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『完全感覚Dreamer』(ONE OK ROCK)の音域と感想

(初投稿)2019/05/19
(加筆)2023/08/08

こんにちは。今回はONE OK ROCKの『完全感覚Dreamer』(2010)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。やや自信のない箇所もございますが、ミスがあった際はご了承ください。



『完全感覚Dreamer』(ONE OK ROCK)、Kanzen Kankaku Dreamer


『完全感覚Dreamer』(ONE OK ROCK)







【地声最低音】mid2A(A3)  

mid2A[弱い]ようでつm2F#[よ][ぼ]m2G#[く!!](Bメロ)


【地声最高音】hiE(E5)  

hiDhiC#[あ]れ]D[あ]る]D[聞]く]D[い]ま] hiE[Hold o]n!]【サビ】
hiB[when]hiC#[I’m] [caught][in] hiE[fi-][-re](ラスト)

※1番サビとラストです。ラストは3回登場します


【補足】mid2G#hiC#などの箇所

★now m2G#[my] time [is] hiB[up] Your (Aメロ)
★game m2G#[starts], my [heart]hiB[moving?]

★絶m2G#[対]的根G#[拠]はウソだhiB[ら]け (Bメロ)
m2F#[いつ][っ][あ]るのは僕m2G#[の]

hiC#[This]hiB[is] m2G#[my]hiC#[own] B[judge][ment]G#【サビ】
m2G#[Got] nothing to G#[say]

★もm2G#[し]m2F#[も]G#[か]F#[に]ぃ 
★何か思いつきゃ速m2F#[攻]m2G#{言う]さ!!
★Well, m2G#[say it ?] well, hiC#[say it]
★ 後m2G#[退?]して撤[退? って]hiB[Yeah](Cメロ)

※☆の部分、サビの2番では[to]がhiBです。<


 まず、『完全感覚Dreamer』についてです。この楽曲は2010年にONE OK ROCKによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、『Nicheシンドローム』(ニッチシンドローム)に収録されました。同アルバムには、『じぶんROCK』(過去記事)や、リード曲『Liar』(過去記事)、人気バラード『Wherever you are』(過去記事)といった楽曲が収められております。アルバム『Nicheシンドローム』は、約27万枚のセールスを記録し、日本レコード協会よりプラチナ認定がなされました(ランキングデータブログBillion Hitsより引用)。アルバムチャートでも10年近くランクインし続けた人気アルバムです。


 さて、『完全感覚Dreamer』はONE OK ROCKとしては初の週間トップ10にランクインした記念すべき楽曲でもあり、ワンオクの中でも特に人気の高いロック曲です。レコード会社およびONE OK ROCKのYoutube公式チャンネルで公開されているMVも1億回を超えており、再生回数などの観点からも人気の作品であることが裏付けられております。また、カラオケでの人気も高いようです。

 『完全感覚Dreamer』はアッパーなバンド曲です。ONE OK ROCKらしい疾走感のあふれるハードコアナンバーであり、ONE OK ROCKのパブリックイメージを形成することに大きく貢献した楽曲ではないかと思います。
 メロについてはAメロBメロサビと展開しますが、全体的にテンションが高く、ボーカルの声域にも中高音寄りとなっております。楽曲のラストではAメロが通常よりも高いレンジでエモーショナルに歌い上げられます。作詞作曲はTakaさん、編曲はONE OK ROCKとakkinさんによりなされました。akkinさんはとりわけ初期~ブレイク期のワンオクと縁が深いアレンジャーです。


 『完全感覚Dreamer』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としてはかなり高いレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。
 同曲は最低音がmid2Aであり、男性曲の最低音として高いです。そうした影響もあってか、曲全体を通して高音域が超頻出です。また、全体的に地声をベースとして発声となっているため、体力的にもしんどくなりやすいです。音域的には女性の方がマッチしやすいかもしれません。

 同曲を女性が歌唱する場合、個人差はありますが原曲キーでの歌唱も可能だと私は判断しました。個人差がありますので、人によっては若干のキー調整をした方がより歌いやすいレンジになると思いますが、男性と比べて、原キーでマッチする人の割合が高いのではないかと推測しております。ただ、今回の楽曲はかなり声を張って歌われていますので、女性でもしっかりとした練習が不可欠になります。



 最後に『完全感覚Dreamer』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A(A3)~【地声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、かなり高いです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid2AはBメロで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内です。ただ、mid2Aが最低音となる男性曲は、ほぼ「一般的な男性にとってはキーが高い曲(スタミナも不可欠)」となります。今回の『完全感覚Dreamer』についてもそうした傾向が明確に当てはまります(今回は「高音域が得意な男性」にとっても大変な曲ですが)。

 次に、地声最高音hiEはサビやアウトロで登場します。登場回数は4~5回程度です。このhiE以外にもhiDやhiC#がピークとなる回数がそれぞれ8回、20回超と多く、男性曲としてはかなり高音感があります。一般的な男性はキーを下げた方が歌いやすいです。


 『完全感覚Dreamer』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。ただ、今回は高音域でhiE,hiDといった音階が要求されるため、一般的な男性がマッチするレンジにするには大きなキー調整が必要になります。そのため、違和感などを感じる人も多いかもしれません。今回の楽曲は、高音域がかなり声を張っており、キー調整を考慮しても歌い慣れた人向けの楽曲だといえます。

