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『高嶺の花子さん』( back number ) の 音域

(2019/04/05)初投稿
(2023/12/05)記事本文などを全面的に刷新しました

 こんにちは。今回はback numberの『高嶺の花子さん』(2013)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。


『高嶺の花子さん』(back number)
『高嶺の花子さん』(back number)の音域






【地声最低音】mid1E(E3) 

1F#{笑顔]があれm2D[な][もう] [おm2E[そ]ろ]しいm1E[ひ]とだ【Aメロ】
m1F#[う]みに誘うF#[勇気]も車もない【Bメロ】
★君のとこへはm2F[しっ]たとしてじm1F#[つは]1F#[く]の方が【Dメロ】


【地声最高音】hiB(B4) ※全体で3回

★僕hiBhiAm2G#^[の]も][に]) なm2F[る]わけないか【サビ】
★悪hiAhiB地^-m2G#[い[意味]で]夏]の魔法的なもB裏A[ので]ぇ]【Dメロ】


【裏声最高音】hiD(D5) ※サビで登場

★偶然と夏のhiB裏A[まほ]うと]やら[のちhiC#hiD[か[ら]【サビ】


【補足】mid2F#hiAを含むフレーズ一覧

★君かm2F#E[ら]見]た僕[は]きっと m1F#[た]だの友達のとも[だ]【Aメロ】
m1F#2F#-m2G#E[たかが[知[人]B]にむ[け]られた
★君m2D{を]惚れさせる 黒魔術hiA地m2G#F#E[は]知]ら]ないし]【Bメロ】
m2Em2F#[とな[り]で目]覚めて おはm1F#[よ]うと笑う君を
★会いたm2F#[い]んだ 今すhiA地m2G#^-F#[ぐそ][か]ど]から【サビ】
m2E[飛び][し][きm2GF#[て][れ]な])いか
m2D[夏の]魔物に連れ去らm2E[れ 僕の]もとへ]
m2F#hiA地G#[こ[の]む]ねの 焦りに身を任せ【Dメロ】

 まず、『高嶺の花子さん』(たかねのはなこさん)についてです。この楽曲は、2013年にロックバンドback numberによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、翌年にリリースされた『ラブストーリー』に初収録されました。同アルバムには、『繋いだ手から』、『fish』といったシングル曲が収められております。アルバムはロングヒットし、バンドとしては初の10万枚を超えるヒットを記録しました。日本レコード協会よりゴールド認定がなされております。

 さて、『高嶺の花子さん』はシングル曲としてリリースされましたが、当時は大きなタイアップがあったわけではありませんでした。しかし、楽曲の質が高く評価され、ロングヒットを続けます。2020年には配信部門で75万ダウンロードを記録し、日本レコード協会よりトリプル・プラチナ認定がなされました。
 また、同曲は2013年リリースにも関わらず、ストリーミングでも3億再生を記録し、こちらでもトリプル・プラチナ認定がなされております(2023年12月現在)。こうしたことから、back numberの代表的な1曲といえると思います。


 『高嶺の花子さん』はアッパーなバンド曲です。バンドサウンドを中心にサウンドが展開しますが、ストリングスなども効果的に使用されております。歌メロについては、AメロBメロサビと展開し、その点でも親しみやすいと思います。
 一方、歌詞については、恋に前向き慣れない主人公の心情が描かれており、全体的に妄想的な描写が多く見られます。歌詞の中では「黒魔術」「夏の魔物」「偶然とアブラカタブラな力」と非現実的な比喩が多く、恋人へアプローチできない主人公の弱さが上手く表現されていると思います。こうした点は、男女問わず共感を集めるのではないかと思います。作詞作曲は清水依与吏さん、編曲はback numberと蔦谷好位置さんによりなされました。


 『高嶺の花子さん』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高いレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
 同曲は曲全体を通してmid2E~mid2F#といった中高音域が頻出し、hiAやhiBといった高音も複数回登場します。こうしたことから、全体的に高音感があり、「高音域が得意な男性」でもスタミナが要求されます。また、長い間奏がない点も、体力的な辛さの一つの要因になります。
 同曲はサビの後半で長めの裏声が用いられております。今回の楽曲は裏声の頻度自体は高くないのですが、サビの見どころで効果的に裏声が使われております。

 ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、通常は少しキーを上げた方が歌いやすいと思います。ただ、今回は必要不可欠な低音がmid1F#辺りであるため、「低音域が得意な、標準より低め音域の女性」だと意外と原曲キーがマッチする可能性があります(ただ、割合的には少ないと思います)。



 最後に『高嶺の花子さん』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】hiB(B4)、【裏声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1EはAメロで登場します。登場回数は2回程度です。このmid1Eは男性の音域の範囲内ですが、女性だとかなり低いになります。低音域は、大体mid1F#辺りが安定して歌えると形になりやすいと思います。

 次に、地声最高音hiBはサビやDメロで登場します。登場回数は3回程度です。このhiBに次ぐ地声高音としては、hiAがピークとなる場面が全体で20回弱とかなり多いです。そのため、男性の音域としては高く、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度上げてみてください。


 『高嶺の花子さん』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意なレンジに調整することができると思います。一方、今回の楽曲は裏声なども含めると音域が広いです。そのため、ビギナーが練習曲として使用するのは、少し難しい部分があるかもしれません。
 ちなみに、同曲はメロディーは親しみやすいです。ただ、サビを中心に要所で微妙に音程が取りにくい場面があるため、慣れていない人だと若干音程に迷うことがあるかもしれません。原曲をしっかり聴いてメロを覚えておきたいです。

 『高嶺の花子さん』を原曲キーで歌唱する場合、mid2E~hiB(裏声はmid2G#~hiD)といった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回はmid2E~mid2F#が全体的にかなり多く、高音感があります。ある程度高音域が得意な男性でもスタミナなどは必須になりそうです。
 こうしたことを踏まえると、「ある程度~非常に高音域が得意な男性」が原曲キーに合いやすいと私は判断しました。全体的に中高音寄りであるため、高音域が得意な男性の方が有利になりやすいです。また、女性については、「標準より低め音域の女性」なども原曲キーがマッチする可能性があります。


【まとめ】

①全体的に中高音寄りで、バクナンの人気曲でも高そう
②原キーだと「ある程度~非常に高音域が得意な男性」に合いそう
③女性はキー上げた方がよいが、「標準より低めの音域の女性」だと原キーが合うこともある
④裏声の回数は少ないが、サビの一部で集中的に登場するので注意

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コメント

  1. アッパー より:

    地声最高音のぼくのものにーの所、もがhib書いてありますけど、のがhibのまちがえでは?

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます。
      確認しましたが、アッパーさんのご指摘のとおりでした。
      ミスタイプですので、後ほど修正します。
      教えていただきありがとうございます。

      (追記)
      修正しました。
      古い記事ですが、間違ったままになってました。
      アッパーさんのコメントに感謝です。
      ありがとうございました。