こんにちは。今回はRADWIMPSが2017年にリリースした楽曲『サイハテアイニ』(2017)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。
RADWIMPSは当ブログでは以前に、『そっけない』(2018)を取り上げました。カバーや提供曲として、『蝶々結び』、『なんでもないや』(上白石萌音ver.)を取り上げているので、RADWIMPS関連は比較的多く取り上げてる印象でしたが、RADWIMPS単体としてはまだ2曲目です。
『サイハテアイニ』(RADWIMPS)、Saihate Aini
2017年5月10日発売【アルバム『ANTI ANTI GENERATION』収録】
【地声最低音】mid1D(D3) ※歌詞全体で1か所
★もう抗うことなんて しないで [ひ]らいてよ
※瞬間的なのでほとんど気にしなくても良いと思います
【地声最高音】 hiA(A4) ※歌詞全体で1か所のみ
★「足」りないよ 足りないよ ダーリン愛を(Cメロ)
【補足①】 サビの部分の最高音域はmid2G
★僕にないものばかりで 出「来上」がった君だから
まず『サイハテアイニ』についてです。『前前前世』などを筆頭に映画『君の名は』に関連した楽曲、アルバムが大ヒットしたRADWIMPSですが、その後にリリースされた楽曲がこの『サイハテアイニ』になります。ボーカルの野田洋次郎氏本人も出演するスポーツドリンク『アクエリアス』のCMソングとして書き下ろされたものです。この楽曲は2018年にリリースされたアルバム『ANTI ANTI GENERATION』にも収録されています。
『サイハテアイニ』のサウンドについてですが、RADWIMPSらしさ全開のテンポの速い軽快なギターロックです。非常にライブ映えしそうな楽曲です。楽曲全体を通してもやはりリードギターの音色が非常に耳に残ります。
同曲のミュージックビデオではライブの映像がそのまま使用されています。「MVの音源」と「リリースされる楽曲の音源」の音が異なるというのは非常に珍しいと思います。しかし、これはある意味でRADWIMPSの自信の現れでもあると思います。「ライブ音源をMVとしてそのまま公開しても、スタジオ収録の音源と遜色ない(もしくは凌駕する)」ということを示していると思います。もちろん、ライブの音源を修正するといったことも可能なのですが、RADWIMPSの演奏力の高さには非常に定評があります。
サイハテアイニの歌詞についてですが、野田洋次郎節全開のラブソングです。個人的に印象に残ったフレーズは「赤と黄と紫の 色だけで空を描いたんだ。君と僕とはつまりさ そういうことなんだ わかるでしょう?青は僕らの中に 充分すぎるほどあるから」という部分です。
これは「色の三原色」、「光の三原色」と関連した話だと思います。色の三原色は「イエロー(黄色)、マゼンダ(赤紫)、シアン(青緑)」、光の三原色は「赤、緑、青」です。これら三色の組み合わせにより、あらゆる色を表現できます。身近な例ではテレビやPC、スマホなどのディスプレイでしょう。基本となる色の組み合わせを調整することで、様々な色を表現しています。
『サイハテアイニ』では「赤、黄、紫、青」なので厳密には違うのですが、「君と僕との関係性」を表現しているのだと思います。直接的に表現するならば、「『君と僕』で世界を好きな色に染めていける」といったニュアンスだと思います。
これはRADWIMPSの楽曲『透明人間18号』(2011)とも繋がる世界観だと思います。いずれ取り上げようと考えているのですが、『透明人間18号』では「白にも黒にもなれない灰色の僕」と「何色にでも染まれる透明色の君」との関係性が描かれています。
最後に『サイハテアイニ』の音域ですが、地声最低音mid1D(D3) ~地声最高音hiA(A4)の範囲でメロディーが構成されています。最高音のhiA(A4)はCメロのみに登場しますので、それ以外の部分ではもっと狭い音域です。例えば、サビの部分の最高音域はmid2Gになります
【該当箇所】「僕にないものばかりで 出「来上」がった君だから」。
一般的な男性の音域より少し高いですが、音域自体は広くありません。努力次第では歌いこなせる楽曲であるといえます。『サイハテアイニ』は低音部に余裕がありますので、歌い慣れていない人、音域の低い人は少しキーを下げてると歌やすいです。音域は広くないので、練習にはもってこいの一曲でもあると思います。「テンポの速い曲を練習したい」というときに最適な一曲かもしれません。
軽快な楽曲ですので、非常に歌いやすい作品だと思います。テンポは速めですので歌詞はしっかり覚えておきましょう。暗喩でやや際どい歌詞も見られるのですが、あくまで暗喩です。カラオケなどで歌っても問題なく、盛り上がれると思います。