『月に吠える』(ヨルシカ)、Tsuki ni Hoeru(Yorushika)
【地声最低音】mid1E(E3)
★m1G[路]傍の月に吠える 影m1F[ひ][と]つ町を行く【Aメロ】
★満m2F[ちる]ことも知らないで 夜m1F[は]すっと深くまで
★皆おれをかわいそうな病人と、そう思ってm1E[いる!]【Cメロ】
【地声最高音】mid2G(G4) ※サビ多く登場
★一m2F[切]m2G[合][切]放り出したいの 生き[てい]G[るっ][てお]しえてほしいの【サビ】
★つhiA#[き]hiA[に]m2F[吠]m2G[え]m2F#[る]G[よ]うに歌えF#[ば]G[嗚呼]、鮮やかに
★(月に吠えるように歌えば 嗚呼、我が儘に)おm2G[前のお]m2F#[も]うが儘に【裏声最高音】hiA#(A#4) ※サビで登場
一方、地声最高音mid2Gはサビで頻出します。このmid2Gが最高音になる女性曲はそこまで多くなく、声が低めな女性ボーカルのアルバム曲などで時折見られます。この辺りは、一般的な女性の声域の範囲内であります。ボーカルのsuisさんは全体として落ち着いた歌唱をしており、こうした表現を学ぶ上では非常に良いのではないかと私自身は感じました。逆に高音域が非常に得意な女性は少しキーを上げてもよいかもしれません。
『月に吠える』は低音部分も低めであり、キーを下げる余地はほとんどありません(女性の場合)。よって、キー調整をする場合は、キーを上げるケースが多いのではないかと私は推測しております。
ちなみに、男性の場合は、キーを下げる余地がありますので、自分の歌いやすいレンジに調整することも可能です。私なりのイメージですが、ビギナー向けの調整も可能なのではないかと思います。
『月に吠える』を原曲キーで歌唱する場合、mid2Gの地声、hiA#の裏声などを使いこなすことが求められます。先にも述べたように、suisさんは落ち着いた繊細な表現をされておりますので、あまり声を張りすぎないように意識したいです。
ちなみに同曲は、声域だけを見ると男性曲のように見えます。ただ、実際に一般的な男性がこの曲を原曲キーで歌う場合は、かなり力強く声を張らなければ歌いにくいのではないかと思います。その点で、やはり女性の曲だと言えます。一般的な男性の場合は、キーを下げた方が原曲に近い表現がしやすいと思います。
『月に吠える』は全体としてしっとりした作品であり、カラオケなどで盛り上がる作品ではないかもしれません。ただ、低音域を強調した落ち着いた表現を学ぶ上ではいい曲ではないかと私は感じました。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
★つhiA#[き]hiA[に]m2F[吠]m2G[え]m2F#[る][よ]うに歌え[ば]G[嗚呼]、鮮やかに【サビ】
まず、『月に吠える』(つきにほえる)についてです。この楽曲は、2021年に音楽ユニット・ヨルシカによりリリースされたシングル作品です。配信限定のシングル曲あり、2021年11月現在、アルバムには未収録であります。
『月に吠える』はヨルシカのYouTubeチャンネルでミュージックビデオが公開されており、2021年11月現在、480万回以上の再生回数を記録しております。個人的には、この曲調の作品でこれだけの再生回数が出せるのは驚異的であり、ヨルシカの底力を感じました。
ちなみに、『月に吠える』のMVはアニメーション作家のRYU KATO(加藤隆)さんにより制作されております。KATOさんはPeople In The Boxの『旧市街』、『ニムロッド』や米津玄師さんの『パプリカ』(過去記事)、緑黄色社会の『夏を生きる』MVなども手掛けております。絵画、ドローイングの技法を活かしたアニメーション表現に特徴があります。米津さんの『パプリカ』のMVなどを見たことのある人は、すぐにその特徴がわかるかもしれません。
さて、『月に吠える』はミディアムテンポのポップナンバーであります。映像などを見ても何となく感じられますが、全体として落ち着いた雰囲気の作品であります。それに伴い、ボーカルのsuisさんも声のトーンを抑えており、その分声域も低めになっております(詳細後述)。歌メロについては、AメロサビCメロといった形で構成されており、比較的シンプルです。
