なお、『ココロオドル』はヒップホップナンバーということもあり、ラップパートの音程が少し拙いです。また、Aメロなどは音程に厳密である意味も強くないと思いますので、参考程度に考えていただければ幸いです。
『ココロオドル』(nobodyknows+)、Kokoro Odoru(nobodyknows+)
【地声最低音】mid1F#(F#3) ※厳密でなくてもよい
★m1G–m1F#[のってきな的な[言葉が]出てきた【1番ラップパート】
★m1G[Have a] drea[min’] グリー[ディング]
★m1F#–m1G[グ]レートフル[絵]描く] F#–G[ス]ケー[ルはで]かく]【3回目のラップ】
【地声最高音】mid2G(G4) ※サビなどで登場
★m2E[ENJOY 音楽は鳴り続ける] m2E-m2G[IT’S JOIN 届け[たい] 胸の鼓動]【サビ】
★心m2E[騒]ぎ[出す] 時間 場[所などm2G[か]ぎらず【1番ラップ】
★グータラ m2G{てきぱき] 日常 m2F#–G[メリ[ハ]リ【2番ラップ】
★ベクトル向かう矛m2E–m2F#–m2G[先は[プラス[へ]
【補足】mid2E(一部のみ)~mid2F#を含む代表的フレーズ
★m2E[ココ]ロオドル アン[コー]ル わかす [Dance Dance Dance](READY GO!)【サビ】
★今 m2E[ゴー]イング [ゴー]ルインより [飛]び[越]しお[と]に[乗]りお[よ]ぎ[続ける]
★m2E[振り切]るき[のう] こ[こ]ろ[か]ら[踊らす このひm2F#[と]と]き【2番ラップ】
★一m2E[た]び [Go] m2F#[ド]ア開[けたらフF#[ロ]ア
★浮き足m2F#{立]つ 抜け[出]す 揺れる[Co]re
★GOOD m2E{TO] BE ALIVE 笑い [愛]し[合いさ]れ [喜]怒[哀楽]
★刻む 音と言葉 つm2F#[な]ぐこの場 m2E[届いてるなら MAKE SOME NOISE]
★さらに深い感m2F#[動]へ [モー]レツ Oh yes ココロオドル[今日]へ【3番ラップ】
まず、『ココロオドル』についてです。この楽曲は、2004年にヒップホップユニットnobodyknows+(ノーバディーノウズ)によりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、グループのメジャー1枚目のアルバム『Do You Know?』に初収録されました。同アルバムには、『ポロン2』、『以来絶頂』といったシングルが収録されております。アルバムは、出荷ベースで50万枚を超えるヒットとなり、日本レコード協会よりダブル・プラチナ認定がなされました。
さて、『ココロオドル』はアニメ『SDガンダムフォース』のエンディングテーマとしてタイアップが付きました。楽曲の質も相まって、同曲はCDとしては20万枚超、配信でも10万ダウンロード(着うたではミリオン)を記録しました。また、2022年にはTHE FIRST TAKEの動画がバズり、ストリーミングでも5000万再生を記録するなど再ブレイクしました。同ユニットを代表する楽曲の1つといえると思います。
『ココロオドル』はアッパーなヒップホップナンバーです。全体的に速い歌い回しでメロが展開され、メンバーが替わる替わるボーカルを担当して行きます。そうしたこともあり、リズミカルなメロが断続的に続きます。そうしたこともあり、1人で歌唱すると息継ぎなどが大変そうな作品だと感じました。
ヒップホップは、日本でも2000年代以降ジャンルを超えて大きな影響を与えていきます。今回の『ココロオドル』も最近のJ-POPと共通する要素を多く備えているため、私はR&B、ロック、ボーカロイド、アイドル音楽など幅広いジャンルでヒップホップが浸透していることが再確認できました(音域調査の上では非常に大変なのですが…)。
『ココロオドル』の音域的な特徴についてです。同曲は男性の音域の範囲内で歌メロが作られております。ただ、今回は人によっては少しキーを下げて歌った方がマッチしやすいのではないかとも思います。
同曲は最高音がmid2Gであり、男性の音域の範囲内といえます。一方、全体を通してみると、mid2D~mid2E辺りが頻出するなど中高音寄りです。また、ボーカルが交代しながら歌っているということもあり、息継ぎなども大変です。こうしたことを踏まえると、一般的には少しキーを下げた方が歌いやすいのではないかと推測されます。
ちなみに、女性が同曲を歌唱する場合、通常は少しキーを上げた方が歌いやすいと思います。ただ、同曲は最低音がmid1F#辺りであるため、人によっては原曲キーがマッチする可能性もあります。
同曲は、歌メロが連続しており、息継ぎを入れるタイミングがありません。そのため、歌詞をしっかり覚えた上で、「どこで息継ぎを入れるか」、「どこで妥協するか」といったことまで整理したうえで歌唱するとよいと思います。理想を言えば、複数人でボーカルを担当するのがおススメです。
最後に『ココロオドル』の音域についてですが、【地声最低音】mid1F#(F#3)~【地声最高音】mid2G(G4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内です(体感的には高く、辛い)。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1F#はラップパートで登場します。また、同曲は低音としてはmid1G辺りが多いです。このmid1F#,mid1G辺りは男性曲の最低音としては高く、相対的に中高音域の登場回数が多くなります。今回は息継ぎがしにくいメロという要素も加わり、体力的にしんどくなりやすいです。
一方、最低音が高い分、女性が原曲キーで歌唱することも一応は可能です。一般的な女性は、少しキーを上げた方がよりマッチすると思います。
次に、地声最高音mid2Gはサビ等で登場します。今回はmid2Gの回数を数えていませんが、同曲は全体を通してmid2D~mid2E辺りが多く、mid2F#なども少なくないです。そのため、全体的に中高音寄りで体力的にしんどくなりやすいです。「1人で歌唱する場合、キーを下げることも選択肢としてはありえる」と私は考えました。
『ココロオドル』は音域自体はほぼ1オクターブであるため、キー調整はしやすいです。そのため、多くの人にとって合いやすいレンジに調整することができそうです。一方、同曲はメロとメロの継ぎ目が短く、息継ぎが大変な楽曲です。そのため、個人の練習曲には使いにくいと感じました。複数人で交代しながら楽しく歌うのがマッチしそうな作品だと私は想定しております。
『ココロオドル』を原曲キーで歌唱する場合、mid2D~mid2Gといった中高音域をしっかり歌いこなせることが求められます。今回は相対的に中高音寄りであります。また、息継ぎがしにくい酸欠曲です。こうした要素を踏まえると、「標準よりやや高め~ある程度高音域が得意男性」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。ただ、高音域が得意だといっても、息継ぎが大変であることには変わりないので、できれば複数人で歌唱するのが理想的です。
『ココロオドル』はタイトルにもあるように、心が躍るノリの良いヒップホップです。仲間とカラオケなどで一緒に歌うと特に楽しいのではないかと思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。