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『八月の陽炎』(マカロニえんぴつ)の音域

 こんにちは。今回は八月の陽炎の『マカロニえんぴつ』(2021)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『八月の陽炎』(マカロニえんぴつ)、Hachigatsu no Kagerou(Macaroni Enpitsu)
『八月の陽炎』(マカロニえんぴつ)の音域






【地声最低音】mid1C#(C#3) 

m1D#[どう]m1C#[も]m1EC#[[手]く キ]まらないもん[だ]【Aメロ】
★少しの居場m1E[所を 分け]m1D#[合っ][た]

※上記以外の低音域ではmid1Eが多い


【地声最高音】hiC#(C#5)  ※曲全体で2回

★ひm2G#[と]hiB[つ]hiC#[だっ]B[て][知]りたく[ない][さ]【サビ】


【裏声最高音】hiC(C5) ※曲全体で2回

★僕はhiC[しょうじ]m2G#m2F#[き][ぼ]く]を騙してる【サビ】


【補足】mid2F#hiAを含むフレーズ一覧

★言葉はファッションでm2E[は]ないからさ【Aメロ】
★運命はm2E[ぁ つ][り]m2F#[ば][なし]と言った
★すm2E[こ][の][場][を]譲っ[てく]m2F#[れて]m2G#[り]F#[がとう]【Aメロ2回目】

★サンセット ほm2F#[ん]m2G#[と][う][こ]G#[は]【サビ】
★茹だm2G#[る]m2F#[よう]な紫の[影]
★君m2G#[へ]m2F#[の]G#[お]hiA[も]G#[い][無]理に冷ました夏
★濡れたm2E[まま]m2F#[のシャ]E[ツ]

★きっとずっm2F#[と]m2G#[十][代]の自分が居る【Cメロ】

 まず、『八月の陽炎』(はちがつのかげろう)についてです。この楽曲は、2021年に4人組ロックバンド・マカロニえんぴつによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングル曲であり、リリースから間もないということもあり、現在、アルバムなどには未収録であります。

 『八月の陽炎』は大正製薬のUVケアブランド「コパトーン」のCMソングとして書き下ろされました。私自身も外出する際に日焼け止めを用いることがあるのですが、個人的には、日焼け止めのプロモーションは女性アイドル・女優などが行う印象が強かったのです。そのせいか、今回CMを視聴していると、男性である伊藤あさひさんがメインキャストの1人として出演している点が非常に印象的でした。

 『八月の陽炎』はアップテンポのバンドナンバーです。同曲は、AメロサビCメロといった構成で作られており、歌メロの構成だけを見るとシンプルです。ただ、全体としてAメロが長めであり、そこだけをとっても起伏があります。サビは非常にキャッチーなのですが、サビ以外の部分では夏の静けさのような趣深さがあります。演奏時間は3分45秒と、比較的短めです。

 私自身としては、イントロのギターフレーズもどこか懐かしいような感じがしました。英国の伝説的ロックバンドThe Beatles(ビートルズ)に近い曲があった気がして探してみたのですが、そこまで似ては無かったです。ただ、上手く言語化できないのですが、どことなくビートルズを思わせるようなイントロだと強く感じます。


 『八月の陽炎』の音域的な特徴についてです。この楽曲は、サビの一部でhiC#,hiAなどの音階が登場します。mid2E~mid2G#辺りも比較的多く、男性としては高めになります。
  一方、低音部分に幾ばくかの余裕がり、キー調整は可能です。若干メロやリズムなどにも癖がありますので、その点でビギナーなどには取っ付きにくい部分があるかもしれません。



 最後に『八月の陽炎』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3) ~【地声最高音】hiC#(C#5)、【裏声最高音】hiC(C5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1C#についてはAメロで登場します。回数としては曲全体で1~2回程度です。同曲は、この場面以外では、mid1D#やmid1Eが登場し、とりわけmid1Eは登場回数が多いです。低音が苦手な男性は少し低さを感じるかもしれません。また、女性だとかなり歌いにくいレンジになります。

 一方、地声最高音hiC#はサビで登場します。各サビ1回ずつ、曲全体で2回程度になります。また、同じくサビでhiAが登場します。hiC#,hiAいずれも、登場回数としてはそこまで多くないですが、男性にとっては高めのレンジになります。よって、一般的にはキーを少し下げた方が歌唱しやすいです。

 『八月の陽炎』は低音部分に少し余裕があるためキー調整は可能です。歌い慣れた人であれば、自分にとって合いやすいレンジに調整することができるのではないかと思います。
 一方で、同曲は音域自体が広めであるため、歌い慣れていない人などの場合は、キー調整をしても難しい部分が出てくるのではないかと私は分析ました。サビでは比較的低いところから、一気にhiC#まで上昇します。こうした部分を淀みなく歌いこなすには力量が要求されます。

 『八月の陽炎』を原曲キーで歌唱する場合は、上述のようにmid2E~mid2G#辺りの中高音が多く登場します。①Aメロの低音部分、②mid2F#付近の中高音域、③サビのhiC#,hiA辺りなどが、超えるべきハードルになるのではないかと思います。
 hiC#などが発声しづらい場合、その場面を裏声で歌唱してもよいかもしれません。原曲のニュアンスと若干異なる表現になるのですが、曲全体で1~2か所ですので、他の部分がしっかり歌えていれば気になりにくいです。

 『八月の陽炎』は音域が広めであり、高めの音も要求されるなど難しい部分もあります。ただ、アレンジなども素晴らしく、個人的には好きな1曲でもあります。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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