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『僕らの季節』(JO1)の音域 [ 2021年の作品 ]

こんにちは。今回はJO1の『僕らの季節』(2021)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲になります。


『僕らの季節』(JO1)、Bokura no Kisetsu(JO1)
『僕らの季節』(JO1)の音域






【地声最低音】mid1D(D3) 

★冷たい風が吹いてm1DD#[き]て] 淡い思い出が濃D[く][な]るよ【1番Aメロ】
★気が付けば 君m1D#[の][を 呼m1D[ん]で]

※ラップパートは大体mid1D~mid1D#辺りが低音

【地声最高音】hiA#(A#4)  ※全体で4回程度

★白m2GG#[い[季]せ]つのhiA#地[な]【サビ】
★(君がいないと できないよ何にも) m2F[そばに]hiA#地[て]【Cメロ】


【裏声最高音】hiC#(C#5) ※サビで登場

★先m2Gm2G#[に[逢]い]に行くhiA#hiC#[よ[ぉ]【サビ】


【補足】mid2FhiA#を含むフレーズ一覧

★くm2Gm2F[らい]夜]には 君GF[が浮]かぶ]F[ら]【Bメロ】
m2F[日]m2D#[が]暮れない[でほ]F[しい]

★待っm2Fm2G[て[て] [凍]Gm2G#[え[る]ふ][ゆ]よりhiA#裏[も]【サビ前半】
★僕らはGm2G#[か[が]や]m2F[い]てた
★今すm2Fm2GG#[ぐき[みに逢[い]に行]く]G[よ]【サビ後半】
★もうのm2Fm2G[がさな[い] 約束すhiA#裏[る君]m2G#地[の]

★こm2Fm2G[のま[ま]暗闇が落ちるFG[前[に]【2番Bメロ】
m2Fm2G[も[う][ちG[ど][どG[り][い]
m2F[あ]の眩m2G#G[しい][せ]つ]hiA#裏[に]

m2D#[凍りつく]m2F[きせ]つに] [風だけがF[残]ってる]【Cメロ】
★手hiA#裏[をは]m2G#地-G[な]さ]なm2F[い]【ラストサビ最後】

 まず、JO1(ジェイオーワン)について少し説明します。JO1は2019年に結成、2020年にデビューしたボーカル&ダンスグループです。JO1のメンバーは、韓国の人気オーディション番組の日本版『PRODUCE 101 JAPAN』により11名が選抜されました。こうしたこともあってか、楽曲などもK-POPの影響が見られます(楽曲制作に韓国のアーティストなども関わっております)。グループとしても、「J-POPとK-POPを融合」を1つのコンセプトとしております。

 JO1は2020年にシングル『PROTOSTAR』でデビュー、フルアルバムとしては1枚発表され、今年5月にセカンドアルバム『KIZUNA』のリリースが予定されております。これまでリリースされたシングルやアルバムはいずれも好セールスを記録しております。
 近年のJ-POPでは、JO1、Da-iCE、BE:FIRST、INIなどボーイズグループの活躍が目立ち始めております。これまで、J-POPでのこのポジションはジャニーズグループの独壇場ともいえる状況でしたが、韓流の男性アイドルグループなどの活躍もあり、多様化が進行していることを私も感じます。


 さて、『僕らの季節』(ぼくらのきせつ)についてです。この楽曲は、2021年に男性ダンス&ボーカルグループのJO1によりリリースされたシングル作品です。シングル『WANDERING』の1曲目の収められており、CDとしては現在一番新しい作品であります。ちなみに、同シングルの2曲目には、テレビアニメ『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』のED曲である『Prologue』も収められております。2曲とも、5月の最新アルバム『KIZUNA』への収録が予定されております。


 『僕らの季節』はミドルテンポのシンセポップナンバーです。全体として冬感があり、寒い季節などに合いそうなアレンジです。歌メロについてはAメロBメロサビといった形で作られております。グループのシングル曲の中でもしっとりとした趣きがある作品ですが、途中でラップパートなども挟まれており、良いアクセントとなっております。
 『僕らの季節』はシングルのリリースに先立ち、ミュージックビデオが公開されており、2022年4月現在、1000万回を超える再生回数を記録しております。リリース時期などを考えると、『僕らの季節』はよりこれまでのシングル曲よりも速いペースで再生回数が伸びている楽曲ではないかと思います。また、シングルとしても最高売上を更新しております。