 『完全感覚Dreamer』を原曲キーで歌唱する場合、hiA~hiEといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回は歌い出しからmid2F#~hiBが頻出しますので、全体を通してかなり高音感があります。
 こうしたことを踏まえると、「高音域が非常に得意な男性」が原曲キーにマッチしやすいと私は判断しました。また、個人差はありますが、「女性」も原曲キーがマッチする可能性があります。今回は声を強く張ったハードロックやハードコア調の歌唱であるため、そうした楽曲に慣れている人の方がマッチやすいと思います。



【まとめ】

①男性曲としては非常に高く、スタミナも不可欠
②原キーだと「高音域が非常に得意な男性」や「女性」向け
③地声ベースの声を強く張った歌唱なので、ロック曲に慣れている人が有利

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コメント

  1. ぴたっくま より:

    この曲のもう少し詳細な音域が知りたいです。具体的にはmid2G辺りからお願いしたいです。時間がある時で良いです

  2. もりっしー(ブログ管理人) より:

    >>1
    了解しました。
    確かにこの楽曲、基本的に歌メロがヨナ抜き音階になってるんです。
    基本的なメロがほぼ5音で出来てるから、
    原キーだとhiA,hiA#が殆ど登場しないんですよね。
    その代わりにmid2G#とmid2F#が乱舞します
    mid2F#入れると高音域のほとんど全部になるので
    mid2G#辺りから表記します。

  3. ぴたっくま より:

    >>2
    返信ありがとうございます。この曲は10年代のロックバンドのハイトーン曲の金字塔だと思っていて、今回要望させていただきました。(自分自身もかなり前から歌っています)
    hiA~hiA#がほぼ出てこないのは意外ですね(そのへんが沢山出てると思ってました)
    ということは曲のほぼ全部がmid2F#以上ということになるのですか。楽しみに待っています

  4. もりっしー(ブログ管理人) より:

    >>3
    すみません。返事が遅れました。サビ部分とかはmid2F#がゴロゴロ出ます。
    あと、Aメロとかも。
    【 m2F#[now] m2G#[my] F#[time] G#[is] hiB[up] F#[Your] 】みたいな感じです。

  5. ぴたっくま より:

    詳細ありがとうございます、実はhi域の追加がほとんどないのですね、基本フレーズの繰り返しだからでしょうか、表記を見るとあっさりしてますが全部高いですよね
    出だしの「So」、2番サビ終わりの「You know i’ve got to be number one!」、間奏のシャウト部分の高さはどれくらいか分かりますか?

  6. もりっしー(ブログ管理人) より:

    >>5
    Soはちょっとちゃんと聴けてないのですが、普通にhihiA近辺はあると思います。
    後半はhiB[You know i’ve] hiD[got] to hiD[be] D[nu]m[ber] one!]ですね。
    ここはDAMではoneがhiEになってるのですが、じぶんはちょっと聞き取れませんでした。

  7. ぴたっくま より:

    >>6
    ありがとうございます。「so」高杉ですねw、2番サビの方もかなり高いですね…
    別件ですが今現在リクエストはどれくらい来てますか?

  8. もりっしー(ブログ管理人) より:

    >>7
    ちゃんと数えてないのですが、150曲は超えてます。
    傾向としては、人気の歌手や過去に取り上げたことのある歌手が多いです(男性曲が圧倒的に多い)。
    当ブログでまだ取り上げたことのない歌手は10組くらいしかいないですね。
    リクエスト曲数に気にせずにぴったくまさんもリクエスト下さって大丈夫です。
    頻繁にリクエストされる方もいます。

  9. ぴたっくま より:

    >>8
    今現在で記事化していないので150ですか?そんなにあるのですか…
    リクエストですが、小出しにするより一気に出したいので近いうちに何曲か出したいと思います。記事にするしない、時期は問わないのでリストアップだけでもお願いします

  10. もりっしー(ブログ管理人) より:

    >>9
    了解です。何曲かくらいであれば、負担にならないので大丈夫です。

  11. ぴたっくま より:

    >>10
    ありがとうございます、リクエスト系のコメントなども少しチェックしてるのですが最近は少し落ち着いた気がしたのですが、そこまであるとは…

  12. もりっしー(ブログ管理人) より:

    >>11
    TwitterやDMでも時々来ますね。
    確かに最近はそこまで増えてない感じです。
    リクエストが来そうな作品を自選曲として
    先回りで取り上げているのも要因としてあると思います。

  13. もりっしー(ブログ管理人) より:

    >>11
    余談かもですが、ライブ楽しんでください。

  14. ぴたっくま より:

    >>13
    楽しんできます、今けっこうドキドキしてますねw

  15. より:

    コメント失礼します。最高音の「あればあるで聞くが今は」のところですが、hiD[あ]hiC#[れ]hiA(ば)hiD[あ]hiC#[る]hiA[で]hiD[聞]hiC#[く]hiA[が]hiD[い]hiC#[ま]hiA[は]
    だと思います。修正ご検討いただければと思います。

    • もりっしー より:

      超さんご指摘ありがとうございます。
      後ほど確認して、ミスがあれば修正します。
      経過については、このコメント欄に追記します。

      (追記1)
      確認しました。この場面、完全に私のミスですね。
      調査ミスというだけでなくて、「調査した音域データ⇒記事として書き写す」段階でもミスが出てます。
      教えていただきありがとうございます。

      (追記2)
      修正が完了しました。今回はかなり大きなミスだったので助かりました。
      教えていただきありがとうございます。