『鬼ノ宴』( 友成空 ) の 音域

★うm2G#裏–m2F#[た]げ] うG#裏–F#–E地–D#^[た]げ](が]はE[じ]ま])んで
★（好きなもの丈) 食m2G#裏[べ]なG#[は]れ
★m2D#地[廻]レ[まhiA#裏[わ]レ]ヤ [展]ケ[ひA#裏[ら]ケ]イ[ヤ]【Dメロ】
★好hiA#裏–m2G#[き]な]もA#[の]だ]け 食A#[べ]なA#[は]れ【ラストAメロのオク上】

　まず、『鬼ノ宴』（おにのうたげ）についてです。この楽曲は、２０２４年に友成空（ともなりそら）さんによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングルとして発表されました。この記事を執筆時点では新しめのシングルであるため、アルバムには未収録です。

　さて、『鬼ノ宴』は２０２４年１月に発表以降、Tik Tokなどで注目を集め、最近はストリーミングランキングの総合チャートでも上位にランクインするようになりました。また、韓国や台湾などアジア圏のバイラルチャートでもランクインしています。
　友成さんは小学生の頃から作曲をはじめ高校生最後の２０２１年にデビューを果たしました。今回のヒットをきっかけに益々多くの注目を集める若手の人気アーティストです。


　『鬼ノ宴』はミドルテンポのポップです。全体的にダウナーかつ怪しげな印象のある楽曲であり、私個人としては活動初期の米津玄師さんのような趣も感じました。歌メロについてはAメロBメロサビと展開しますが、Dメロ以降に要所要所で転調が行われます。作詞作曲アレンジは友成空さん自身によりなされました。

　『鬼ノ宴』の音域的な特徴についてです。同曲は大よそ一般的な男性の音域の範囲内で歌メロが作られております。そのため、歌い慣れた人であれば、一般的な音域の男性が原曲キーで歌唱することも可能そうです。
　同曲はAメロBメロでは中低音が多く見られ、サビで中高音域を中心としたメロになります。地声高音についてはmid2D#～mid2F#辺りが登場します。最近のJ-POPの人気曲と比べると地声高音が控えめであり、一般的な音域の男性でも原キーで歌いやすいといえます。一方、中高音域は地声と裏声が使い分けられており、器用な裏声の発声が不可欠になります。音域もかなり広いため、その点で力量が求められます。

　ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。ただ、今回の楽曲は男性曲としてはそこまで高音が高くないため、女性が原曲キーで歌いやすい音域に調整するには多くのキー調整が必要になります。一つのざっくりとした目安ですが、原曲キーから６つ程度上げてみてください。



　最後に『鬼ノ宴』の音域についてですが、【地声最低音】lowG#(G#2)～【地声最高音】mid2F#(F#4)、【裏声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内（低音はやや低いかも）です。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音lowG#はAメロで登場します。この辺りは男性の音域としては低く、低音域に慣れてない人には歌いにくいレンジになります。「高音域が得意な男性」などはキーを上げることを選択肢に入れてもよいと思います。

　次に、地声最高音mid2F#は終盤のAメロで登場します。登場回数は１回のみです。このmid2F#に次ぐ地声高音としては、mid2Fがピークとなる場面が全体で６回登場します。このmid2F-mid2F#辺りはおおよそ男性の音域の範囲内です。そのため、一般的な音域の男性が原曲キーで歌唱することも可能そうです。
　一方、同曲はサビを中心に裏声が多用されております。そのため、地声と裏声の器用な使い分けが不可欠になります。今回はmid2F#やmid2G#辺りが裏声になっているため、「高音域が非常に得意な男性」などはキーを上げた方がより歌いやすい可能性があります。


　『鬼ノ宴』は低音域が低いため、キーを下げる余地はあまりありません。低音域が得意な人などはキーを下げるのもよいと思いますが、歌い慣れない人などはキーを下げると逆に低音域が歌いにくくなる可能性があります。
　今回の楽曲は音域自体がかなり広いため、ビギナー向けの調整は難しいと私は想定しております。一方、メロディー自体は比較的わかりやすいため、音域が合うのであれば練習曲にもよいと思います。終盤は転調が少し多いため、音程が苦手な人は少し注意したいです（比較的克服しやすい）。

　『鬼ノ宴』を原曲キーで歌唱する場合、mid2D#～mid2F#（裏声はmid2G#～hiC）といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はサビやDメロ・最終盤のAメロでこれらが多く見られます。今回は特に裏声と地声の使い分けが多いですので、その辺りが1つの重要な要素になりそうです。一方、低音域はlowG#が登場し、mid1B-mid1C#などが多いです。
　こうした点を考慮すると、「標準よりやや低め～ある程度高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。


【まとめ】

①ABメロの低音は低め。サビは標準的（裏声も含めると音域がかなり広い）
②原キーだと「標準よりやや低め～ある程度高音域が得意な男性」に合いそう
③サビ等では「裏声と地声の使い分け」が不可欠
④メロ自体は分かりすい（終盤は転調が続く。音程を取るのが苦手な人は少し注意）