※当ブログでこれまで取り上げてきた米津さんの作品についてはこちらを参考下さい⇒米津玄師の作品音域一覧
『Azalea』(米津玄師)
【地声最低音】mid1C#(C#3)
★m1D#–F–m1F#[咲い]て]た] ほら【Aメロ】
★m1D#[あの]時の[まm1C#[まだ]
★仄m1F[かに]香[るシm1D#[トラス]【Bメロ】
★m1D#–F[二人]だ]け 鼻歌がリンクし[ていD#[く]
★せーのでm1F#[だ]まってm1D#[何]もし]ないでいてみ[ない]【サビ】
★m1D#[ずっ]と私m1F#[は] 君が好きだっ[た]
★m1D#[ずっ]とそm1F#[こ]にいたんだ[ね]【2番Aメロ】
【地声最高音】mid2F#(F#4) ※全体で4回
★m1F#[あのと]きとおm2F–m2F#地[な[じ]ように【Aメロ】
★m1D#–F#[ずっ]と] m2F#地–F–D#[そ]ば]にい]てって [手]に触れてっ1F#[て]【Bメロ】
★m2F#地–F–D#[どう]や]ら]今夜未[明] 二人は行方不明【2番Aメロ】
【裏声最高音】hiA#(A#4) ※全体で1回
★君がどこか変m2F地[わっ]てしhiA#裏–m2G#–F#[まっ]て]も]【ラストサビ】
【補足】その他の中低音および中高音
★m1F#[残し]てった挿m2F地–2D#[し]木]の花【Aメロ】
★m1F#[言っ]た[よね] 君m2D#[が]困り果1F#[てるく]らいに【Bメロ】
★君がm2D#[ど]こ[か変m2F地[わっ]てしまってm1F#[も]【サビ】
★眩むようm2D#[に]熱m1F#[い]珈琲【2番Aメロ】
★積み重なるm1F–m1D#[メッ[セージ]その]ままほっといて
★m1D#[心]臓の音を知っm2D#[て]エンドルフィン
★m1F#[遣る瀬ない]m2D#[よ]るをF#–m1F[こ[わし]て]【Dメロ】
★感じたいきm1F–m1D#–m1D^{み[の[マチ]エール]
★m1D#–m1F#[泡]を切]らしたD#[ソー]ダみ]たい[に]【ラストサビ後半】
★m2D#–m2F地[捨てられ[ない]写真みたいに
★そこにいm2F–D#[て]もい]なくても君が君じゃなくm1F[て]も
まず、『Azalea』についてです。この楽曲は、2024年に男性シンガーソングライターの米津玄師さんによりリリースされたシングル作品です。この記事を執筆時点で最も新しいシングルであり、アルバムには未収録です。
さて、『Azalea』はNetflixのドラマ『さよならのつづき』の主題歌として書き下ろされました。楽曲の質も相まって、同曲はストリーミングランキングでも上位にランクインしています。
同曲は落ち着きのあるミドルソングです。ドラマの主題歌は高い声域が用いられることが多いですが、今作は全体的にしっとりしたニュアンスであり、それに伴い中低音も多く登場します。作詞作曲は米津玄師さん、編曲は米津さんとYaffleによりなされました。Yaffleさんは藤井風さんのアレンジなどでも知られています。
『Azalea』の音域的な特徴についてです。同曲は大よそ男性の音域の範囲内で歌メロが作られています。一般的な音域の男性が原曲キーで歌唱可能な楽曲です。
同曲は中高音としてmid2D#~mid2F#が登場します。mid2F以上の頻度はそこまで高くないため、J-POPの男性曲としては高音がやや控えめといえます。低音については滅茶苦茶に低いわけではないですが、mid1D#~mid1F#辺りが多く見られます。全体的にしっとりしたニュアンスですので、そうした点を意識したいです。
女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。今回は低音域としてmid1D#辺りが多いため、女性の音域としてはかなり低いです。一つの目安ですが、原曲キーから3~5つ程度上げてみてください。
最後に『Azalea』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3)~【地声最高音】mid2F#(F#4)、【裏声最高音】hiA#(A#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性位の音域の範囲内(J-POPの男性曲としてはやや低め)です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1C#は1番Aメロで登場します。登場回数は1回のみです。今回は低音域としてはmid1D#~mid1F#辺りがよく登場します。低音が滅茶苦茶に低音が低いわけではないですが、中低音が多いです。低音域も気を抜かずに歌いたいです。
次に、地声最高音mid2F#はABメロで登場します。登場回数は4回程度です。このmid2F#に次ぐ地声高音としては、mid2Fがピークとなる場面が全体で4回程度見られます。こうした点を考慮すると、大よそ一般的な男性の音域の範囲内です。 一般的な男性が原キーで歌唱可能です。反面、「高音域が非常に得意な男性」などは若干キーを上げてもよいかもしれません。
『Azalea』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意とするレンジに調整することが出来そうです。また、ビギナー向けの調整も一応可能だと思います。ただ、今回の楽曲は音域以上に抑揚などが難しそうに感じます。その点で、見た目の音域以上に力量が求められると私は判断しています。
同曲はメロディー自体は分かりやすいです。一方、リズムについては少し慣れが必要そうなので、原曲をしっかり聴き込んでおきたいです。音域がマッチするのであれば練習曲としてもよいと思います。全体的に落ち着いた作品ですので、そうした練習にもよいと思います。
『Azalea』を原曲キーで歌唱する場合、mid2D#~mid2F#といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はmid2F以上はそこまで多くないです。一方、低音域としてはmid1D#辺りが多く、こちらも標準的です。全体的にしっとりしており、低音の頻度が高いです。
こうした点を考慮すると、「標準よりやや低め~ある程度高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。今回は低音が滅茶苦茶には低くないですので、「高音域が得意な男性」についても原キーで歌唱可能だと思います。ただ、場合によっては少しキーを上げるのもよいと思います。
【まとめ】
①J-POPの男性曲としては中高音がやや控えめ
②低音の場面が多いが、滅茶苦茶に低いわけではない
③原キーだと「標準よりやや低め~ある程度高音域が得意な男性」に合いそう
④メロは分かりやすい。一部リズムなどに注意
⑤しっとりした落ち着いた作品。低音域の表現力を磨くのによいかも
※当ブログでこれまで取り上げてきた米津さんの作品についてはこちらを参考下さい⇒米津玄師の作品音域一覧