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午後の紅茶CMソング『366日』(上白石萌歌)の音域調査と、原曲のHYとを比較する【加筆】

(2019/02/05)初投稿
(2019/03/25)HYの公式チャンネルに『366日』の音源がありましたので添付します。
(2019/07/28)hiC#~hiA#の音階を記載しました。


『366日』(上白石萌歌)【原曲】HY

366 nichi(Moka Kamishiraishi) [original] HY


※CMでのカバーのため、2019/02/05現在、上白石萌歌バージョンの発売は無し


【地声最低音】mid1F(F3)


【地声最高音】hiD#(D#5) ※ラストのサビで2か所

★あなたは私の中の忘れられぬ人 全て捧げたhiD#裏[ひ]hiA#[と]
★あなたの事だけで 
hiD#[あ]hiA#[な]たの事hiC[ば][か]


【裏声最高音】   hiF(F5)

今日hiD#[もあ]hiF[な][たに]会い[たい](Bメロ)
hiA#[こ]いが[こ]hiC[ん][な][く]るしいhiF[な]hiD#[んて](Cメロ)


【補足】

★叶いもしないこhiA#[の]願い(Bメロ)
★あなたがまたわたhiC[し]hiA#[を]好きにな[る]hiC#[う]
★恐いhiA#[くらい][ぼ]hiC[え]ているの(サビ)
★別れているのにあなたの事hiC[ば]hiA#[か]り(通常サビ)
hiA#[お][わ]hiC[な]hiC#[か][っ][た]の 本気であなたを思っ[て]知った(Cメロ)


※原曲のHYバージョンでは最後のサビ「
なたの事ばかり」の部分で最後にロングトーンのhiG#の裏声が入ります


366日(上白石萌歌)











 こんにちは。今回は午後の紅茶のCMソングである女優・上白石萌歌さんの『366日』について取り上げます。よろしくお願いします。
 『366日』のオリジナルは沖縄県のミクスチャーロック(ラップロック)バンドHYです。HYは2000年から現在に至るまで積極的に活動しており、2003年のアルバム『Street Story』がミリオンヒットを記録しています。『366日』は2008年のアルバム『HeartY』に収録されている人気曲であり、キーボードの仲宗根泉(なかそね いずみ)さんがボーカルを担当しています。

 上白石萌歌さんが歌うバージョンはCM曲であり、今現在リリースの予定はありません。しかし、youtubeで公開されている音源が熱烈な支持を集めており、動画公開から1か月余りで1200万回もの再生回数を記録しています。



 
 上白石萌歌さんは現在女優として精力的に活動されています。一般的な知名度上昇に貢献したのは、2年前から断続的に放送されていた午後の紅茶シリーズのCMだと思います。南阿蘇の牧歌的な風景の中で、Charaさんの「やさしい気持ち」(1997)、aikoさんの「カブトムシ」(1999)、スピッツの「楓」(1998)を歌唱する上白石さんの姿が話題を呼びました。そして、それが今回の『366日』に繋がっていきます。

 さて、次に上白石萌歌さんとHYの『366日』を比較していきます。

 まず、原曲のHYバージョンは明瞭なポップソングではなく、ソウルミュージックなどのニュアンスを含んだアレンジや歌唱スタイルになっております。また、HYの地元である沖縄の民謡などのスタイルも包含していると思います。その意味で大人びた印象が強い作品になっています。そのため、同じ歌詞であっても20~30代以上の失恋を思わせるような作品に仕上がっています。

 一方で、上白石萌歌さんのバージョンは声質などの影響もあり、ポップ寄りに仕上がっています。CMで想起されるように、10~20代前半の恋愛というニュアンスが近いでしょう。上白石萌歌さんは、姉の上白石萌音さんとともに、ミュージカルスクールを経て、女優のにステップアップしています。その点で、若さととも一定の歌唱力が姉妹共々評価されています。youtubeで再生回数が伸びている要因も、10代や20代の共感を呼び起こすだけでなく、その歌唱力にもあると思います。

 同じ楽曲でも歌唱法やアレンジで見えてくる景色が大きく変わるという点で、両者は非常に面白いと思います。




 さて、『366日』の音域についてですが、
地声最低音   mid1F(F3)~地声最高音 hiD#(D#5)、裏声最高音hiF(F5)で構成されています。ちなみにHYバージョンは最後に裏声が入り、hiG#になります。低音から高音まで幅広いですが、

①カラオケなどで歌い慣れている
②高い声にある程度自信がある

という人は気持ちよく歌える楽曲であると思います。

 声が高くない人であっても、裏声なども交えると上白石萌歌さんバージョンのような柔らかさに近づけると思います。ただ、高音域の発声が苦手な方、歌い慣れていない方などはキーを下げても良い(目安として♭2~3程度)と思います。


 因みにこの楽曲は歌手の清水翔太さんもカバーされています。男性であれば、HYの原曲キーから♭5のmid1C~hiCが清水翔太さんのキーになります。

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