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『最後のメリークリスマス』(くるり)の音域 [2013年]

こんにちは。今回はくるりの『最後のメリークリスマス』(2013)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回は自選曲になります。
 なお、同曲は、アーティストおよびレーベルの公式チャンネルではショートバージョンが公開されております。よって、当ブログでもその動画を添付いたします。


『最後のメリークリスマス』(くるり)、Saigo no Merry Christmas(Quruli)
『最後のメリークリスマス』(くるり)の音域






【地声最低音】mid1C#(C#3) 

★商店街の幟くぐり抜け お屋敷ではメリークリスm1F[マス]【Aメロ】
★m[erry]m1F christmas m1D#[for] m1C#[you &] happy F[new] year【Bメロ】


【地声最高音】mid2F(F4)  ※曲全体で4回程度

★あれはm2D#[一年前の公園で会っ]m2F[た][少]女だ【Cメロ】


【裏声最高音】mid2G(G4) ※Bメロで登場

★春になれば このm2G裏[街]m2F[と]さよなm1F[ら]【Bメロ】


【補足】mid2C#mid2Fを含むフレーズ一覧

★とm2C#[お][過][る]人の[な][に]の[ま]れて 家路を急ぐよ【Aメロ】
★足跡こm2C#[お]る 踏切渡れm2F裏[ば]【Bメロ2】

 まず、『最後のメリークリスマス』(さいごのメリークリスマス)についてです。この楽曲は、2013年にロックバンドくるりによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2014年にリリースされた『THE PIER』(ザ・ピア)に収録され2016年のオールタイムベスト『くるりの20回転』にも収められております。

 『THE PIER』には、他に『Remember me』、『Liberty&Gravity』などが収録されております。アルバムとしては全体として多国籍な音楽で成り立っており、『浜辺にて』、『遥かなるリスボン』など異国情緒間漂うナンバーが多いです。
 その中で、『最後のメリークリスマス』は親しみやすいシングル曲らしい位置づけにあるのではないかと思います。シングルバージョンとアルバムバージョンの2種類があり、シングルバージョンはアウトロが長めになっております。


 さて、『最後のメリークリスマス』はアップテンポのバンドナンバーです。くるり初のクリスマスソングだそうですが、トランペットなどの演奏に年の瀬の物悲しさを感じます。ちなみに、この頃のくるりにはファンファンさんが所属しており、トランペット、キーボードを担当されております。アウトロでは、ベートーヴェンの『歓喜の歌』が引用されております。
 この楽曲の歌メロは従前のJ-POPのAメロBメロサビという形ではありません。ただ、全体としてメロディーがよく耳に残りやすいのではないかと思います。私個人としてもメロディーやアレンジ、歌詞が非常に好きです。

 日本のクリスマスは恋人達のイベントのような側面も大きく、クリスマスソングにもそうしたものが多くみられます。ただ、この『最後のメリークリスマス』に関しては、人気のクリスマスソングと異なり、ラブソングの側面は小さいように感じました。
 タイトルが『最後のメリークリスマス』とあるように、歌詞では「来春には自分の住む町や、知り合いなどの別れが」予期されております。恋人同士のクリスマスとは異なる、また別の「ありふれた人々のクリスマスでの一場面、年の瀬の街の風景」といったものが描かれていると思います。そうしたこともあってか、同曲は街の喧騒のような環境音からイントロが始まります。


 『最後のメリークリスマス』の声域的な特徴についてです。同曲は、おおよそ一般的な男性の声域の範囲内で歌メロが作られております。地声最高音mid2Fは曲全体で4回程度であり、また高音域についてはmid2C~mid2D#といったレンジで歌メロが展開されます。そのため、普段歌い慣れていない男性、高音域が得意でない男性であってもアプローチしやすいレンジです(歌いこなすには練習が必要)。逆に高音域が得意な方は原曲キーだと若干歌いにくいかもしれません。


 最後に『最後のメリークリスマス』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C#(C#3)~【地声最高音】mid2F(F4)、【裏声最高音】mid2G(G4)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域の範囲内であります。以下、見ていきます。

 まず、地声最低音mid1C#については、Bメロで登場します。【m[erry]m1F christmas m1D#[for]m1C#[you &] happy F[new] year】の部分です。ここは一般的な男性としては少し低いレンジになります。場合によってはキーを上げてもよいと思います。私自身は高音域もある程度得意な方なのですが、この曲はそこまで低音感がないので、原曲キーで歌唱しております。
 同曲は地声最高音がmid2Fの曲ですので、男性の中でもキーを上げた方が歌いやすい人も多いかもしれません。また、女性もキーを上げた方が歌いやすいです。

 一方、地声最高音mid2FについてはCメロで登場します。【あれはm2D#[一年前の公園で会っ]m2F[た][少]女だ】のフレーズに代表されます。ここは一般的な男性の声域の範囲内です。ただ、mid2D#が続くので、高音域が苦手な方は少し歌いにくいかもしれません。また、mid2F辺りは歌い慣れていないと、スムーズな発声が損なわれやすいです。ただ、努力次第では比較的克服しやすい音階でもあります。原曲キーでも歌える人が多いと思いますが、それぞれの声域によってはキーを上げ下げしてください。


 『最後のメリークリスマス』は低音部分に若干の余裕があり、キー下げは可能です。また、キーを上げることも可能であり、比較的キー調整の融通が利きやすいです。歌メロについては、やや速い部分もあるかもですが、最近のJ-POPの曲と比べるとかなり取っつきやすいと私は分析しております。個人的には、歌い慣れていない人の練習曲としてもおススメです。

 『最後のメリークリスマス』を原曲キーで歌唱する場合、高音部分ではmid2C~mid2F(裏声mid2G)といった音階が上手く歌いこなせる力が求められます。この辺りは一般的な男性の声域の範囲内であり、ある程度アプローチしやすいです。人によっては、裏声のmid2Gを地声にしてもよいと思います。一般的な男性に合いやすいです。逆に高音域が得意な方などは原曲キーだと少し歌いにくいかもしれません。

 『最後のメリークリスマス』は私自身歌詞やアレンジなどが好きな作品であります。また、メロディーも親しみやすいです。カラオケの難易度としてもそこまで高い方ではないですので、興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。

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