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『海色』(AKINO from bless4)の音域 [2015年]

 こんにちは。今回はAKINO from bless4の『海色』(2015)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。当ブログでAKINOさんの楽曲について取り上げるのは今回が初となります。
 なお、『海色』はアーティストおよびレーベルの公式チャンネルではMVが2番までしか公開されておりません。よって、当ブログにおいても、そのショートバージョンの動画を添付いたします。ちなみに、SpotifyやAmazon Music、Apple Musicなどストリーミングなどでも配信されております。


『海色』(AKINO from bless4)、Miiro(AKINO from bless4)
『海色』(AKINO from bless4)の音域







【地声最低音】mid2C(C3) 

m2C[She was] splendid like our [flag]ship But it’s hiA#[all] in the past【2番Aメロ】
m2C[She] never gave up the [hope] even till the end hiA#[Only] the sea hiC-A#[kno]ws]


【地声最高音】hiF(F5)  ※曲全体で1回

★たいhiC[せ][な][な]たが[生]hiD#hiF[まれてくる[な]ら]【ラストサビ】


【補足】hiChiD#を含むフレーズ一覧

★こhiC[と]hiA#[ばも]なく[て] ただC[な][みの][と] hiD#[聞]C[い][て]【Aメロ】
★記憶hiA#[の]意味 たhiC[め][され]C[い][るみ][い]C[に]
hiChiD#[闇の[な]か]でもお[も]い出す 前に進hiC[む]CD#[見[て]い]てよ

★So repeatedly, we won’t regret to hIC[them] 【Bメロ】
★そんな風にもhiD#[かん]hiC#C[が][て]た]
★憧hiC[れ] ばつびょ[う] [未]来 ぜつぼ[う] そうし[つ べ]つり 
hiC[幾つもの哀しみとう]hiD#[み][を][え]

★たhiC[と]え せ[か][の][べ]てが[海]hiD#[色に溶]hiC#C[け]て]【サビ】
★きっと あなたの声がすhiC[る] だいじょ[うぶ] 還ろう[って] でも
★今 願い込hiA#[め]た一撃 [爆]hiC[た]

★だかhiC[ら] ChiD#[塗りつ[ぶ]さ]れても[わ]すれない【2番Aメロ】

★(そして 記憶の全てが海色になって)光に消えてhiD#[いく]【ラストサビ】

 まず、AKINO from bless4(アキノ・フロム・ブレスフォー)について少し説明します。AKINOさんは2003年より活動する女性歌手です。元々は、4人の兄弟姉妹で結成したダンスコーラスグループbless4のメンバーとして活動されておりました。
 その後、2005年にテレビアニメ『創聖のアクエリオン』のOP主題歌『創聖のアクエリオン』でソロデビューを果たします(菅野よう子さんがプロデュースされてます)。多くの方も知られていると思いますが、この『創聖のアクエリオン』が大きくヒットし、若干15歳で人気歌手の仲間入りを果たします。『創聖のアクエリオン』は2000年代を代表するアニメソングの1つといって良いと思います。
 ちなみに、『創聖のアクエリオン』は元々は弟のAIKIさん、ボーイソプラノとしてがボーカルを務める予定だったそうです。ただ、当時13歳だったAIKIさんが声変わりをしてしまい、代わりとしてAKINOさんがボーカルを担当されたそうです(ナタリーより引用)。

 AKINOさんはアニメソングを取り扱うレーベルに所属し、多くのアニメソングを歌っております。『創聖のアクエリオン』シリーズでの楽曲が特に知られておりますが、『甘城ブリリアントパーク』、『艦隊これくしょん -艦これ-』、『アクティヴレイド -機動強襲室第八係-』などで主題歌を担当しており、人気を集めております。アニメを視聴していた方などには特に思い入れの強い歌手だと思います。


 さて、『海色(みいろ)についてです。この楽曲は、2015年に女性歌手のAKINOさん(AKINO from bless4名義)によりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2015年の『Decennia』(ディセニア)に収められました