ヨルシカは「夜」から着想したバンドということで、ずっと真夜中でいいのに。、YOASOBIの2者ともよく比較されます。その中で、ヨルシカの楽曲は、3つのグループの中でも「歌メロがシンプルな傾向がある」と私は分析しております。ヨルシカは「詩の良さ」がよく評価されますが、詩の良いミュージシャンはシンプルなメロディー展開をした方が、歌詞の良さが活きやすいように感じます。
『月に吠える』は萩原朔太郎による詩集「月に吠える」をオマージュして作品が作られております。最近のヨルシカは『又三郎』、『老人と海』といった文学作品をテーマにした楽曲制作を行っております。こうした傾向から、次回のアルバムは文学作品をオマージュしたコンセプトアルバムになるのかもしれません。私自身も楽しみであります。
『月に吠える』の声域的な特徴についてです。同曲は、一般的な女性の声域の範囲内で歌メロが作られており、低音域は低めであります。女性の中でも「一般的なJ-POPの女性曲は高くて歌いにくい」という人にも比較的お奨めしやすいです。また、低音域をしっかり練習したいという女性にもお奨めです。ちなみに、男性でも原曲キーの歌唱は可能だと思いますが、suis(スイ)さんのような落ち着いたニュアンスを目指すには、ある程度高音域が得意な人の方が合いやすいです。
最後に『月に吠える』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】mid2G(G4)、【裏声最高音】hiA#(A#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の声域の範囲内であり、低音がやや低めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1Eについては、Cメロで1回登場します。ここは一般的な女性としてはかなり低めのレンジであります。低音が苦手な人はスムーズな発声が難しいかもしれません。幸い、登場回数は多くないですので、そこまで厳密にこだわらなくてもよいと思います。
ちなみに、Aメロではmid1F,mid1G辺りが連続して登場する場面もあります。この辺りも女性としてはやや低いです。ただ、低音域をしっかり練習したい方にはよい曲ではないかと思います。
『月に吠える』はヨルシカのYouTubeチャンネルでミュージックビデオが公開されており、2021年11月現在、480万回以上の再生回数を記録しております。個人的には、この曲調の作品でこれだけの再生回数が出せるのは驚異的であり、ヨルシカの底力を感じました。
ちなみに、『月に吠える』のMVはアニメーション作家のRYU KATO(加藤隆)さんにより制作されております。KATOさんはPeople In The Boxの『旧市街』、『ニムロッド』や米津玄師さんの『パプリカ』(過去記事)、緑黄色社会の『夏を生きる』MVなども手掛けております。絵画、ドローイングの技法を活かしたアニメーション表現に特徴があります。米津さんの『パプリカ』のMVなどを見たことのある人は、すぐにその特徴がわかるかもしれません。
さて、『月に吠える』はミディアムテンポのポップナンバーであります。映像などを見ても何となく感じられますが、全体として落ち着いた雰囲気の作品であります。それに伴い、ボーカルのsuisさんも声のトーンを抑えており、その分声域も低めになっております(詳細後述)。歌メロについては、AメロサビCメロといった形で構成されており、比較的シンプルです。
ヨルシカは「夜」から着想したバンドということで、ずっと真夜中でいいのに。、YOASOBIの2者ともよく比較されます。その中で、ヨルシカの楽曲は、3つのグループの中でも「歌メロがシンプルな傾向がある」と私は分析しております。ヨルシカは「詩の良さ」がよく評価されますが、詩の良いミュージシャンはシンプルなメロディー展開をした方が、歌詞の良さが活きやすいように感じます。
『月に吠える』は萩原朔太郎による詩集「月に吠える」をオマージュして作品が作られております。最近のヨルシカは『又三郎』、『老人と海』といった文学作品をテーマにした楽曲制作を行っております。こうした傾向から、次回のアルバムは文学作品をオマージュしたコンセプトアルバムになるのかもしれません。私自身も楽しみであります。
