『アウフヘーベン』(Mrs. GREEN APPLE)、Aufheben(Mrs. GREEN APPLE)
【地声最低音】mid1F(F3)
★m1F[ゆ]らり[ゆ]らり揺られている【2番Aメロ】
★m1F[わ]たしはm2F[どち]らになm2F#[が][れれ]ば[いい?]
※mid1G#としても違和感は少ないです
【地声最高音】hiA(A4) ※Cメロで4回
★綺hiB[麗な]m2G#[世]hiA[界]G#[と]はさ つB[くるのは][もう]A[無理][な]のか【Cメロ】
★m2G#[ぼ]hiA[く][た]ちの住G#[む]A[せ][か]いは【裏声最高音】hiE(E5) ※曲全体で1回
★hiB[き]hiC#[み]hiE[と]hiD#[の][み]B[ら]いがあるけ[れ]ど【Cメロ】
【補足】mid2F(一部略)~hiC#を含むフレーズ一覧
★(フリコに踊らされた街) いm2F[つ滅]んでもm2G#[い][いと]お[もう]【Aメロ】
★Ah m2G#[Ah ま]だhiA#裏[生][き]m2F#[た]りないな
★間をm2F[取]って[み]m2G#[ましょ]うか そうはいm2F#[か][な]い[な]【Bメロ】
★間をm2F[取]って[み]m2G#[ましょ]うか そうはいm2F#[か][な]い[な]【Bメロ】
★m2G#[なんだっていいん]m2F#[だっ]て。【サビ】
★じm2F#[き]m2G#[に]hiC#裏[あ]hiB[ら]しは[過]G#[ぎ]る
★(安牌な回答で直に)hiC#[に]hiB[じ]がC#[架]B[か]る
★ゆhiB[がんだ]m2G#[世]hiA裏[界]G#[と]はさ (修復はもう無理なのか)【Cメロ】
★ゆhiB[がんだ]m2G#[世]hiA裏[界]G#[と]はさ (修復はもう無理なのか)【Cメロ】
まず、『アウフヘーベン』についてです。この楽曲は、2018年に5人組ロックバンドMrs. GREEN APPLEによりリリースされたアルバム『ENSEMBLE』(アンサンブル)に収められております。同アルバムには、『Love me, Love you』(過去記事)、『WanteD! WanteD!』(過去記事)といったシングル曲が収められております。ミセスとしては、初の週間トップ3にランクインしました。
『アウフヘーベン』は同アルバムリリースから1か月後にMVが公開され、2021年7月現在、950万回以上の再生回数を記録しております。ベストアルバムにも収められており、アルバム曲としては非常に人気の高い1曲なのではないかと思います。
『アウフヘーベン』はアップテンポのバンドナンバーです。マイナー調の楽曲であり、どこか影を感じる作品となっております。また、ストリングスなども用いられており、壮大です。フロントマンの大森元貴さんが高校時代に作った楽曲が元になっており、作詞作曲アレンジは大森さん、ピアノアレンジは片木希依さん、ストリングスアレンジは伊藤賢さんによりなされております。伊藤さんは、ミセスのアレンジでもお馴染みの編曲家であり、『僕のこと』、『ロマンチシズム』などにも参加しております。
ちなみに、『アウフヘーベン』というタイトルですが、「矛盾する諸要素を、対立と闘争の過程を通じて発展的に統一すること」(Wikipediaより引用)などと意味します。日本では2017年に小池百合子東京都知事が多用したことで話題になりました。
私なり解釈としてですが、「エコカー」などは、このアウフヘーベンの果てに誕生した産物であると考えれます。「自動車で走りたい(自動車を売りたい)」という考えと、その反面である「自動車は排ガスが問題である」という対立に関して、高い次元の答えとして「CO2やNOXが抑制されたハイブリッドカー、EVカー」という解が導き出されております。もちろんエコカーは排ガスが全く排出されないわけではないですが、今もなお排ガスを減らす取り組みがされており、両者の考えを妥協することなく両立することが目指されております。
ミセスの『アウフヘーベン』でも、世の中の矛盾や考えの違いなどが描かれております。そうした中で周囲に流されそうになったり、アウフヘーベンではなく半端な「折衷案」のようなものに落ち着きそうになる姿が描かれております。作中の【ならもう 間を取ってみましょうか そうはいかないな】などは「無難な妥協案」に迷う姿などが想起されます。
『アウフヘーベン』の音域的な特徴についてです。この楽曲は、地声に関しては男声のやや高めのレンジで歌メロが作られており、hiAやmid2G#辺りが地声の高音帯としてます。ただ、hiA#~hiCといった高音域は今回は登場しませんので、ミセスの作品では比較的取っつきやすいかもしれません。ただし、その分、mid2F~mid2G#の中高音域が頻出し、スタミナが求められます。キー調整はしやすいです。
最後に『アウフヘーベン』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F(F3)~【地声最高音】hiA(A4)、【裏声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1Fについては、あまりこだわらなくてもよいと思います。mid1G#辺りを低音の基準としても違和感は少ないです。
一方、地声最高音hiAについてはCメロで4回登場します。ここは裏声のhiBと地声のmid2G#とコンボになっております。その点で少し難易度が高いかもしれません。一般的な男性の場合は、少しキーを下げた方が歌いやすいです。
ただ、hiA登場するのはこの場面で、通常サビではmid2G#が地声の高音になります。よって、歌い慣れている人は、頑張って原キーでチャレンジしてみるのもよいかもしれません(スタミナが必要ですが)。各々、実際に歌唱してみてください。
『アウフヘーベン』は低音部分に余裕があるため、キー調整の融通は利きやすいです。歌い慣れた人であれば、自分の得意なレンジが見つかりやすいのではないかと思います。一方、同曲は裏声が多用されており、器用な発声が求められます。よって、歌い慣れていない人などはキーを調整しても難しさを感じるかもしれません。そのあたりは留意しておいてください。
『アウフヘーベン』を原曲キーで歌唱する場合、Aメロ歌い出しからmid2F~mid2G#といった中高音域帯が頻出します。同曲は地声最高音自体はhiAであり、ミセスとしてはそこまで高くないですが、その代わりにスタミナがかなり求められる楽曲になっております。それらも踏まえた上で練習に励んでください。地声レンジだけを見ると、ポルノグラフィティなどが近く、そこに裏声の歌唱が加わります。
『アウフヘーベン』はアップテンポのバンドナンバーであり、カラオケなどでも歌いやすいです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。女性にもお奨めです。
コメント
アウフでしたか〜!この曲はピアノがすごく心地いいです。
コメントありがとうございます。
私もピアノのアレンジが凄く好きです。