『楽園PROJECT』(Ray)の音域 /『To LOVEる -とらぶる- ダークネス』OP曲

こんにちは。今回はRayさんの『楽園PROJECT』(2012)を取り上げたいと思います。よろしくお願いします。今回はリクエストによる選曲です。
　なお、『楽園PROJECT』はアーティストおよびレーベルの公式チャンネルでミュージックビデオや音源が公開されておりません。よって、当ブログにおいても動画の添付は致しません（ストリーミングサービスなどでは視聴可能です）。

『楽園PROJECT』(Ray)、Rakuen Project(Ray)

【地声最低音】mid2A(A3) 　

★m2A[止]ま[ら]ない衝動愛情 YOU KNOW? 本気でいくよ【Aメロ】

【地声最高音】hiD(D5) 　※サビ中心。曲全体で18回程度

★hiB[銀]河[で]hiC[最]強C[の] C–B [S]CA[N][DAL]hiD【Bメロ】

★待ってるだけのおhiB–hiC[ひ[め]さB–C[ま[じゃ]い[ら]hiD[れ]ない【サビ】

★(だから大胆に)hiB–hiC[奔[放]に B[DO] hiD–C[I]T] B[NOW]
★見ていてね　未来への DOOR 開hiB[け]hiD[る]hiC[よ]

★(信じてねわたしをいま君にあげるよ) PA[RA[D][ISE]hiB–hiD-hiC【ラストサビ】

【裏声最高音】hiE(E5)　※サビで登場

★(そばで永遠にそうやって) hiB–hiC–hiD[わ[らっ[て]C[い]hiE裏[て]【サビ】

【補足】hiB～hiDを含むフレーズ一覧

★ねぇ君hiB–hiC[の[オン]リ]ーC–B[ワン]じゃ]【Bメロ】
★(なくたって) IT’S hiC[ALL] hiD裏[RIGHT]

★hiB–hiC[みん[な]で]ハッピーになろうよ
★受け止めてhiA[く]れ[る] [こ]hiB[の]恋B[は]

★hiC[信]じてねわたhiB[しを]いhiD裏[ま]hiC[き][み]にあげる[よ] PA[RA][DISE]hiC【サビ】
★hiC[飛]びこんで愛C[の]園へ　最高の夢を一緒にみましょ

★hiA[そん]hiC#裏[な]ふう[に] hiB[や]C#[さ]しく[す]る[なん]B[て]ズ[ル]いよ【Cメロ】
★このキhiB[モ]チ (変わらない絶対に)　
★いつの日か君のhiC#[と]hiB[く]べつB[な] 存在B[に] どうかなれますように

　まず、『楽園PROJECT』（らくえんプロジェクト）についてです。この楽曲は、女性歌手のRayさんによりリリースされたシングル作品です。アルバムとしては、2013年の『RAYVE』（レイブ）に収められており、ベストアルバムなどにも収録されております。

　同曲は、長谷見沙貴さんと矢吹健太朗さんの同名漫画を原作としたテレビアニメ『To LOVEる -とらぶる- ダークネス』のオープニングテーマとして書き下ろされました。『To LOVEる』シリーズは週刊少年ジャンプでも連載された人気のハーレム・ラブコメ作品で、累計発行部数も1600万部に達しております。そうしたこともあり、この『楽園PROJECT』もRayさんの作品の中でも高い人気の楽曲となっております。

　Rayさんは、2012年~2017年まで活動されていた北海道出身の女性歌手です。現在は、歌手活動から引退されておりますが、これまで、『To LOVEる』だけなく、『あの夏で待ってる』、『凪のあすから』などのアニメ主題歌を多く担当してきました。アニメ見ていた方などは特に印象に残っている歌手ではないかと思います。

　『楽園PROJECT』はアップテンポのポップナンバーです。エレキギターのバッキングや打ち込みが印象的な作品です。同曲は頭サビで歌メロが始まり、AメロBメロサビへと展開してきます。作詞はPA-NON（パノン）さん、作曲・編曲は高瀬一矢さんによりなされております。
　高瀬さんは音楽クリエイターチームI’veの中心的なメンバーとして1990年代末より活躍されております。PCの美少女ゲーム、テレビアニメの主題歌などを数多く手がけております。I’veの作品ではないのですが、当ブログで取り上げた楽曲では、Liaさんの『鳥の詩』(過去記事)の編曲を手掛けております。Rayさんの他の作品についても、I’veと縁のあるクリエイターが多く担当されております。

　『楽園PROJECT』の音域的な特徴についてです。同曲は、サビ等でhiB～hiDが地声で頻出するなど、女性としては高いレンジで歌メロが作られております。よって、通常はキーを下げた方が歌いやすいといえます。
　同曲は、また歌詞が特徴的であったり、音程が取りにくい場面があったりするため、音域面以外でもやや取っつきにくいと私は分析しました。キー調整を考慮しても歌い慣れた人向けの作品といえると思います。私自身も音域調査をしながら、「Cメロはちょっと歌いにくそうだな」などと感じておりました。

　最後に『楽園PROJECT』の音域についてですが、【地声最低音】mid2A(A3)～【地声最高音】hiD(D5)、【裏声最高音】hiE(E5)で歌メロディーが構成されております。一般的な女性の音域よりも高いです。以下、見ていきます。

　まず、地声最高音hiDについてはBメロやサビで登場します。曲全体で18回程度と多いです。また、hiBやhiCなどの高音域の頻度も高く、一般的な女性の音域としては高いレンジとなります。通常はキーを下げた方が歌いやすいと言えます。一つの目安ですが、原曲キーから２～３つ程度下げるとより歌いやすくなるのではないかと思います（♭２～♭３）。

　『楽園PROJECT』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。歌い慣れた人であれば、キー調整を行えば、自分の得意なレンジに合わせることができるのではないかと思います。
　一方、同曲は、先述のように、歌詞が特徴的であったり、リズムが取りにくい、音程が取りにくいといった場面が見られます。私としては転調するCメロ等は特に音程が難しく感じました。そのため、普段歌い慣れていない人は、キーを調整しても難しい部分が出てくるかもしれません。その点は留意しておいてください。

　『楽園PROJECT』を原曲キーで歌唱する場合、hiB～hiDといった高音域をしっかり歌いこなせる力が求められます。女性としてはかなり高いレンジであります。よって、『高音域がある程度得意な女性』、『高音域が非常に得意な女性』などに合いやすいです。大まかな目安としてですが、最近ではずっと真夜中でいいのに。やYOASOBI、美波さんといった歌手が歌える人は合いやすいのではないかと思います。

　『楽園PROJECT』は一部音程が取りにくいなど、難しい部分もあります。ただ、人気アニメの主題歌ということもあり、カラオケに向きやすい楽曲であると思います。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。