『何なんw』(藤井風)、WTF lol(Fujii Kaze)
【地声最低音】mid1A(A2)
★ふれるm2D[べ]きか否m1D[か]で1D[す]こし悩ん1D–m1B[で[る]【Aメロ】
★くちにしm2E[ない] 2E[ほ]うがいい真実もあるm1B–m1A[ぅ[か]ら]
【地声最高音】hiA(A4) ※全体で4回
★あの時の涙m2F#–m2G–hiA[は[何[じゃっ][た]ん【サビ】
★うhiA地-(m2G–F#[ら]切]り[の]ブ]ルーm2F[ス]【Dメロ】
【補足】mid2E~mid2Gを含むフレーズ一覧
★m2F#[Na] m2E[Na] Na Na Na Na Na Na Na Na【イントロ】
★どんなときm2E[も]ぉ[ぉ] こ2E[こ]にいるm2F#[の]に]【Aメロ】
★近m2E[す]ぎて 見えなくて ムシされて
★勢いにまかせて 肥溜めへとm2F–m2E[ダ]イ]ブ[ゥ]【Bメロ】
★それはm2F#[何なん] F#–m2E[さ]き]がけ[てワ]シ[は言]う[たF#[が]【サビ】
★m2F#–m2E[何]で]何[も聞いてくれF#–m2G[ん[かっ]たん]
★たまにm2E[は]だいたE[ん]に攻め[た]ら良い【2番Aメロ】
★知っていることを知m2E–m2G–F#[ら[な]い]だ]け[で]しょう
★もう歌わm2E–m2F–m2G[せ[な[い][で]【Dメロ】
まず、『何なんw』についてです。この楽曲は、2019年に男性シンガーソングライターの藤井風さんによりリリースされたシングル作品です。当初は配信限定のシングルでしたが、2020年にEP作品としてフィジカルリリースされました。アルバムとしては、同じ年の『HELP EVER HURT NEVER』に収録されております。同アルバムには、『優しさ』(過去記事)、『もうええわ』(過去記事)といったシングル曲や、海外で大きくバズった『死ぬのがいいわ』(過去記事)も収録されております。同アルバムは、13万枚を超えるヒットを記録し、日本レコード協会よりゴールド認定がなされました。
さて、『何なんw』は藤井さんのデビューシングルです。藤井さんの作品は、2021年の『きらり』(過去記事)が大きなヒットとなりましたが、MVとしてはそれに次ぐ2800万回もの再生回数を記録しております。また、ストリーミングでも5000万回を超えており、日本レコード協会よりゴールド認定がなされております。藤井さんの作品の中でも高い人気の1曲といえます。
『何なんw』はミドルテンポのR&Bナンバーです。歌メロについてはAメロBメロサビといった形で展開されます。Aメロ⇒Bメロなどなど場面ごとに転調がなされるなど心地よいです。ただ、転調が多い分、音程が取りづらいこともありますので、注意が必要です。同曲の作詞作曲は藤井風さん、編曲はYaffleさんによりなされております。Yaffleさんは、藤井さんのプロデュースで広く知られております。
さて、『何なんw』はお洒落なR&Bですが、歌詞で方言が用いられたり、「あんたのその歯にはさがった青さ粉に ふれるべきか否かで少し悩んでる」、「勢いにまかせて 肥溜めへとダイブ」といったフレーズが用いられるなどどこかコミカルでもあります。ただ、そうした部分も含めて、個性を強く感じます。デビュー曲でありながら貫録のある作品だと思います。
『何なんw』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としてはやや高め(もしくは高め)のレンジで歌メロが作られております。通常はキーを下げた方が歌いやすいのですが、同曲は音域自体が広いので、キー下げなどが難しいです。
私自身は、藤井さんといえば器用なファルセットなどをイメージするのですが、今作では地声の割合が高いです。ただ、皆様が歌唱する際は、高音場面で裏声を用いてもよいのではないかと思います。楽曲のニュアンスとしても裏声が許容されやすそうです。
ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、原曲キーで歌唱するのは非常に難しいです。そのため、通常はキー上げをする必要がありそうです。ただ、音域自体が広いため、キー調整を加えても、難易度は高いです(この点は男性も同じですが)。
最後に『何なんw』の音域についてですが、【地声最低音】mid1A(A2)~【地声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、やや高め(もしくは高め)です。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1Aについては、Aメロで登場します。この辺りは、男性の音域の範囲内ともいえるのですが、その中でも低めです。そのため、低音域が苦手な男性などは特に難しく感じられるかもしれません。高音域が非常に得意な男性はキーを上げてもよいと思います。
一方、女性にとっては極めて低いレンジですので、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。ただ、先述のように音域自体はかなり広いですので、キー調整をしたとしても低音~高音まで不可欠です。
次に、地声最高音hiAはサビで登場します。登場回数は各サビ1回ずつ、全体で4回程度です。この辺りは、男性の音域としては高めであります。そのため、一般的な男性は少しキーを下げた方がよいと思います。
一方、同曲は、ジャジーな作品であり、裏声などを駆使しても合いそうです。そのため、サビの高音で裏声を使うのもよいと思います。高音域が得意でない方はhiAやmid2Gなどを含む場面で「裏声」を用いるのもおススメです。
『何なんw』は低音域が低いため、キー下げの余地はほとんどありません。逆にキー上げについてはしやすいです。そのため、女性や高音域が得意な男性は、キーを上げるのもよいと思います。逆に、一般的な男性やビギナーなどはキー調整をしても難しい部分が出てくるかもしれません。その点は留意しておいてください。
『何なんw』を原曲キーで歌唱する場合、高音域についてはmid2E~hiAといったレンジをしっかり歌いこなせる力が求められます。この辺りは男性の音域としては高いです。今回の楽曲は、サビを中心にmid2E~mid2F#などが多く、標準的な男性にはやや高音感があります。そのため、「標準よりやや高め~ある程度高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいのではないと私は分析しました。
一方、同曲は藤井さんの繊細な歌唱表現なども魅力であり、そうした面まで再現しようとすると難易度が飛躍的に上がります。それでも、音域がマッチする人であれば、学びの多い楽曲ではないかと思います。
『何なんw』はノリの良いリズム&ブルースであり、カラオケなど歌っても楽しいと思います。個人的にはアレンジも歌詞も非常に耳に残りました。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
コメント
ありがとうございました。これデビュー曲にしてはキー云々の問題でなくかなり難しいですが、なんとか歌えるようにしたいですね。