『ギフト』( オーイシマサヨシ ) の 音域

　まず、『ギフト』についてです。この楽曲は、２０２３年に男性シンガーソングライターのオーイシマサヨシさんによりリリースされたシングル作品です。新しめの作品であるため、記事の執筆時点（同年５月）でアルバムには未収録です。配信限定のシングルとしてリリースされた後に、CDシングルとしても発売されております。

　さて、『ギフト』は佐伯さんの同名小説を原作としたテレビアニメ『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』のオープニングテーマとして書き下ろされました。原作のライトノベルは人気が高く、２０２２年末の時点で１００万部の累計発行部数を記録しております。
　ちなみに、CDシングル『ギフト』のカップリング曲には、劇場版『グリッドマン ユニバース』の主題歌となった『uni-verse』という楽曲が収録されております。この『uni-verse』はカップリング曲でありながら、『ギフト』に劣らず人気が高いようで、YouTubeやストリーミングでの再生回数も伸びております（当ブログでもリクエストを戴いております）。


　『ギフト』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域としては高めのレンジで歌メロが作られております。低音域に余地があるため、一般的な男性は少しキーを下げた方が歌いやすいのではないかと推測されます。
　同曲は、mid2E～mid2Gといった中高音域の登場回数が比較的多く、その分、体力が求められます。演奏時間が短いわりに展開も速いため、その点でもやはりスタミナが不可欠です。一方で、サビでは最低音がmid1Eが複数回と登場します。全体的に中高音寄りですが、低音域も油断せずに歌唱したいです。

　『ギフト』を女性が歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいと思います。最低音がmid1Eであるため、低音域が得意な女性だと原キーがマッチする可能性もありますが、一般的な女性の得意レンジなど考えると、キー上げを推奨します。



　最後に『ギフト』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)～【地声最高音】hiA#(A#4)、【裏声最高音】hiB(B4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高めです。以下、見ていきます。

　まず、地声最低音mid1EはAメロやサビで登場します。この辺りは男性の音域の範囲内ですが、サビでも登場するため注意が必要です。高音域が非常に得意な男性だと若干歌いにくいかもしれません。また、女性にとってはかなり低い音階ですので、一般的にはキー上げを推奨します。

　次に、地声最高音hiA#はBメロやラストサビで登場します。登場回数は６回程度です。このhiA#は男性の音域としては高く、通常はキーを下げた方が歌いやすいと思います。一つの目安ですが、原曲キーから２つ程度下げてみてください。


　『ギフト』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。そのため、歌い慣れた人であれば、ある程度自分が得意なレンジに調整することができると思います。一方、同曲はmid1E辺りも意外と多いため、キーを下げ過ぎると低音域が歌いにくくなりえます。そのため、ビギナーなどは注意が必要です。私としては歌い慣れた人向けの楽曲ではないかと判断しました。

　『ギフト』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F#～hiA#といった中高音域をしっかり歌いこなせることが求められます。同曲はAメロ辺りでもmid2Gなどが登場し、全体的に中央音寄りです。短い演奏時間で展開もそこそお速いため、体力もある程度求められます。
　上記を踏まえると、「(ある程度)高音域が得意な男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、「標準より低めの音域な女性（低音域が得意）」などももしかしたら原キーがマッチする可能性があります（女性については割合的には少ないと推測しております）。


　『ギフト』はノリの良いバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。今回はほとんど調査してませんが、別の方がコーラスを担当しても面白そうです。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。