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『花束を君に』(宇多田ヒカル)の音域

 こんにちは。今回は宇多田ヒカルさんの『花束を君に』(2016)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。
 今回は高音域の裏声と地声の区別が若干難しく感じました。ただ、楽曲の特徴などを考えると、最高音なども含め裏声を多用してもよいのではないかと私自身は感じました(それでもテクニックが求められるのですが…)。では、よろしくお願いいたします。


『花束を君に』(宇多田ヒカル)、Hanataba wo Kimi ni(Hikaru Utada)
『花束を君に』(宇多田ヒカル)の音域







【地声最低音】mid1C#(C#3) 

★普段からメイクしない君が薄化粧m1Em1D#[し[た]【Aメロ】
★始まりと終わりのm2G#[は][ま]で  忘れぬm1C#[や]くそくした


【地声最高音】hiE(E5)  ※ラストで1回

hiB裏[な]hiCC#hiD#[と[ば[な]D#hiE地C#[べ[て]も]【ラストサビ】

※私個人としては、裏声を駆使するのもよいと感じます

【補足】hiA(一部略)hiD#を含むフレーズ一覧

m2G#hiAhiB[は[な[た]ば]を]君に贈[ろ]【サビ】
★(愛しい人)いhiA[としいひ]m2G#[と]ぉぉ
☆どんhiB裏[な]hiCC#hiD#[と[ば[な]らべても
★しhiAhiB地[ん[じ]つ]にはな[ら]BhiC#地[な[い]から
★(今日は贈ろう涙色の)hiC#裏hiBhiA[は]な]た]ばを君に

m2G#[眩い]hiC#裏[風][景]の数々を[あ]りが[とう]【3番Aメロ】
hiC#地hiB[き]み]を讃えhiA[る]にはC#[足][な]いから【ラストサビ】

※☆のhiD#は裏声か地声か迷いました。歌う際は各々調整してください。

 まず、『花束を君に』(はなたばをきみに)についてです。この楽曲は、2016年に女性シンガーソングライターの宇多田ヒカルさんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年の『Fantôme』(ファントーム)に収録されております。
 アルバム『Fantôme』には、『桜流し』、『真夏の通り雨』といったシングル曲が収められており、当ブログでも、先行曲の『二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎』(過去記事)について取り上げました。2016年の日本レコード大賞では、最優秀アルバム賞を獲得、セールスもフィジカルと配信との合算でミリオンを記録しました。

 さて、『花束を君に』はゆったりとしたテンポのポップナンバーです。ピアノやストリングスを基調としております。歌メロについては、Aメロサビが3番まで続きます。全体的にシンプルですが、その中でサウンドやメロが変化しており、曲の長さを感じさせません。作詞作曲は宇多田ヒカルさん、編曲は宇多田さんとサイモン・ヘイルさんによりなされました。
 ちなみに、同曲は、NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』の主題歌に起用され、話題を呼びました。楽曲の質なども相まって、日本レコード協会より、75万DLのトリプル・プラチナの認定がされております。


 『花束を君に』の音域的な特徴についてです。同曲は、一般的な女性の音域よりも高めのレンジで歌メロが作られております(一部、明確に「高い」)。ただ、低音域が非常に低いため、キー下げは向きにくいです。
 また、同曲は裏声が多く用いられており、器用な発声の使い分けが求められます。裏声が得意な方は、hiD#やhiE辺りも裏声中心に展開するのもよいと私自身は感じました。



 最後に『花束を君に』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3)~【地声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域と比べ高めです(一部は「高い」)。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1C#については、Aメロで登場します。このmid1C#は歌い出しの瞬間的な音ですので、必要不可欠という程ではないと思います。ただ、それを除いたとしても、mid1D#,mid1Eといった女声としてはかなり低い音域が登場します。高音域が得意な女性はキーを上げるのもよいと思います。

 次に、地声最高音hiEについては、ラストサビで1回だけ登場します。この辺りは、女性としては高いレンジになります。ただ、R&Bなどの趣きのある楽曲であるため、個人的には裏声などで歌うのもよいのではないかと私は感じました。いずれにしても、「高音域が安定している」もしくは「裏声の発声が得意」等、力量が求められます。


 『花束を君に』は女性の音域としては低音がかなり低いため、、キー下げにはあまり向きません。また、音域自体も非常に広いです。そのため、一般的な音域の女性がキー調整を行って歌いやすいレンジに調整するのが難しいといえます。その点は留意しておいてください。私なりの印象ですが、同曲は、原曲キーもしくはキーを上げて、「歌い慣れた女性」や「高音域が得意な女性」が歌唱する楽曲であると考えました。

 『花束を君に』は低音~高音まで音域が非常に広く、また器用な歌唱表現が求められるなどハードルが高い部分はあります。ただ、メロディー自体は親しみやすく、歌詞なども耳に残ります(ちなみに、歌詞は死別した母の藤圭子さんに向けて書かれたそう)。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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コメント

  1. ぴたっくま より:

    リクエストです
    ONE OK ROCKの新曲『Save Yourself』と、Wienners『UNITY』をお願いしますm(*_ _)m

    • もりっしー より:

      リストアップしておきます。
      ワンオクはアルバムのリリースが発表されましたよね。
      ブログ始めた頃にちょうど前のアルバムがリリースされたので
      新アルバムが出ると聞くと、当時が思い出されて感慨深いです。

      Wiennersは楽曲自体をあまり聴いたことが無かったので楽しみです。
      今調べたら、玉屋2060%さんが提供されてる楽曲は知ってるものが結構あったので
      バンドにももっと早く注目すべきでした。

  2. 名無しA より:

    ありがとうございました。宇多田さんの中でも穏やかな曲で歌いたくなります。とにかく音域が広いのでキー調整も悩みますね。自分の場合は7つか8つ下げあたりで歌ってみます。

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます。
      仰る通り、宇多田さんの中でも穏やかですね。
      私だと、少しキーを下げたら合いそうです。
      ただ、宇多田さんのような繊細な表現が難しいですね。

  3. ああ より:

    リクエストです!
    宇多田ヒカルさんの「traveling」お願いします!