『月に吠える』の声域的な特徴についてです。同曲は、一般的な女性の声域の範囲内で歌メロが作られており、低音域は低めであります。女性の中でも「一般的なJ-POPの女性曲は高くて歌いにくい」という人にも比較的お奨めしやすいです。また、低音域をしっかり練習したいという女性にもお奨めです。ちなみに、男性でも原曲キーの歌唱は可能だと思いますが、suis(スイ)さんのような落ち着いたニュアンスを目指すには、ある程度高音域が得意な人の方が合いやすいです。
最後に『月に吠える』の音域についてですが、【地声最低音】mid1E(E3)~【地声最高音】mid2G(G4)、【裏声最高音】hiA#(A#4)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の声域の範囲内であり、低音がやや低めです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1Eについては、Cメロで1回登場します。ここは一般的な女性としてはかなり低めのレンジであります。低音が苦手な人はスムーズな発声が難しいかもしれません。幸い、登場回数は多くないですので、そこまで厳密にこだわらなくてもよいと思います。
ちなみに、Aメロではmid1F,mid1G辺りが連続して登場する場面もあります。この辺りも女性としてはやや低いです。ただ、低音域をしっかり練習したい方にはよい曲ではないかと思います。
一方、地声最高音mid2Gはサビで頻出します。このmid2Gが最高音になる女性曲はそこまで多くなく、声が低めな女性ボーカルのアルバム曲などで時折見られます。この辺りは、一般的な女性の声域の範囲内であります。ボーカルのsuisさんは全体として落ち着いた歌唱をしており、こうした表現を学ぶ上では非常に良いのではないかと私自身は感じました。逆に高音域が非常に得意な女性は少しキーを上げてもよいかもしれません。
『月に吠える』は低音部分も低めであり、キーを下げる余地はほとんどありません(女性の場合)。よって、キー調整をする場合は、キーを上げるケースが多いのではないかと私は推測しております。
ちなみに、男性の場合は、キーを下げる余地がありますので、自分の歌いやすいレンジに調整することも可能です。私なりのイメージですが、ビギナー向けの調整も可能なのではないかと思います。
『月に吠える』を原曲キーで歌唱する場合、mid2Gの地声、hiA#の裏声などを使いこなすことが求められます。先にも述べたように、suisさんは落ち着いた繊細な表現をされておりますので、あまり声を張りすぎないように意識したいです。
ちなみに同曲は、声域だけを見ると男性曲のように見えます。ただ、実際に一般的な男性がこの曲を原曲キーで歌う場合は、かなり力強く声を張らなければ歌いにくいのではないかと思います。その点で、やはり女性の曲だと言えます。一般的な男性の場合は、キーを下げた方が原曲に近い表現がしやすいと思います。
『月に吠える』は全体としてしっとりした作品であり、カラオケなどで盛り上がる作品ではないかもしれません。ただ、低音域を強調した落ち着いた表現を学ぶ上ではいい曲ではないかと私は感じました。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
コメント
ありがとうございました。記事にもありましたけどとても静かな曲調なのに多くの人に聴かれてるんですね。大人気アーティストがたまに出してくるこういう感じの曲って結構印象に残ります。
コメントありがとうございます。自分もこの曲印象的でした。
皆が好きそうな曲もいいですが、聴き手を選ぶような作品も悪くないですよね。
名無しAさんのリクエストではÖsterreich/『無能』がまだ記事にされてませんので
少しずつ進めていきます。大瀧詠一さんとASKAさんの曲もリストアップしております。
「無能」にも着手してくださるのですね。おそらくこの曲は調査と解説が相当大変になるかと思うので気長に待っております。
いつもありがとうございます。
優里の「夏音」の調査もお願いします。
了解です。リストアップしておきます。
優里さん、最近特に人気がありますね。