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『ふっかつのじゅもん』(sumika)の音域と感想

 こんにちは。今回はsumikaの『ふっかつのじゅもん』(2014)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。

『ふっかつのじゅもん』(sumika),Fukkatsu no Jumon

【地声最低音】   mid1F(F3)  ※2番

★ダウン 綺麗な花に見とれ 無惨に綺麗[に]騙された


【地声最高音】  mid2G#(G#4)  ※サビ

mid2G#[ヘイヘイ]mid2F#[お][よ][モ]ンスター
[アイヤイヤイヤイ] hiC[さ][るに][なっ]
★錆びた[つ][るぎ][振][回し][て]いくんだ
[錆び][つ][る][ぎ]が光り出した



【裏声最高音】   hiC(C5) 

hiC[さ]2G#[るに]2F#[なっ]て


hiCは地声にも聞こえるのですが、今回は裏声で判断します

『ふっかつのじゅもん』(sumika)










 まず、『ふっかつのじゅもん』についてです。この楽曲は2014年に4人組ロックバンドsumikaによってリリースされたミニアルバム『I co Y』(イコイ)に収録された楽曲です。
 sumikaは2018年にメジャーデビューしました。『フィクション』や『ファンファーレ』といった楽曲はアニメのタイアップも付き、最近は多くの人に知られるようになってきています。

 『ふっかつのじゅもん』はsumikaのYouTube公式チャンネルでも公開され、2019年4月現在、1200万回もの再生回数を記録しております。sumikaの作品の中ではかなり人気の高い作品だと思います。

 
 sumikaの作品は、バンド以外にも様々な楽器パートなどがゲストとして登場するポップサウンドが特徴的です。例えば、『フィクション』ではバイオリン、ヴィオラ、チェロ、パーカッションなどが登場します。クラシックなどで使われる手法を用いた音楽のジャンルに「バロック・ポップ」というものがありますが、sumikaは恐らくバロック・ポップという要素は少ないと思います。
 反面、『ふっかつのじゅもん』ではかなりバンドサウンドが強調された疾走感あふれたナンバーになっております。

 歌詞については、『ふっかつのじゅもん』というタイトルにあるようにRPG(特にドラゴンクエスト)を想起させる内容になっております。『ふっかつのじゅもん』とはドラクエ初期に導入されていたゲームデータをロードするためのパスワードのことです。ただ、歌詞の内容としては、ゲームのロードだけでなく、『ザオリク』などの回復呪文を思わせるような使われ方をしているようにも感じます。

 歌詞はゲームをイメージしたものになっておりますが、どこか自分の人生などと重なります。仲間が見つからずに、また苦難に直面しながらも、自分の道をまい進していくといった力強いメッセージを読み取れます。私自身もRPGゲームは経験してきたのですが、非常に共感できる歌詞が多いです。





 さて、『ふっかつのじゅもん』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F(F3) ~【地声最高音】mid2G#(G#4) 、【裏声最高音】hiC(C5)でメロディーが構成されております。一か所だけhiCという音階が登場しますが、それ以外は一般的な男性の音域よりやや高いというところです。

 hiCの箇所「ルになって」はかすれ声になっても良いと思います。まず、mid2F,mid2Gといった音階を確実に歌いこなせるようにしてください。一般的な男性の音域ですが、歌い慣れていないとぎこちない発声になってします。

 ある程度歌い慣れた人でもmid2G#辺りから、地声で歌うのが苦しくなることがあります。声が低い人などはキーを下げることを考えておいてもいいかもしれません。普段歌い慣れていない男性は、キーを下げることをお勧めします。


 ちなみに、この『ふっかつのじゅもん』は音域的には女性が歌うことが可能な楽曲だと思います。原曲キーでも良いと思いますが、高音部が得意な女性の場合は、少しキーを上げた方がいいと思います。歌詞内容的には、ゲームに馴染みのある女性ならば非常に共感できると思います。

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