『ひとりごと』(Omoinotake)

【地声最低音】mid1D#(D#3) ※全体で2回程度
★(あなたの好きな) m1F–F#[は]な[が]咲]いF–m1D#[た[ぁよ]【Aメロ】
★m2D#[み]み1G#–m1F#[を[澄] 2D#–m2F[ま[せ]た
★わ2D#–m2E[た[しのち]い]さな1G#–F#–m1E[こ[え[も]【Bメロ】
【地声最高音】hiA(A4) ※全体で13回程度
★m2G#–hiA地[ど[んな]こ[と]ば]hiB裏[も]【サビ】
☆ただm2G#–hiA地[の[ね] ひm2F#–F[と]り[ご]ぉ]G#地[と]
★m2F#–m2G#–hiA^[手([を[振]っ[た]す[が]た])【Dメロ】
★hiA地–2G#[し]ん]じ続けF#[て]る
※☆は音程に注意
【裏声最高音】hiC#(C#5) ※サビなどで登場
★あhiB裏–A^-hiC#[な]た[が[いな]いと【サビ】
★m2F#地–hiC#裏–B[かくれた気持[ち]に]
★m2F#地[ふ]たm2G#地–hiC#裏–C–A#[り[ご]と]の]
【補足】mid2F#~hiC辺りを含むフレーズ一覧
★耳寄せて ひm2G#裏–F#[ろ]っ]てくれたね【Bメロ】
★m2G#地–hiB裏[相槌だ[けで] いF#地–B裏[いから聴か[せて]【サビ】
★えm2E[が]お[に]逢[いm2G#裏[たい]
★気m2F#地–hiB裏–A[づけていた[ら]い]ま]もA裏[ね]ぇ
★m2G#地–G–F[せ]か]い]にG–G#裏[いれ[た][の]か[な]
★おんなじ明日が びょm2G裏[うどうに]また【Dメロ】
★hiA#–2G#^-hiC裏–A#[お]も[い[込]ん]でた]
★m2G#地–F#[嘘のつけ]な]い あなhiB裏–F#地[たがまた]ねと]
★耳寄せて ひm2G#裏–F#[ろ]っ]てくれたね【Bメロ】
★m2G#地–hiB裏[相槌だ[けで] いF#地–B裏[いから聴か[せて]【サビ】
★えm2E[が]お[に]逢[いm2G#裏[たい]
★気m2F#地–hiB裏–A[づけていた[ら]い]ま]もA裏[ね]ぇ
★m2G#地–G–F[せ]か]い]にG–G#裏[いれ[た][の]か[な]
★おんなじ明日が びょm2G裏[うどうに]また【Dメロ】
★hiA#–2G#^-hiC裏–A#[お]も[い[込]ん]でた]
★m2G#地–F#[嘘のつけ]な]い あなhiB裏–F#地[たがまた]ねと]
まず、『ひとりごと』についてです。この楽曲は、3ピースバンド・Omoinotakeによりリリースされたシングル作品です。同曲は日向夏さんの同名小説を原作としたアニメ『薬屋のひとりごと』の第2期第2クールエンディングテーマとして書き下ろされました。楽曲の質も相まって、ストリーミングランキングなどでも多くの再生回数を獲得しています。作詞は福島智朗さん、作曲は藤井怜央さん、編曲はOmoinotakeとShingo.Sの共同でなされました。
『ひとりごと』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性の音域としては高め(もしくは明確に「高い」)レンジで歌メロが作られています。低音域に余地があるため、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいです。
今回の楽曲は、サビやDメロを中心に中高音が頻出します。ただ、ABメロについてもmid2D#辺りがよく見られるため、決して低くはありません。低音については一部でmid1D#やmid1E辺りが見られますが、男性曲としては高めであると私は想定しています(ただ、女性が原キーで歌うと辛い)。
今回の楽曲は、全体を通して裏声が多用されており、地声と裏声の器用な使い分けが不可欠になります。この辺りは、近年のJ-POPの男性曲でも1つの大きな流れです。
女性が同曲を歌唱する場合、通常はキーを上げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから2~5つ程度上げてみてください。ただ、今回の楽曲は、転調が多く、サビの途中などでもキーが変化します。そのため、音程を取るのが苦手な人は特に注意したいです。
最後に『ひとりごと』の音域についてですが、【地声最低音】mid1D#(D#3)~【地声最高音】hiA(A4)、【裏声最高音】hiC#(C#5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べ、高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1D#はAメロで登場します。登場回数は2回程度です。この辺りは男性の音域の範囲内であり、男性曲としてはやや高めの低音です。ただ、「女声域に近似するような高音男性」については少しキーを上げても良いかもしれません。
次に、地声最高音hiAはサビなどを中心に計13回登場します。このhiAに次ぐ地声高音としては、mid2G#がピークとなる場面が全体で18回、mid2F#が23回登場します。この他に、やや中高音が寄っていること、またロングトーンなども考慮すると、男性の音域としては高め(もしくは高い)であり、一般的にはキーを下げた方が歌いやすいと私は分析しました。一つの目安ですが、原曲キーから2~3つ程度下げてみてください。
『ひとりごと』は低音域に余地があるため、キー下げは可能です。歌い慣れた人であればある程度自分が得意とするレンジに調整することができそうです。ただ、音域が広いため、ビギナーなどは一部歌いにくい部分が出てくる可能性があります。
今回の楽曲は、「Aメロ⇒Bメロ」、「サビ⇒サビの終盤」「サビ⇒Aメロ」など全体的に転調が多いです。とくに「サビ⇒サビの終盤」「Dメロ前半⇒Dメロ後半」で見られる転調は慣れていないと音程をミスしやすく、私も音程をミスしそうになりました。全体的にメロが良い曲ですが、ミスが起きやすいため、注意したいです(キー調整をする場合は特に注意)。ただ、歌のよさが活きたスロー曲であるため、歌いこなせると気持ちいいと思います。
『ひとりごと』を原曲キーで歌唱する場合、mid2F#~hiA(裏声はhiC#まで)といった中高音域がしっかり歌いこなせることが求められます。今回はサビを中心にこれらがよく登場します。ただ、ABメロについてもmid2D#辺りが多く、男性曲としては中高音に寄っています。低音については、一部でmid1D#やmid1E等が見られますが、標準的かやや高めです。2番サビ以降は20秒程度の間奏があります。
こうした点を考慮すると、「高音域が得意(or非常に得意)な男性」が原曲キーに合いやすいと私は考えました。
【まとめ】
①「高音域が得意(or非常に得意)な男性」が原曲キーに合いやすい
②女性は若干低音が辛いのでキー上げを推奨(一部の低音女性は別ですが)
③裏声が多いため、地声と裏声の器用な使い分けが必須
④転調が多く、サビやDメロの途中でも転調がある。音程に注意したい
⑤メロが映えるスロー曲なので、歌いこなせると気持ちよさそう