まえて練習に励んでください。原曲キーの場合は、ある程度高音が得意な男性向け、もしくはやや声の低い女性向けだといえます。

 『さすらい』はリズムなどはそこまで難しくなく、比較的カラオケなどにも合いやすいと思います。20年以上前の楽曲ですが、興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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