『虚言NEUROSE』(MY FIRST STORY)の音域

★when is the hiB[time] I come to B[be] this way  m2G#[yeah] hiA[be] [just] as now

★紙m2G#[ク]hiA[ズ][だ]けhiB[を]手にして【Aメロ】
★誰m2G#[か]hiA[が][目]を[覚]A[ま][す]前に　hiB[I want] A[to] [wake] A[up]

★ I will m2G#[a]lways stan[ding]hiB hiA[here] [from] now on【Bメロ】

　まず、『虚言NEUROSE』（いつわりノイローゼ）についてです。この楽曲は、2014年にロックバンドMY FIRST STORYによりリリースされたアルバム『虚言NEUROSE』に収められております。タイトルを見ても分かるように、アルバムの表題曲であります。
　アルバム『虚言NEUROSE』には、シングル曲としては『Black Rail』、『Fake』が収められております。その中で、リード曲である『虚言NEUROSE』はミュージックビデオも制作されました。レーベルとMY FIRST STORYのYouTube公式チャンネルで公開されたMVは、合算で1000万回を超えており、高い人気となっております。外国からのコメントも多く、その点で特徴的です。

　『虚言NEUROSE』はアップテンポのバンドナンバーです。ポスト・ハードコアやメタルコアなどのロックサウンドと電子音楽的な要素がオーバーラップしたエレクトロニコアなどにあたるのではないかと思います。
　歌メロについては、頭サビでメロが始まり、AメロBメロサビへと展開します。ボーカルについては、エッジがかった発声が特徴的です。一部で叫び声のようなフレーズもありますが、全体としてはがなり声という程でもなく、非常にコントロールされております。

　『虚言NEUROSE』の声域的な特徴についてです。同曲は、男性としてはかなり高いレンジで歌メロが作られております。歌詞のある場面では、曲全体で1回だけhiEが登場しますが、他ではhiBが非常に多いです。hiBは、通常は高めの男性曲のサビなどで限定的に登場しますが、同曲はhiBが曲全体を通してかなり多く登場しているため、その点で相当しんどいです。一般的な男性の場合は、キーを下げた方が歌いやすいです。また、女性は原曲キーで歌唱しても合いやすいかもしれません（個人差があり、キーを上下した方が歌いやすい人も居られると思います）。


　最後に『虚言NEUROSE』の音域についてですが、【地声最低音】mid2B(B3)～【地声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の声域よりもかなり高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid2Bについては、Aメロ等で登場します。ここについては、男性の場合はある程度発声しやすい音階だと思います。
　一方で、このmid2B辺りが最低音になるJ-POPの男性曲は、ほぼ「キーの高い曲」となります。今回の『虚言NEUROSE』も典型的な例であります。よって、男性には原曲キーでの歌唱が非常に辛い曲になりますが、反対に女性には比較的合いやすいのではないかと思います。

　一方、地声最高音hiEについては、2番サビ終了後の間奏で1回だけ登場します。回数としてはそこまで多くありません。ただ、先にも述べたように、同曲はhiBという男性にとっては高い音階が曲全体で45回程度登場します。地声のhiBは、男性曲だとサビ等で限定的に使われることが多いです。そのため、曲全体でhiB頻出する『虚言NEUROSE』は、1曲歌い切るのが非常にしんどい曲でもあると思います。一般的な男性の場合は、キーを下げた方が歌いやすいです。

　『虚言NEUROSE』は低音部分に余裕があり、キー下げなどは可能です。歌い慣れた人であれば、合いやすいレンジに調整することが可能だと思います。ただ、ボーカルのHiroさんのような歌唱をするためには努力が必要であり、原曲のような表現をするにはしっかり歌い慣れておく必要があります。その点で、やはり歌い慣れた人向けの作品といえます。

　ちなみに『虚言NEUROSE』を原曲キーで歌唱する場合、最低でもhiB以上がしっかり歌いこなせることが必須になります。先にも述べたように、同曲はhiBの登場回数が非常に多いですので、男性の声域の場合は、それらを1曲通して歌いこなす強靭なスタミナが求められます（もしくは高音を出しやすい高い声質）。音域の面で考えると、声が非常に高い男性、もしくは女性向けの楽曲だといえます。


　『虚言NEUROSE』は一般的な男性の場合は、歌唱が非常に大変な作品であります。ただ、カラオケ等で歌えると映えると思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。