『Now is the best!!!』(トンボコープ)の音域

　まず、『Now is the best!!!』についてです。この楽曲は、２０２３年にロックバンド・トンボコープによりリリースされたシングル作品です。バンドは活動間もないため、アルバムなどには未収録です。

　さて、トンボコープは２０２２年に活動を開始した若手バンドです。結成１年目にリリースされたシングル『Now is the best!!!』がTik Tokなどで大きな話題を呼び、Spotifyのバイラルチャートでも１位を獲得しました。活動間もないバンドですが、今後の益々の活躍が期待されます。


　『Now is the best!!!』はアップテンポのバンド曲です。小気味のいいメロやリズムが魅力的であり、ライブで聴くと楽しそうです。演奏時間が２分半程度で短く、その中でAメロBメロサビが２回繰り返されます。作詞作曲はドラム担当の林龍之介さんによりなされました


　『Now is the best!!!』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては「やや高め～高め」のレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
　同曲は、低音域が比較的高く、その分mid2D#～mid2G#といった中高音域が多く登場します。そうした特徴もあり、最高音自体は滅茶苦茶には高くないですが、体感的には高く感じやすい曲です。反面、中高音が多い分、高音域が得意な男性の方が歌いやすいかもしれません。歌声は地声ベースであり、裏声はあまり見られません。

　女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから３つ程度上げてみてください。ただ、今回は最低音がmid1F#程度であり、男性曲としては中高音域が多い作品です。そのため、「標準より低めの音域の女性（低音域がそれなりに得意）」などは原キーがマッチする可能性もあります。



　最後に『Now is the best!!!』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)～【地声最高音】mid2G#(G#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、「やや高め～高め」です。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1F#はBメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。また、低音域としてはmid1G#辺りがAメロ～サビまで広く見られます。そのため、女性などは若干キーを上げた方が歌いやすいと思います。

　次に、地声最高音mid2G#はサビを中心に登場します。登場回数は全体で１２回程度です。今回は曲全体を通してmid2D#～mid2F#などがよく見られます。こうしたことから、男性の音域としてはやや高く、通常はいくらかキーを下げた方が歌いやすいと推測しました。一つの目安ですが、原曲キーから１～２つ程度下げてみてください。


『Now is the best!!!』は低音域に余地があり、キー下げはしやすいです。そのため、歌い慣れた人であれば、ある程度自分の得意なレンジに調整することができ瑠と思います。今回の楽曲は音域がそこまで広くないため、ビギナー向けの調整も可能であると私は分析しました。ただ、原曲のように歌いこなすにはしっかり練習が必要ですので、その点は留意しておいてください。
　今回の楽曲はメロディー自体も比較的分かりやすく、リズムも覚えやすいです。音域がマッチするのであれば、練習曲やカラオケのレパートリーにはおススメです。


　『Now is the best!!!』を原曲キーで歌唱する場合、mid2D～mid2G#といった中高音域をしっかり歌いこなせることが求められます。今回はABメロではmid2D#～mid2F#、サビではmid2D#～mid2G#などがよく見られ、全体的に中高音が多いです（ただBメロだけは少し楽）。低音はmid1F#であり、高めです。
　こうしたことを踏まえると、「標準より高め～高音域が得意な男性」などが原曲キーにマッチしやすいと私は判断しました。また、「標準より低い音域の女性」などはもしかしたら原キーが合う可能性があるので、「女性曲は高くて歌えない」という人はこの曲を検討してみてください。今回はmid1G#などが多いため、女性は低音域をしっかり意識したいです。


【まとめ】

①全体的に中高音寄りの曲（低音ではmid1G#辺りが意外と多い）
②原キーだと「標準より高め～高音域が得意な男性」に合いそう
③音域が広くないため、ビギナー向けのキー調整もしやすい
④メロも分かりやすく、カラオケ向けです。おススメ