『リンジュー・ラヴ』(マカロニえんぴつ)、Rinjyu Love(Macaroni Enpitsu)
【地声最低音】mid1F#(F#3) ※通常サビとDメロで登場
★m1F#[何]度もあなたのなまm2G#–m2F#[え]を] G[届か]ない声でも【通常サビ】
★泣き止んだ夜m1G#[に] m1F#–G#[ま]た]聴かせて?
★約m2G#-m2F#[束]の]カ[セ]ット m1G#[ご]めんね、もう1G#–F#[待[て]ないや【Dメロ】
※ラストサビでは転調し、mid1Gになります。
【地声最高音】hiA(A4) ※ラストサビで3回程度
★m1G[最]後の夜m2E[には] [やっhiA–m2G[ぱ]り]【ラストサビ[転調₊1]】
★あhiA–m2G[り]が[とう])ぜんぶ。どうかずっm2F[と]元気でいてG[ね]
※mid2G#は全体で10回前後
【補足】mid2F~mid2G#を含むフレーズ一覧
★m1G#[あ]なたの背中に1G#[手]m2E–m2F#[を[振]ってた【Aメロ】
★どうかこのm2F#[まま]、お願い、振りm2E–F#[返[ら]ないで
★いm2G#裏–m2F#[たく]てや]さF#[しい]最初の愛が抜けない
★もう触れらm1G#[れ]ない。そんなm2E–m2F#[リンジュー[ラヴ]【Bメロ】
★さm2E[みしそうなアパー]ト わm2G#–m2F#[た]せ]なかっm1G#[た]【通常サビ】
★m2G#–m2E[あな]たの]声で呼ばれ[たい]【ラストサビ[転調₊1]】
★(まだ死ねない) 抱きm2F–m2G[しめて伝え[た]い
まず、『リンジュー・ラヴ』についてです。この楽曲は、2023年にロックバンド・マカロニえんぴつによりリリースされたシングル作品です。現在は配信限定のシングルでありますが、フィジカルとしては3月に発売予定EP作品『wheel of life』に収録が見込まれております。
『リンジュー・ラヴ』はドラマ『100万回 言えばよかった』のために書き下ろされました。タイアップと楽曲の質も相まって、同曲はストリーミングランキングでも上位にランクインしております。マカロニえんぴつはメジャー以降は『なんでもないよ、』(過去記事)が特大ヒットになりましたが、それに続く人気曲になる可能性も秘めていそうです。
『リンジュー・ラヴ』はミドルテンポのバンド曲です。バッキングギターが印象的なイントロの後に、AメロBメロサビ歌メロが展開します。ただ、2番以降はBメロ⇒2番サビ⇒Dメロ⇒ラストサビと全体的に展開が速く、演奏時間は3分程とかなりコンパクトな作品になっております。全体的にサビの割合が高く、ラストサビでは転調し、キーが1つ上がります。作詞作曲はボーカル&ギターのはっとりさんによりなされました。
同曲はドラマの内容やタイトルからも想起されるように、「戻れない恋」、「死別」などが歌詞の1つのテーマとなっております。歌詞の中には、「渡せなかった約束のカセット」とあります。現在ではカセットテープで音楽を聴くことも一般的ではなく、恋の終わりから時が経過していることがうかがえます。また、昔はゲームソフトのことを「カセット」とも呼んでいたので、解釈によってはゲームソフトの貸し借りといったことを連想される人もおられるかもしれません。
『リンジュー・ラヴ』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高めのレンジで歌メロが作られております。低音域には余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
同曲は、最低音がmid1F#であり、男性曲としては比較的高いです。そのため、相対的に中高音域の割合が高く、mid2E~mid2F#といった音階が特に多く登場します。そのため、ある程度高音域が得意な人でないと体力的にしんどくなりやすいと思います。逆にある程度高音域が得意な男性にとっては、得意なレンジが多く、歌いやすいと思います。
ちなみに、同曲は最低音がmid1F#と比較的高いため、理論上は女性が原曲キーで歌唱することも可能です。ただ、低音はmid1F#,mid1G#といった音階が多いため、「一般的な音域の女性」はキーを上げた方が良さそうです。中には「標準より低い音域の女性」の中には、もしかしたら原曲キーがマッチするという人もおられるかもしれません。
最後に『リンジュー・ラヴ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1F#はサビで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。ただ、mid1F#が最低音となる男性曲は、高い確率で「一般的な男性の音域としては高い楽曲」となります。今回もそうした傾向に当てはまります。
一方、同曲は最低音が男性曲としては比較的最低音が高いです。ただ、今回はmid1F#,mid1G#の登場頻度などを考えると、一般的には女性はキーを上げた方が歌いやすいと思います。
次に、地声最高音hiAはラストサビで登場します。登場回数は3回程度です。一方、同曲はラストサビで転調しキーが1つ上がるため、通常サビなどではmid2G#が最高音となります。このmid2G#も全体を通して10回程度登場します。このhiA,mid2G#辺りは男性の音域としては高めであるため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすそうです。一つの目安ですが、原曲キーから2つ程度下げてみてください。
『リンジュー・ラヴ』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。同曲は、音域自体はそこまで広くないため、キー調整の融通は利きやすいです。そのため、音域面ではビギナーなどもそれなりにマッチするキー調整が可能そうです。
ただ、キー調整をしたからといって、ボーカルはっとりさんのような歌唱ができるわけではなく、しっかりとした練習が不可欠となります。その辺りも踏まえて練習に取り組んでください。
『リンジュー・ラヴ』を原曲キーで歌唱する場合、高音域については、mid2E~hiAといったレンジをしっかり歌いこなせる力が求められます。先述のように、今回はmid2E~mid2F#辺りの頻度が非常に高いです。そのため、「標準より高め~高音域が(非常に)得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。女性の場合は、もしかしたら「標準より低い音域の女性」などは合いやすいかもしれません(一般的にはキー上げ推奨)。
『リンジュー・ラヴ』はノリの良いバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。また、ドラマの主題歌ということもあり、歌詞に共感できるという人も大かもしれません。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。