 『海色』はテレビアニメ『艦隊これくしょん -艦これ-』のオープニングテーマとして書き下ろされました。人気作品のオープニングテーマということもあり、楽曲の質も相まって、ダウンロード配信でゴールド認定されるなどヒットしました。AKINOさんの2010年代の人気曲の1つといえると思います。レーベルのYouTube公式で公開されているMVはショートバージョンにも関わらず、1000万回を超える再生回数を記録しております。

 ちにみに、同アニメは、元々ブラウザゲーム『艦隊これくしょん -艦これ-』をアニメ化したものですが、非常に人気が高いゲーム作品であり、軍艦が女性に擬人化された作品としても話題を呼びました。私自身は同ゲームをプレーしたことはないのですが、周りの友人でプレーしていた人などもおり、その人気の高さを実感しておりました。


 『海色』はアップテンポのロックナンバーです。ピアノやストリングスなども用いられており、非常に壮大な作品となっております。歌メロについては、頭サビで歌メロが始まり、AメロBメロサビへと展開します。ちなみに、Cメロについては、サビのメロディーを組み合わせており、そうした点でも私自身非常に印象に残りました。作詞はminatoku(田中謙介さん)、作曲アレンジをWEST GROUNDが担当しております。

 『海色』の音域的な特徴についてです。同曲は、女性としては非常に高いレンジで歌メロが作られております。地声最高音はhiFですが、それに次ぐ高音域としてhiD#が非常に多く登場します。一般的な女性の場合はキーを上げた方が歌いやすいです。また、男性だとオク下げでも歌唱することが可能だと思います(理想的にはオク下げして、キーを3つ程度上げた方がよい)
 また、同曲はAメロBメロなども含め、全体として高めのレンジで歌メロが作られております。そのため、スタミナなども非常に消耗する楽曲だといえます。


 最後に『海色』の音域についてですが、【地声最低音】mid2C(C3)~【地声最高音】hiF(F5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域と比べるとかなり高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid2Cについては2番のAメロで登場します。J-POPの女声曲でこのmid2Cが最低音となる曲は高い確率で「キーが高めの女声曲」となります。今回の『海色』についてもそうした特徴を備えているといえます。

 一方、地声最高音hiFはラストのサビで1回だけ登場します。回数としては少ないです。ただ、hiFに次ぐ高音階として、hiD#が曲全体で20回程度登場します。hiD#は女性曲としては高めのレンジであります。女声として高いレンジが曲全体で20回も登場するため、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。1つの目安として、原曲キーから3つ程度下げてみてください(♭3)。


 『海色』は低音域に余裕があり、キー下げなどはしやすいです。一部のhiFのフレーズを除けば、音域自体はそこまで広くないので、歌い慣れていない人向けの調整も可能だといえます。
 一方で、同曲は歌メロが速く、また息継ぎなどが行いにくい作品です。そのため、音域以外の部分でもやや取っ付きにくい部分があります。その点は留意しておいてください。

 『海色』を原曲キーで歌唱する場合、先にも述べたように、hiF,hiD#辺りがしっかり歌いこなせる力が求められます。とりわけ登場回数の多いhiD#が安定することが必要不可欠です。同曲は、音域自体はそこまで広くないですが、その裏返しで全体を通して高い音が続き、Aメロ辺りでもhiCが頻出します。そのため、高音域を歌いこなす力に加えて、スタミナなども必要不可欠な作品といえます。
 原曲キーで歌唱する場合は、高音域が非常に得意な女性が合いやすいです。大まかな目安ですが、最近の女性曲だと【ずっと真夜中でいいのに。】などが歌いこなせる方はお奨めしやすいです。また、ボーカルの発声がロックっぽいので、ロック系の曲が得意な方は合いやすいです。

 『海色』は原曲キーだと非常に大変な楽曲であります。ただ、キー調整などを加えるとアプローチしやすくなります。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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