 『僕らの季節』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性としては高めのレンジで歌メロが作られております。一般的な男性が歌唱する場合は、キーを下げた方が歌いやすいといえます。
 同曲は複数人で歌メロを担当されております。そのため、1人で歌唱する場合は音域以上に難易度の高さがあります。よって、ある程度高音域が得意な方でもスタミナが求められます。場合によっては、複数人で歌唱することも選択肢に入れてよいと思います。
 また、女性が歌唱する場合は、原曲キーだと低音がかなり辛いのではないかと思います。通常はキーを上げた方が合いやすいといえます。

 ちなみに、『僕らの季節』は1発撮りのライブ動画チャンネルTHE FIRST TAKEでも歌唱されております。オリジナルよりも更にしっとりしたアレンジということもあってか、半音低いキーで歌われております(♭1)。こちらのバージョンはよりボーカルの抑揚などがより分かりやすいですので、表現の参考にするのもよいと思います。


 最後に『僕らの季節』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3)~【地声最高音】hiA#(A#4)、【裏声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高めです。以下、見てきます。

 まず、地声最低音mid1Dは1番Aメロで登場します。この辺りは一般的な男性の音域の範囲内ですが、低音域が苦手な方は少し歌いにくく感じられるかもしれません。ただ、登場頻度はそこまで高くないのであまり気にしなくてもよいかもです。ラップパートでも近い低音が登場しますが、こちらは音程についてそこまで厳密でなくてもよいと思います。
 一方、女性にとっては相当低いレンジであるため、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。

 次に、地声最高音hiA#については、サビ等で登場します。曲全体で4回程度です。このhiA#も高いのですが、同曲はmid2G#,mid2G辺りが全体的に非常に高い頻度で登場します。そのため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいといえます。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度を目安に下げてみくてください(♭2~♭3)。


 『僕らの季節』は低音域に若干の余地があり、キー下げなどは可能です。歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジに調整することができるといえます。ただ、全体的の音域が広めであるため、歌い慣れてない人には難しい部分が出てくるかもしれません。同曲は裏声が使われているなど、そうした点でも器用な発声が求められます。キー調整を考慮しても歌い慣れた人向けの楽曲と言えます。

 『僕らの季節』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F~hiA#といった高めの音階を地声でしっかり歌いこなせる力が求められます。私なりのイメージですが、高音域が得意でない方は、サビのhiA#3回については裏声で歌唱するのもよいと思います。ただ、先述のように、同曲はmid2F~mid2G#辺りの中高音域が高頻度で登場します。そのため、中高音域が非常に安定している必要があります。一人で歌唱する際は、「(ある程度)高音域が得意な男性」などが合いやすいです。私なりの感覚ですが、一人で歌唱する場合は、かなりスタミナが求められるため、個人的には複数人で歌唱するのも悪くないと思います。

 『僕らの季節』はJO1としてはしっとりめのポップナンバーであり、その分、ボーカルの良さが活きやすいともいえます。また、1人1人の表現力が高く、キーが合う方には参考になる点も多いと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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コメント

  1. あお より:

    詳しく分析してくださっていて、見るのが楽しいです!カラオケで歌う時はこのキーがいいよ。というアドバイスもすごくタメになりました!JO1を取り上げてくださりありがとうございます☆

    PS、冒頭部分だけだと思いますが「僕らの時代」という、別の名前になってしまっていました><

    • もりっしー より:

      あおさん、コメントありがとうございます。
      私自身も以前よりこの曲を取り上げたいと感じていたのです。
      THE FIRST TAKEでも歌唱されたので、
      この曲をリストアップしていてよかったと感じます。

      ご指摘の箇所について、取り急ぎ修正します。
      記事の書き始めですぐに気づいて修正したのですが
      間違ったままのところがあったのですね。ご指摘感謝いたします。

      (追記)
      修正完了しました。一部とはいえタイトルのミスは致命的ですので
      早めに気付けてよかったです。
      あおさん、ご指摘いただきありがとうございます。
      『僕らの季節』はホントに素敵な曲です。