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『Right and Left』(Survive Said The Prophet)の音域

こんにちは。今回はSurvive Said The Prophetの『Right and Left』(2018)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『Right and Left』(Survive Said The Prophet)
『Right and Left』(Survive Said The Prophet)の音域








【地声最低音】mid1D(D3) ※厳密にこだわらなくてもよい

m1D[I was] trying to call [but the] line m2E[was] busy all night on the telephone【Aメロ】
★Oh well m1E[I’ll] try 1E[a]gain with reason

m1D[We’re] like the right and the left hand on time in a m1E[cir]cle【Bメロ】★Trying to be trying to please m1D[your] mind with lies [to] hide and keep【2番Bメロ】



【地声最高音】hiC(C5)  ※Cメロで複数回登場

★would we have turned out hiBhiC地[di[ffe]rent?]【Cメロ】
★for us to keep on hiBhiC[li[vi]ng] hiA[in?Inside] m2G[the shell]
★this hiBhiC[cy[cle’s] just [not] BA[wor]king] AB ou[u[u]u]ut

※hiC以外ではhiBが非常に多い


【裏声最高音】hiE(E5) ※Cメロで1回

hiD裏[I guess] hiB裏[I’m] D[just] BhiE裏[cal[ling] [quits]【Cメロ】


【補足】mid2GhiDを含むフレーズ一覧

m2G[with a] hiBhiA[mi][nute just] [for] A[you]【Bメロ】

hiB[Going round and round] hiA[We] m2G[are] A[stuck] a[gain]【サビ】
m2GhiA[li[ving hiB[up] GA[li[ving] B[up][in] time
hiA[Oh] Oh, A[Oh] Oh A[Oh] hiB[Oh]【サビ(歌詞表記無し)】

★She said m2G[maybe I] m2E[should] think about the way I am【2番Bメロ】
m2G[with a mi]nute just hiD裏[for] hiA[you]

☆If hiDhiB[you were to contro-][-l every ho-][-ur on]hiA the clock 【Cメロ】
hiD裏[pre][pared]hiA m2G[by our] A[ideal][s of]  life

※☆は英語詞のため、正確に区切りにくいので、参考程度にしてください(音程そのものは合ってます)。

 まず、Survive Said The Prophet(サバイブ・セッド・ザ・プロフェット)について少し説明します。サバプロことSurvive Said The Prophetは2011年より活動するロックバンドです。2018年にメジャーデビューを果たしました。楽曲の多くは英語詞で制作されており、バイリンガルのボーカルYosh(ヨシ)さんによる流ちょうな歌唱が魅力の1つです(日本語詞が混ざった曲もあります)。バンドの知名度の高い楽曲としては、『found & lost』、『MUKANJYO』、『RED』などが挙げられます。
 Survive Said The Prophetのジャンルとしては、ポストハードコア、エモ、ラウドロック等にあたり、それらを軸に楽曲制作を展開しております。また、海外でライブをしたり、フェスに参加するなど、国内外問わず広く人気を獲得しております。メジャーデビュー以降はアニメやドラマのタイアップなども増え、近年特に勢いを増しているバンドだといえます。
 ちなみに、同バンドには今回の曲以外にもリクエストが来ていたのですが、デスボイスなどが激しく、音域調査の断念を余儀なくされるのもありました。そうした点もバンドのカラーを表しているのではないかと思います。


 さて、『Right and Left』(ライトアンドレフト)についてです。この楽曲は、2018年にロックバンドSurvive Said The Prophetによりリリースされたアルバム『s p a c e [ s ]』(スペーシィズ)に収録されました。同アルバムは、バンドとしては初のメジャーアルバムであり、シングル『found & lost』、『NE:ONE』といったシングル曲が収められております。

 その中で、『Right and Left』はアルバムのリード曲として発表されました。アルバムの発売からしばらくして、Hondaの自動車「シャトル」のCMソングとしてタイアップが付き、話題を呼びました。私自身もCMを見ながら、「いい曲だけど、人気の洋楽バンドだろうか」などと感じた記憶があります。『Right and Left』はSurvive Said The ProphetのYouTube公式チャンネルでミュージックビデオが公開されており、現在500万回を超える再生回数を記録しております。アルバム曲ながら、バンドの中でも高い人気の楽曲の1つだと言えると思います。

 『Right and Left』の音域的な特徴についてです。同曲は男性として高いレンジで歌メロが作られております。一般的な男性は通常はキーを下げた方が歌いやすいです。
 同曲は低音域についても比較的低いため、女性が原曲キーで歌うのは少し大変かもしれません。通常はキーを上げた方がよいと言えます。


 最後に『Right and Left』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D(D3)~【地声最高音】hiC(C5)、【裏声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1DはAメロで登場します。この辺りは瞬間的な登場ですので、場合のよっては少し音程がズレてもよいのではないかと私は分析しました。私なりの分析では、mid1E辺りがしっかり歌えると自然に聞こえやすいと思います。
 同曲は男性はともかく、女性にとっては低音域がやや辛いです。原曲キーでも可能な方もいるかもしれませんが、女性の場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいと言えます。

 次に、地声最高音hiCはCメロで登場します。正確な回数を数えていないのですが、曲全体で5~7回程度ではないかと思います。この辺りは、男性としては非常に高く、キーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから3つ程度下げてみてください(♭3)。


 『Right and Left』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。ただ、音域自体が非常に広いため、人によってはキーを調整しても難しく感じられるかもしれません。キー調整を考慮しても、ある程度高音域が得意な男性の方がアプローチしやすいです。
 同曲は、曲全体の歌詞が英語で書かれております。とりわけCメロは歌のテンポが非常に速く、相当歌い慣れてないとスムーズな発声が損なわれるのではないかと思います。テンポの速い英語詞という点においても難しい楽曲です。

 『Right and Left』を原曲キーで歌唱する場合hiBやhiCといった音階を地声でしっかり歌いこなせる力が求められます。また、Cメロでは裏声が用いられるなど、ある程度裏声が使いこなせることも大切です。よって、原曲キーの場合は、「高音域が得意な男性」などが合いやすいです。女性の場合は、「標準よりやや低めの音域」位の方が合いやすいのではないかと思います。

 『Right and Left』はアップテンポのバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。ただ、キーが高く、英語詞ということもあり、難易度が高く、その点で力量が試されます。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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