なお、『Sorrows』はアルバム曲ということもあり、アーティストおよびレーベルの公式チャンネルでは音源などが公開されておりません。よって、当ブログにおいても、動画の添付は致しません。
『Sorrows』(King Gnu)
【地声最低音】mid1C(C3) ※常田さん[低音]のパート
★m1C–m1F[every]time],I feel as one.[some]time, We feel as one.【Cメロ】
☆ささやm2E[か]なじんせ2E[い]を 愛せるのm1F[な]らm1D[ば]
※☆は井口さんが歌唱されております。
【地声最高音】hiA#(A#4) ※全体で15回登場
★避m2F[け]よ[うの]m2G[ないい]hiA–hiA#[た[みを]ぉ]【サビ】
★おm2A[くば]を[食]いしhiA#地–A[ばっ]て]【2番Aメロ】
★手hiA–hiA#[ば[なし]たって[いい]んだ]【Cメロ】
【裏声最高音】hiD(D5) ※サビで登場
★(こびり付いた悲しみを)ぬhiC裏–hiA[ぐ]い[去]れ[る]hiD裏[の]【サビ】
【補足】mid2F~hiCを含むフレーズ一覧
★m2F–m2G–hiA[や[さ[し]い]うそ[を]ついてくれよ【Aメロ】
★m2E–m2F[げ[ん]じつm2A[は]ざ2A[ん]こくだ2E[も]の
★hiA[Why] m2F[don’t] you m2G[come] back to F[me]【サビ】
★二人hiC裏[分]hiA#–A[け]合え]るA#[よ]ぉ]
★信じm2E–m2F[て[い]た]ものす[べて]F[を]【Cメロ】
まず、『Sorrows』(ソローズ)についてです。この楽曲は、2019年に4人組ロックバンドKing Gnuによりリリースされたアルバム『Sympa』に収められております。『Sympa』には、『Slumberland』(過去記事)、『Prayer X』(過去記事)、『The hole』(過去記事)などの人気曲が収録されております。 セールス的にはブレイク前夜といったところですが、バンドの完成度の高さがうかがえます。また、個人的にも好きな楽曲が多いアルバムです。
『Sorrows』はアップテンポのバンド曲です。歌メロはAメロサビCメロで構成され、King Gnuの作品群では比較的シンプルな構成だといえます。また、同バンドで特徴的なストリングスなども用いられておらず、4人の音が中心になっております。歌メロについても、全体的にハイであり、その分、音域も高めになります。
『Sorrows』の音域的な特徴についてです。同曲は、男性曲としては高いレンジで歌メロが作られております。そのため、通常はキーを下げた方が歌いやすそうです。
低音域については、Cメロに関しては比較的低いレンジが登場しますが、Aメロサビだけで見るとmid2Aが最低音となり、男性としてはかなり高いです。そのため、見た目よりもキー下げはしやすいのではないかと推測されます。反面、全体的に高音域が多く、スタミナが必要不可欠になります。
ちなみに、女性が同曲を歌う場合、Cメロの低音が1つのハードルになります。そのため、女性の場合は、Cメロを省略するのも良いかもしれまん。また、Aメロサビのみで見ると、原曲キーでも比較的歌いやすそうであります。とりわけ、「標準より低め~やや低めの女性」などはマッチしやすそうです。
最後に『Sorrows』の音域についてですが、【地声最低音】mid1C(C3)~【地声最高音】hiA#(A#4)、【裏声最高音】hiD(D5)で歌メロディーが構成されております。一般的な男性の音域と比べると高いです。以下、見ていきます。
まず、地声最低音mid1CはCメロで登場します。この辺りは、男性の音域の範囲内ですが、比較的低音感を感じやすいです。また、女性の場合は、かなり低いレンジですので、場合によってはmid1Cの登場する常田さんのパートを除外して、「井口さんのパートのみ」を歌唱するのもよいのではないかと思います。
mid1Cを除くと、Cメロで1回登場するmid1Dが最低音となります。原キーで行ける女性も居られるかもしれませんが、一般的な女性は少しキーを上げた方が良さそうだと思います(「標準より低めの音域の女性」などは原曲キーなどでもマッチしそう)。
次に、地声最高音hiA#はサビを中心に登場します。登場回数は14回と多いです。加えて、同曲はhiAの頻度も多いため、男性の場合はキーを下げた方が歌いやすいです。一つの目安ですが、原曲キーから2つ程度下げてみてください。
『Sorrows』は低音域に余地があり、キー下げは可能です。低音域については、Cメロが比較的低いのですが、AメロBメロは男性曲としては高いですので、上図で示すよりもキーを下げる余地は大きいのではないかと私は分析しました。歌い慣れた人であれば、ある程度自分の得意なレンジに調整可能だと思います。
『Sorrows』を原曲キーで歌唱する場合、hiA#,hiAといった高音域を地声でしっかり歌いこなせる力が求められます。また、シングル曲ほどではないですが、裏声を駆使する場面もありますので、器用な発声が求められます。
これらを考慮すると、「高音域が得意な男性」や「標準より低め~やや低めの女性」などが原曲キーでの歌唱に合いやすそうだと私は分析しました。ちなみに、同曲は「Aメロサビ」の全てのフレーズで、mid2F~hiAを含んでおり、スタミナは不可欠になります。同じアルバムに収録されている『Flash!!!』(過去記事)と歌い比べてみるのも面白いかもしれません(こちらも全体的に高い曲です)。
『Sorrows』はアップテンポのバンド曲であり、カラオケなどでも歌いやすいと思います。原曲キーでの難易度は高いですが、シングル曲と比較すると、「えげつない難易度」という程ではないと私は分析しました。興味を持たれた方はチャレンジしてみてください。
コメント
キングヌーの曲にしては地声の平均が高い(初っ端からhiA、他の曲はもっと裏声寄りのイメージ)、反面裏声はそこまで多くないので、裏声苦手な人には結構重宝する曲だと思います
個人的にはキングヌーの中でも1,2を争うくらいに好きで、ブレイクしかけた頃を思い出します
ぴたっくまさんコメントありがとうございます。
この曲は地声寄りなので、裏声が苦手な方にはチャンスが多いですね。
あと、やっぱり4人の音が基調となってるってものいいですよね。
自分も好きなのですが、この頃はKing Gnuの音域調査が異常に大変だったことを思い出しますw
個人的な印象なんですが、地声hiA以上の割合が多いので、
もしかしたら、井口さん的には結構大変な曲なのかもしれないと考えました。