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『うるうびと』(RADWIMPS)の音域 映画『余命10年』主題歌

 こんにちは。今回はRADWIMPSの『うるうびと』(2022)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲となります。同曲は話題性、楽曲の質もそうですが、音域的にも比較的チャレンジしやすいということで今回取り上げることにしました。


『うるうびと』(RADWIMPS)、Uruubito(RADWIMPS)
『うるうびと』(RADWIMPS)の音域







【地声最低音】mid1F#(F#3) 

m1G#m1F#[そ[し]た]ら「せーG#[の]」で G#F#[ら[い]せ]【Cメロ】

※【補足】も参照ください。


【地声最高音】mid2G(G4)  ※曲全体で1回程度

m2D#m2G[か[たっ]ぽを]あなたに 渡せや[しない]のかい【Cメロ】

※ここ以外の地声高音ではmid2F#が超頻出

【裏声最高音】mid2F#(F#4) ※サビで登場

m2Em2D#[な]の]に僕は20 m2F#裏[セン]チ先の 君の[方]が遠い【サビ】


【補足】mid2D#mid2F#を含むフレーズ一覧

m2F#m2D#[ホントみ]た]いなう[そ]ばかり【Aメロ】
★抱えた君m2D#[は]窮屈m2F#[そう]に 笑った
1F#[飽]m2F#m2D#[き][こ]ろ]に熱[が]出るm1F#[と]

★こm2F#m2ED#[こ]ろ]の]色、形 まF#E[る]で][ち]がう【Bメロ】
★二つの魂が混m2F#m2E[ざっ]た]時 何が起F#[こ][る]かな

★あとm2F#m2D#[いく]つ]心臓[が]あれば僕は君のF#[手]を]【サビ】
m2E-m2D#[つ][か]んで このむ[ね]の中に 攫(さら)える[だ]ろう

★全m2F#m2D#[人]類]から10分m1F#G#[ず][だ]け]寿命をもら2D#[い]【Cメロ】

 まず、『うるうびと』についてです。この楽曲は、2022年にロックバンドRADWIMPSによりリリースされたサウンドトラックアルバム『余命10年 〜Original Soundtrack〜』に収められております。また、ダウンロードやストリーミングなどでも配信されております。
 同曲は、アルバムのタイトルを見ても分かるように、小坂流加による同名小説を原作とした映画『余命10年』の主題歌として書き下ろされました。同映画は、2022年4月上旬時点で、興行収入が25億円を超えるなど大きなヒット作となっております。
 RADWIMPSはアニメ映画『君の名は。』以降、映画音楽も手掛けるようになっており、『余命10年』でも主題歌を含め、映画音楽全般を担当するようになっております。近年は、J-POPで大きく活躍したミュージシャンが、映画やドラマ、アニメの音楽を担当するケースも見られるようになってきました。当ブログでも、バンド・赤い公園が主題歌の『オレンジ』(過去記事)を含め、ドラマ音楽全般を手掛けていることを紹介しました。


 さて、『うるうびと』はピアノやストリングスなどを中心としたバラード曲です。歌メロはAメロBメロサビと展開します。ただ、歌メロの音域で見ると、「AメロBメロが低くて、サビが高い」というわけではなく、「Aメロもサビももほぼ同じようなレンジ」で歌メロが展開されます。そうした点で、どの場面を切り取っても素敵な楽曲といえるかもしれません。RADWIMPSのYouTube公式チャンネルで公開されたミュージックビデオおよび音源は、公開から1ヶ月で500万回を超えております。

 『うるうびと』の音域的な特徴についてです。同曲は、先述のように、「AメロBメロが低くてサビが高い」といった楽曲ではなく、どのパートもほぼ一定のレンジで歌メロが展開されます。そのため、どのフレーズを切り取っても、mid2D#~mid2F#辺りが含まれております。
 同曲は音域だけを見ると、一般的な男性の音域の範囲内といえます。ただ、曲中でのmid2D#~mid2F#辺りの登場頻度が非常に高く、Aメロの冒頭から楽曲の終盤までどこかしらに登場します。そのため、私としては「標準より(やや)高い」レンジにあたるといえるのではないかと思います。よって、歌い慣れていない人や高音域が得意ではない人は、キーを下げるなどしてもよいです。


 最後に『うるうびと』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】mid2G(G4)、【裏声最高音】mid2F#(F#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内(もしくはやや高め)です。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1F#はAメロやCメロ等で登場します。このmid1F#は男性曲の最低音としては比較的高く、発声自体はそこまで難しくないのではないかと思います。
 一方で、男性曲としては最低音が高いため、女性が原曲キーで歌唱することも一応は可能だといえます。高音域が得意でない女性などは原曲キーなどでもよいかもしれません。ただ、一般的な女性の場合、通常はキーを上げた方が良いです(歌い慣れた人も同様)。

 次に、地声最高音mid2GはCメロで1回だけ登場します。このmid2G以外では、曲全体を通してmid2F#辺りの頻度が非常に高いです。このmid2F#は一般的な男性の音域の範囲内ですが、歌い慣れていないとスムーズな発声が損なわれやすいレンジでもあります。また、mid2F#辺りの登場回数が増えると、高音域が苦手な方は体力的にもしんどくなりやすいです。場合によっては、キーを下げることも選択肢に入れてくれてください。ただ、原曲キーで歌える人も多いのではないかと思います。比較的努力が報われやすい曲です。


 『うるうびと』は音域自体はそこまで広くなく、キー調整なども非常に行いやすいです。歌い慣れた人はもちろん、歌い慣れていない人向けの調整も可能なのではないかと思います。同曲は、演奏時間が5分超と最近のJ-POPとしては長めですが、練習曲としてはおススメしやすいです。

 『うるうびと』を原曲キーで歌唱する場合、mid2D#~mid2F#(mid2G)辺りを安定して歌いこなせる力が求められます。先述のように、同曲は曲全体を通してmid2D#~mid2F#辺りの中高音域が頻出します。そのため、一般的な男性の音域で作られた曲ですが、「標準よりやや高い音域の男性、ある程度高音域が得意な男性」などが合いやすいです。また、「低音域が非常に得意な女性」などもアプローチしやすいといえます。

 『うるうびと』はカラオケで盛り上がる類の曲ではないですが、人気映画の主題歌ということもあり、メロディーや歌詞などが非常によいです。音域的に練習曲としても使いやすいです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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コメント

  1. 優雅 より:

    調査お疲れ様です!
    RADWIMPSの曲は音域面で見ると他のバンドより比較的歌いやすいですね!
    まだチャレンジしやすい気がします。
    UVERworldのリクエスト曲に白昼夢とゼロの答はありますか?

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます。
      RADWIMPSは体力が必要な曲も多いですが、
      キー調整などを加えるとチャンスが多い曲も見られますよね。

      UVERのは白昼夢が入ってません。リストアップしておきます。