『アネモネ』(sumika)、Anemone(sumika)
【地声最低音】mid1C(C3)
★m1C#[ふ]m1D#[だ]んこんなこC#[と]しないかD#[ら]ね【Aメロ】
★m1D#–m1C#[と[く]べつな事をしていD#–C#[た[の?]
今はm1D#[もう]m1C#[聞き]様も無D#[い]
★ほm1C#[か]の誰かにこんな事、くどくC#–m1C[ど言わ[ない]よ
【地声最高音】hiA#(A#4) ※曲全体で2回
★雑草の様ね 気にかけなくても こんm2G#[なに 咲]hiA#地[く]m2F[ん]だね【Bメロ】
【補足】mid2F(一部略)~hiAを含むフレーズ一覧
★いm2F#–m2F[ろ]付]いたア[ネ]モ[ネ] 綺麗[だ]【サビ】
★今m2G#[も枯]m2F#–F[れず]に[きょ]う]も愛してい[る] AH
★花はm2F[ち]がう[け]れど
★なれるhiA地[その]m2G#–m2F#[日]ま]A–G#[で]ぇ]
★あの時 僕は 虹m2F#[を]m2G#–hiA[架[け]て]みたくて【Cメロ】
★雨降m2F#–m2G#[ら[し何]度も]hiA[何]G#[度]も 君をなG#[が][し]て
★(晴れと雨は等しく在るものだと) 信m2F#–F[じ]込[ん]m2G#[で]
★虹はおろか おひm2E[さ]まも 遠[の]いていき[ました]とm2F#[さ]
※hiAは全体で8回
まず、『アネモネ』についてです。この楽曲は、2017年に4人組ロックバンドsumika(スミカ)によりリリースされたアルバム『Familia』(ファミリア)に収められております。同アルバムは、sumikaとしては初のフルアルバムであり、シングル『Lovers』(過去記事)、『春風』、『MAGIC』といった作品が収められております。この翌年に、sumikaはメジャーデビューを果たします。
その中で、今回取り上げる『アネモネ』はアルバムのリリースから3か月後にsumikaのYouTube公式チャンネルでミュージックビデオが公開されました。MVは2022年4月現在、650万回以上の再生回数を記録しております。また、2021年には、「camp session」として、アコースティック感を強めたライブ映像が公開されております。こちらのバージョンは、オリジナルよりも半音下げて演奏されております。原曲キーが難しいと感じた方は、こちらで練習するのも良いかもしれません。
さて、『アネモネ』はミドルテンポの爽やかなバンドナンバーです。頭サビで歌メロが始まり、AメロBメロサビと展開します。また、2番サビ終了後のCメロでは転調が行われるなど、作品の中で少しカラーが変わります。この辺りも見所であり、カラオケなどでも上手く歌いこなしたい場面です。
『アネモネ』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性としては高めのレンジで歌メロが作られております。通常はキーを下げた方が歌いやすいといえます。
一方で、同曲はAメロがmid1C#~mid1D#が多く登場する等、比較的低めのレンジとなります。そのため、高音域が得意な人は若干歌いにくいかもしれません。また、女性にとってはかなり低いレンジであるため、女性の場合はキーを上げた方が良いです。
最後に『アネモネ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C(C3)~【地声最高音】hiA#(A#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べて高めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1CはAメロで登場します。このmid1C自体は回数は少ないのですが、Aメロではmid1C#やmid1D#辺りが非常に多く登場します。この辺りは男性の音域の範囲内ですが、低めの音階であり、人によっては歌いにくいレンジになります。今回は登場頻度も多いですので、高音域が得意な男性などはキーを上げてもよいと思います。
また、女性にとっては相当低いですので、通常はキー上げを推奨します。通常、女性曲でこのレンジが要求されることはもほぼありません。もし、『アネモネ』原曲キーでしっかり歌える女性というのは低音域が相当に得意な方といえます。
次に、地声最高音hiA#はBメロで登場します。登場回数は2回程度です。また、hiA#に次ぐ高音としてhiAが曲全体で8回程度登場します。この辺りは男性にとっては高めのレンジであるため、通常はキーを下げた方が歌いやすいといえます。大よその目安ですが、原曲キーから2~3程度下げてみてください(♭2~♭3)。
『アネモネ』は低音域に若干の余地があり、少しであればキー下げが可能です。歌い慣れた人であれば、何とか自分の得意なレンジに合わせられるのではないかと思います。一方で、音域自体が広めであり、ビギナーにとっては歌いにくい部分が出てくると可能性があります。全体的に親しみやすいバンド曲ですが、私としては、「キー調整を考慮に入れても歌い慣れた人向け」であると分析しました。
『アネモネ』を原曲キーで歌唱する場合、hiAなどを地声でしっかり歌いこなせる力が求められます。また、Bメロ途中からmid2F~mid2G#辺りが多く登場します。この辺りが安定的に歌えることも不可欠といえます。そのため、「ある程度高音域が得意な男性」などが合いやすいです。逆に高音域非常に得意な方は、かえって低音域などが歌いにくく感じられるかもしれません。
sumikaの他の楽曲でも言えるのですが、『アネモネ』は大まかにいうと、back numberやMr.Children、スキマスイッチ、マカロニえんぴつなどと近似する音域といえます。そのため、これらのミュージシャンの楽曲が歌えるという人はチャレンジしやすいと思います。
『アネモネ』は爽やかなバンド曲であり、私自身は歌詞なども非常に耳に残りました。ある程度広い音域が要求される作品ですが、カラオケなどにも向きやすい楽曲だと思いますので、興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。