『One day』(THE ROOTLESS ) の音域

(2022/10/28)ラストサビ前のフェイクについて、hiBをhiCと修正しました。

こんにちは。今回はTHE ROOTLESSの『One day』(2010)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。
　なお、THE ROOTLESSは、活動後期には「Rootless」とも改名されておりました。今回はデビュー当初より使われていたTHE ROOTLESSで表記します。

『One day』(Rootless)







【地声最低音】mid1C#(C#3) 　

★今は風に消えた｢ありがとう｣ 僕は強くなれているm1D#–m1C#[の[か]な]【Bメロ】


【地声最高音】hiC#(C#5) 　※全体で2回

★さぁm2G#[行こう] 立ち[止hiC#–hiC[ま]る][こhiA#[と]なく]【ラストサビ[転調₊2]】


※通常サビではhiBが一番高い（【補足】参照）

【補足】mid2F#～hiBを含むフレーズ一覧

★誰かの背中を がむしゃらに 追いm2F#裏[か]けた ｢強くなりたい｣って【Bメロ】
★やっm2F#–m2E[ぱ]り]まだ 歩いF#[てい]くよ

★さぁm2F#[行こう] 立ち[止hiB–hiA#[ま]る][こm2G#[と]なく]【1,2番サビ】
★流m2F#[れる]時に負けないように

★僕の 中に流れるm2E[こ]えは ずっと ずっと僕をm2F#[さ]さえ]ている【Dメロ】
★イタm2F#[ズラ]なあm2G#[め]が]邪魔するけど
★逃げ出さないかm2F#[ら] hiA#[Oh] hiC–A#–m2G#[oh] oh] oh]

★流m2G#[れる]時に負けないm2F[よ]うに【ラストサビ[転調₊2]】

※ラストサビまでにhiBが5回登場

　まず、『One day』（ワン・デイ）についてです。この楽曲は、２０１０年にロックバンドTHE ROOTLESS（読み：ルートレス）によりリリースされたシングル作品です。記念すべきデビューシングルです。アルバムとしては、２０１１年の『The ROOTLESS』に初収録されました。

　さて、『One day』は尾田栄一郎さんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『ONE PIECE』のオープニングテーマとしてタイアップが付きました。楽曲の質も相まって、バンドとしては最大のセールスを記録します。CDシングルとしては８万枚を売り上げ、配信でも着うたフルで25万ダウンロードを記録し、プラチナ認定がなされました。歌詞も作品とリンクしており、当時アニメを見ていた人にとっても懐かしく感じられそうです。
　同曲の作詞はボーカルの野畑慎さん、作曲はギター担当の内藤デュラン晴久さん、編曲はakkinさんによりなされております。akkinさんはONE OK ROCKのアレンジャーとしても知られております。私自身も『One day』のバンドサウンドが非常に耳に残りました。


　『One day』の音域的な特徴についてです。同曲は男性曲としては高いレンジで歌メロが作られております。低音域には余地があり、キー下げは可能です。
　同曲の音域を詳細にみていくと、hiA#～hiC#の高音域はサビの一部で限定的に使われており、全体でみるとmid2F#辺りまでが多く登場します。そのため、私は「一般的な男性の音域」をメインとして、「サビでhiB,hiC#などを使い分ける爆発力」が求められると感じました。広いレンジが要求される特徴があります。
　ちなみに、女性が同曲を歌う場合、通常はキーを上げた方が歌いやすそうです。ボーカルはロック色が強い発声をしておりますので、ロック系の楽曲に歌い慣れていると原曲のニュアンスに近づきやすいです。



　最後に『One day』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3)～【地声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域比べ、高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1C#はBメロで登場します。また同曲は低音はmid1F#辺りが多いです。この辺りは男性の音域の範囲内です。反面、女性の声域としてはかなり低いです。一般的な女性は通常キーを上げた方が歌いやすそうです。

　次に、地声最高音hiC#はラストサビで２回程度登場します。同曲はラストサビで転調し、キーが２つ上がります。そのため、１番２番のサビではhiBが一番高い音となります（こちらはフェイクを含め計５回）。登場回数はそこまで多くはないですが、男性の音域としてはかなり高いですので、通常はキーを下げた方が歌いやすそうです。
　一方、私なりの印象ですが、同曲は「高音域の場面」と「中低音域の場面」が明確に分かれます。そのため、「ある程度歌い慣れてhiAくらいまで歌いこなせる人」は、頑張って原曲キーでチャレンジしてみるのもよいと思います。何かの拍子でhiBやhiC#辺りの高音域が歌える手掛かりになりそうな楽曲ではないかと私は感じました。


　『One day』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。ただ、同曲は音域自体がかなり広いため、人によってはキー調整をしても歌いにくい部分が出てきうると思います。その点で取っつきにくそうです。私なりの印象ですが、キー調整をするにしても、ある程度高音域が得意な男性の方がチャレンジしやすいと分析しました。

　『One day』を原曲キーで歌唱する場合、高音域はhiA#～hiC#辺りのレンジを地声で歌いこなせる力が求められます。同曲は音域自体が広く、低音～高音まで広く求められます。そのため、「高音域が得意な男性」などが原曲キーにマッチしやすそうです。


　『One day』はゆったり目のバンド曲であり、ボーカルの良さも活きやすいです。人気アニメの主題歌でもあり、子どものころ番組を視聴されていた方などは懐かしく感じられるかもしれません。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。