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『ゆめいっぱい』(関ゆみ子[有馬ゆみこ])の音域

こんにちは。今回は関ゆみ子[現:有馬ゆみこ]の『ゆめいっぱい』(1990)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲です。


『ゆめいっぱい』(関ゆみ子[有馬ゆみこ])
『ゆめいっぱい』(関ゆみ子[有馬ゆみ子])の音域








【地声最低音】mid1G(G3) 

m2A#2A[あ[お]ぞら][にA[つ]づ]く 坂道【Aメロ】
★(息せきかけてく) m2AA#m2G[あ[の[娘はだ]あれ?
★忘れてた 宝物 見つm2A#2A[け[た]よ]
m1Gm2A#[切]り]取った じ[かAm1G[んのか[た]すみ]ぃ]


【地声最高音】hiA#(A#4) ※全体で8回程度

m2G[友達]探[しhiA[に] AG^-hiA#[行][う[よ]【サビ】
★夕焼hiA#-A[け]そう]AhiA#[んか[ぜのに]お]【Bメロ】


【補足】mid2GhiAを含むフレーズ一覧

m2F[楽しい]こと[なm2A[ら いっ][い]【サビ】
m2G[夢見る]こと[なhiA[らめ]いっ]ぱい
m2G[今すぐ]おしゃ[れ]に着替[えhiA[て]
★笑顔の魔法をm2A#m2G[お[し]G[て]【Bメロ】

 まず、『ゆめいっぱい』についてです。この楽曲は、1990年に関ゆみ子[現:有馬ゆみこ]さんによりリリースされたシングル作品です。同曲は、さくらももこさんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『ちびまる子ちゃん』の初代オープニングテーマとしてタイアップが付きました。同じくエンディングテーマとなったB.B.クィーンズの『おどるポンポコリン』とともに知名度が非常に高い1曲となっています。2024年にさくらももこ役を務めた声優のTARAKOさんが逝去された際は、アニメのOP曲として再起用され、大きな話題となりました。

 『ゆめいっぱい』はアップテンポのバンド曲です。頭サビで始まり、AメロBメロサビと展開します。全体的にメロディーがよく、さわやかな楽曲です。作詞は亜蘭知子さん、作曲および編曲は織田哲郎さんによりなされました。ちなみに、亜蘭知子さんは、2010年代後半のシティ・ポップブームで『MIDNIGHT PRETENDERS』が世界的に知られるようになってます。


 『ゆめいっぱい』の音域的な特徴についてです。同曲は大よそ一般的な女性の音域の範囲内で歌メロが作られております。最近J-POP女性曲としては少し高音が控えめですので、場合によっては少しキーを上げるのも良いかもしれません。
 同曲はサビやBメロで中高音域が多く登場する反面、Aメロはmid1G~mid2A#が意外と多いため、見た目の音域以上に低音感があると思います。そのため、高音域が得意な女性などは少しキーを上げるのもよさそうです。逆に高音域が苦手な人は少しキーを下げるのも選択肢です。

 男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいと思います。一つの目安ですが、原曲キーから3~4つ程度下げてみてください。ちなみに、今回の楽曲は、「高音域が非常に得意な男性」だと原曲キーで歌唱可能かもしれません(キーを少し下げた方がより安定はする)。2016年にはゴールデンボンバーが、同曲を原キーでカバーしております。



 最後に『ゆめいっぱい』の音域についてですが、【地声最低音】mid1G(G3)~【地声最高音】hiA#(A#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域の範囲内です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1GはAメロで登場します。この辺りは女性の音域の範囲内です。ただ、今回はmid2A-mid2A#辺りが多いため、人によっては少し低音が辛い可能性があります。「高音域が得意な女性」などはキーを上げるのも選択肢です。

 次に、地声最高音hiA#はサビとBメロで登場します。登場回数は全体で8回程度です。このhiA#に次ぐ地声高音としては、hiAがピークとなる場面が全体で13回程度登場します。こうしたことから、大よそ一般的な女性の音域の範囲内といえます。


 『ゆめいっぱい』は低音域に若干の余地があり、キー下げは可能です。ただ、今回はAメロで低音域が連続するため、キーを下げ過ぎると歌いにくくなる可能性があると私は分析しました。今回は高音域にいくらか余裕があるため、女性はキーを上げることが多いのではないかと思います。
 同曲はメロが分かりやすく、またリズムが難しい場面は少ないため、個人的には練習曲に向きやすいと考えました。ただ、低音が意外と低いため、その点は注意しておいてください。高音域が際立つ楽曲ですので、自分の得意な声域で歌いこなせると非常に気持ちよさそうだと私は分析しました。

 『ゆめいっぱい』を原曲キーで歌唱する場合、mid2G~hiA#といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。この辺りはサビやBメロで多く登場します。一方、低音域はmid1Gが登場し、mid2Aなどが多いです。Aメロは見た目より低音感があると私は分析しました。
 こうした点を考慮すると、「標準より低め~標準より高めの得意な女性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。「ある程度~非常に高音域が得意な女性」についてはキーを上げるのもよいと思います。

【まとめ】

①Aメロは中低音中心、Bメロサビが中高音中心
②原キーだと「標準より低め~標準より高めの得意な女性」などに合いそう
③Aメロは意外と低いため、キーの下げ過ぎに注意
④メロがよく、高音が映える曲。カラオケ向き
⑤「高音域が非常に得意な男性」だと原キーで歌えるかも

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