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『ミ・アモーレ』(中森明菜)の音域

こんにちは。今回は中森明菜さんの『ミ・アモーレ』(1985)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。


『ミ・アモーレ』(中森明菜)
『ミ・アモーレ』(中森明菜)の音域








【地声最低音】mid1E(E3) 

m1GFm1E^[あ[な[た]を] F[さが]し]F[の]ば]した指先が【Aメロ】
★踊りm1G[の] [渦にFm1E^[ま[か]れ]てく


【地声最高音】hiA(A4) ※全体で9回程度

★リオm2FGhiA[のま[ち[は]カ]ー]G[ニ]バ]【Bメロ】
★きm2GF[ら]め]く羽hiAG[根]か]ざ]
★ふたりm2GhiA[は[ぐ]れ][と]きそれがチャンスと【Aメロ[2回目]】
m2GhiA[アモー[レ] [アモーA[レ] [アモーA[レ]【ラストサビ】


【補足】mid2Fmid2Gを含むフレーズ一覧

★ひm2Em2F[と[ご]み]に押されて【Aメロ】
★迷2F[い][わさ]れてカーニバル ゆ[めm2G[ね夢よ]だ]から今夜[は]【サビ】

 まず、『ミ・アモーレ』についてです。この楽曲は、1985年に女性歌手の中森明菜さんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、同じ年に発表された『D404ME』に初収録されました。同アルバムは、LPやカセットなど累計で60万枚以上にヒットを記録し、その年の日本レコード大賞の優秀アルバム賞を受賞しました。

 『ミ・アモーレ』はアルバムの先行シングルとしてリリースされました。ラテンのニュアンスがある作品であり、歌詞にも「リオの街はカーニバル」などのフレーズが登場します。歌メロはAメロBメロサビと展開します。 作詞は康珍化さん、作曲編曲は松岡直也さんによりなされました。
 同曲は63万枚のセールスを記録し、中森さんのシングルとしては2番目の売上を達成しました。また、その年の日本レコード大賞を受賞しており、大きな評価を得ています。


 『ミ・アモーレ』の音域的な特徴についてです。同曲は女性の音域としてはやや低め~低めのレンジで歌メロが作られています。一般的には若干キーを上げた方が歌いやすいのではないかと私は推測しています。
 同曲はAメロでmid1F-mid1Eといった中低音が登場、女性の音域としてはかなり低音寄りです。一方、中高音域としてはmid2F~hiA辺りがよく見られます。こうした点を考慮すると、J-POPの女性の音域としては低め~やや低めであると私は分析しました。個人的には、低音域の練習などにもよいのではないかと感じます。

 男性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度下げてみてください。一方、今回の楽曲は、女性曲としては高音域が控えめであるため、「高音域が得意(or非常に得意)な男性」などは原曲キーがマッチする可能性があります。その辺りは実際に歌唱して微調整を加えてください。



 最後に『ミ・アモーレ』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】hiA(A4)で歌メロディーが構成されております。一般的な女子の音域としては低め~やや低めです。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1EはAメロで登場します。この辺りは女性の音域としては低いです。原キーで歌える人もおられるかもしれませんが、通常は少しキーを上げた方が歌いやすいと私は分析しています。一つの目安ですが、原曲キーから1~3つ程度上げてみてください。ただ、「標準より低めの音域の女性」などは原キーがマッチする可能性があります。
 

 つぎに、地声最高音hiAについてはAメロやBメロなどで登場します。登場回数は9回程度です。このhiAに次ぐ地声高音としては、mid2Gがピークとなる場面が全体で13回程度登場します。こうした点を考慮すると、一般的な女性の音域の範囲内といえますが、J-POPの女性曲と比べると高音域が控えめです。低音域の低さなども考慮すると、通常は少しキーを上げた方が歌いやすいのではないかと私は推測しています。
 hiAは女声の音域の範囲内ですが、歌い慣れてない人だとスムーズな発声が損なわれることもあります。ただ、比較的克服しやすい音階ですので、少しずつ練習を重ねてみてください。


 『ミ・アモーレ』は低音域が低いため、キーを下げる余地はほとんどありません。一方、今回の楽曲は高音域に余地があるため、キー上げなどは可能です。歌い慣れた人であればある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。ただ、今回の楽曲は音域がそれなりに広いですので、ビギナーなどは一部歌いにくい部分が出てくるかもしれません。
 今回の楽曲はメロディー自体は分かりやすく、リズムなども取りやすいです。音域がマッチするのであれば、練習曲やカラオケのレパートリーにはよいのではないかと私は感じました。また、女性曲としては低音域が強調された曲ですので、低音の練習などに非常によいのではないかと思います。

 『ミ・アモーレ』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F~hiAといった中高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。今回は、全体的にこれらが登場しますが、hiAなどの頻度は女性曲としては少なめです(J-POPの女性曲としても高音が控えめ)。また、低音域としてはmid1Eやmid1F等が登場します。女性曲としては低音がかなり低い曲です。
 こうした点を考慮すると、「標準より低め~標準的な音域の女性(低音域は必須)」などが原曲キーに合いやすいと私は判断しました。また、「高音域が得意(or非常に得意)な男性」なども原キーにマッチする可能性があります。

【まとめ】

①Aメロは女性曲としてはかなり低い。中高音もやや控えめ
②原キーだと「標準より低め~標準的な音域の女性(低音域は必須)」などに合いそう
③男性だと「高音域が得意(or非常に得意)な男性」も原キーが合いうる
④メロは分かりやすく、リズムも取りやすい
⑤音域が合うのであれば練習曲向き。低音の練習にもよい


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コメント

  1. ああ より:

    リクエストに応えて頂きありがとうございます!
    この曲のサビが癖になるメロディーで好きです
    あと中森明菜さんの曲は低めの曲が多く男性でも手が出しやすいですね!

    • もりっしー より:

      コメントありがとうございます
      いい曲ですよね。中森さんもアイドルというよりは女性歌手という感じがしました
      当然練習が必要になると思いますが、「高音域が得意な男性」だと原キーでも歌えそうですよね